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自滅しつつある民主党
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2019年3月30日 マスコミに載らない海外記事
2019年3月28日
Paul Craig Roberts
民主党員は物笑いの種になるのをやめられないのだ。トム・ハートマンが一例だ。彼は「コモン・ドリーム」に記事を書き、ラジオのトーク番組を持っている。ジョージ・W・ブッシュ政権時代には私は彼の番組の常連ゲストだった。ブッシュ政権の欺瞞や違法な侵略戦争について真実を話しても問題はなかった。だがオバマ政権の欺瞞や違法な侵略戦争について真実を話す私は、彼の番組には不適任だった。
ハートマンは、彼らの他の連中同様、決して民主党の党派行動から逃れられまい。彼は「隠蔽長官」と彼が呼ぶウィリアム・バー司法長官が、マラーのロシアゲート報告を隠蔽したと断言している。ハートマンは、マラーがトランプに対するあらゆる種類の、のっぴきならぬ証拠を発見したと思っているが、バーが「我々に、犯罪がないと決定したマラー報告から完全な文を一つも見せないので、我々は決してわかるまい」。彼は「マラーの報告を隠蔽し、トランプの行動を正当化するため、判決の断片の良いとこ取りをした」とバーを非難している。彼は「法律上の危機で、共和党大統領を助けるこの種類のことをするバーの実績が、トランプがなぜ司法省を率いるよう、彼を連れ戻したかの説明になる」と読者に言っている。
https://www.commondreams.org/views/2019/03/26/has-cover-general-william-barr-struck-again
ハートマンは無知で、マラーの報告を公表しないとバーを非難している。それとは逆に、バー報告要約は明らかに、連邦法が、公表される情報を特定し、その公開を規定すると述べている。アメリカ司法省が「法律上、公表不可能な資料」を特定すれば、すぐに報告は公表されるだろう。
マラーが、トランプの首を銀の皿に載せて、彼らに差し出さなかったので、民主党員が失望しているのを私は知っている。だが確かに民主党員さえ、ロシアゲート陰謀物語を信じるほど愚かではない。トランプがロシアとの関係を正常化し、年間1兆ドルの予算を正当化する敵を消滅させるのを阻止するため、全て軍安保複合体がでっち上げたのだ。
ハートマンは、ばかげたことを書く前に、バー報告要約を読むべきだった。バーは報告書からマラーの言葉を直接引用している。「調査は、ロシアの選挙干渉活動で、トランプ選挙運動メンバーが、ロシア政府と、共謀あるいは調整したことを立証しなかった。」
http://www.informationclearinghouse.info/51323.htm
マラー報告書から再び引用しよう。「大統領が、ロシアによる選挙介入と関係する根本的犯罪に関係していた確証はない。」
失望に対処できない他の民主党員は、選挙共謀の嫌疑は晴れたが、トランプの司法妨害の嫌疑は晴れていないと主張している。これは民主党としてさえ途方もないことだ。トランプが犯罪をしていないのに、どんな証拠を隠しただろう? 彼の無罪の証拠? 殺人には死体が必要なのと全く同様、司法妨害には罪が必要なのだ。
だが、事実は民主党員にとって退屈だ。彼らと売女マスコミがついた全ての嘘がマラー報告に書かれるのは確実だった。マラーのスタッフは根っから民主党で、マラーはトランプに関する何かを手に入れようという取り組みで、ありとあらゆる卑劣な企みを駆使した。それは決して実現可能でなかった。
彼らがイラン・コントラを決して克服していないのと全く同様、民主党員は決してそれを克服できまい。ハートマンは、ロナルド・レーガンと「イラン・コントラもみ消し」を持ち出さずには「ロシアゲートもみ消し」について書けなかったのだ。
彼は一体何のもみ消しの話をしているのだろう? レーガン政権が開始した捜査は、ジョージ・H・W・ブッシュ政権でも続いた。それは、アブグレイブ拷問事件のように、下級兵士ではなく、1ダースの高官の起訴と有罪判決をもたらした。有罪宜告された連中の中には、エリオット・エイブラムス国務次官補、ロバート・C・マクファーレン国家安全保障補佐官、ジョン・ポインデクスター国家安全保障補佐官、クレア・ジョージCIA機密活動部長、アラン・D・フィアーズCIA中米特別委員会委員長、リチャード・セコード空軍少将、オリバー・ノース中佐らがいた。
キャスパー・ワインバーガー国防長官は起訴されたが、裁判前にブッシュ大統領に赦免された。ポインデクスターの有罪判決はくつがえされた。証言することに対し、ノースは免責特権を与えられた。セコード大将を例外として、有罪宜告された他の連中は、後にブッシュ大統領に赦免された。
ジョージ・W・ブッシュとオバマ政権に確立された前例の下では、イラン・コントラ捜査は、今や可能ではあるまい。21世紀、アメリカ大統領が、議会を超越する最高司令官としての権限を成功裏に確立したのだ。コントラへの援助を禁止したいわゆるボーランド修正条項は事実上、死文化している。
イラン・コントラは、ニカラグアにおける共産主義による権力奪取と思われたことを防ぎ、ヒズボラに拘束されたアメリカ人質を釈放させるため、イスラエルを巻き込む案だった。クリントン政権によるセルビア爆撃や、ジョージ・W・ブッシュ政権によるアフガニスタンとイラク侵略や、オバマ政権による、カダフィ打倒や、アサド打倒未遂や、ホンジュラスや、ウクライナで民主的に選出された大統領の打倒や、トランプ政権によるイランに対する恫喝や、ベネズエラで民主政治を転覆させようとしているのと比較すれば、スキャンダルとしては、違法性は遥かに見劣りする。
イラン・コントラは30年前の出来事だ。50歳以下の人は誰も、それについて何も知らないだろう。それでも我々は、それについて、現代の甚だしい職権乱用や戦争犯罪に関するより、ずっと多くを、リベラル派/革新主義者/左翼から聞かされるのだ。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/03/28/the-democrats-are-self-destructing/
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