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アメリカによるベネズエラいじめで、ヨーロッパの威信を救うイタリア
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2019年2月11日 マスコミに載らない海外記事
2019年2月8日
Strategic Cultural Foundation
それは滑稽なほど皮肉だ。フランスはイタリアのフランス内政に対する「干渉」とされるものを巡る論争激化で、ローマから大使を召還した。これはフランスや他のヨーロッパ諸国が、選挙で選ばれたベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を打倒するためのアメリカによる破廉恥な組織的運動に加わっているのと同時だ。これ以上皮肉はあり得ない。
フランスとイタリア間の口論は、フランスのエマヌエル・マクロン大統領とローマで新連立政権との間で長く続いている論争の最新のものに過ぎない。イタリア政府は左寄りの五つ星運動(5SM)と、右翼政党La Lega(同盟)との、ありそうもない連立だ。
両党は、元ロスチャイルド銀行家から転じたフランスのマクロン大統領が体現するEU支配体制と、ネオリベ資本主義政策に大いに批判的だ。
アメリカや他のNATO大国とともに、中東と北アフリカでのパリによる犯罪的軍事介入を通して、ヨーロッパ、特にイタリアへの大規模移民問題を煽っている責任でも、ローマはフランスを酷評している。
今週、イタリアのルイジ・ ディマイオ副首相(で5SMの党首)が、フランスの黄色いベスト抗議運動メンバーと会ったことが表面化して、事態は頂点に達した。黄色いベスト運動は、マクロンの経済政策と、政府の彼のエリート主義スタイルと彼らが呼ぶものに抗議し、これまで12週間全国デモを開催してきた。ディマイオと、もう一人のイタリア副首相マッテーオ・サルビーニ(リーグ党首)は、ヨーロッパ中でネオリベ緊縮政策に反対する大衆反乱の一環として共感し、フランスの抗議行動参加者を公然と支持している。
フランスの抗議行動参加者とイタリア政府の接触に関する報告に反応して、フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外務大臣は、フランス内政に対する「法外な干渉」だと述べた。フランスがローマから大使を召還した後、口論は更にエスカレートした。前回同じことが起きたのは、第二次世界大戦中の1940年だった。これはEU創設メンバー二国間関係の本格的な断絶だ。
ここで皮肉は笑劇へと成り下がる。フランス政府は、ベネズエラで政権転覆をしようというアメリカに導かれた国際的取り組みの当事者でありながら、同時に、フランス主権に干渉すると激怒して、イタリアを怒鳴りつけているのだ。偽善者の横柄さは実にばかげている。
今週、フランスやドイツ、イギス、スペインとオランダを含め、他のいくつかのEU諸国はベネズエラの自称大統領を「認める」と発表した。取るに足りない反対派フアン・グアイドは、1月23日、自身ベネズエラ「暫定大統領」だと宣言した。グアイドと、アメリカCIAに加盟している彼の極右野党の間には、証拠が文書化されたつながりがある。選挙で選ばれた大統領ニコラス・マドゥロを、非合法化する動きは、トランプ政権が計画したのだ。それは国連憲章と国際法に違反するあからさまな非合法政権転覆工作だ。マドゥロの社会主義政府とベネズエラの自然な石油の富、地球最大の既知の埋蔵量、はワシントンとヨーロッパの各首都の明白な目標だ。
ロシアや中国やイランやトルコや、メキシコやニカラグアやボリビアやキューバを含むいくつかの中南米諸国は、ベネズエラの独立問題に対する干渉を正当に非難した。マドゥロがアメリカによる軍事侵略の脅威の下、退任するというワシントンの要求は、帝国主義侵略の驚異的な表明だ。だが恥ずべき活動に特定のヨーロッパ諸国、主にフランスが正当性の見せ掛けを与えているおかげで、国際ギャング行為はほしいままにされた状態だ。
イタリアは、ベネズエラでの政権転覆のためアメリカに率いられた犯罪策動に賛成することを拒否した、わずかなEU諸国の一つだ。イタリア政府は、マドゥロの代わりに「大統領」としてグアイドを認めるよう要求している共同政策綱領をEUが発表するのを阻止したと報じられている。ベネズエラのワシントンの違反をしているそれらのヨーロッパの政権は彼ら自身の共謀で、EUの名前ではなく、そうしている。
ロシアと中国とともに、ベネズエラの主権防衛の上での、イタリアの道義的抵抗は、称賛に値する国際法の厳守だ。アメリカの不正行為とEUが結び付けられるのを許さないことで、ワシントンの策謀への重要な逆流だ。
それで、イタリア政府は、完全な不評に落ち込むことからEUを救ったのだ。フランスのような特定メンバーが、ベネズエラに対し、アメリカに率いられるギャング行為に携わっているのは十分まずいことだが、少なくとも、イタリアによる阻止の動きは、EUがブロックとして共謀するのを阻止したのだ。
もし国家の独立問題に対する非干渉の基本原則が尊重されなければ、国際法の制度全体が解体する。近年、特に中東と北アフリカで、アメリカとそのNATOパートナーに行われた非合法戦争で、原則は何度も侵害された。だがベネズエラでの、政権転覆の最新の出来事は、おそらく最も大胆だ。ワシントンとそのヨーロッパ臣下は、マドゥロ大統領の民主的代表権能と、ベネズエラ最高裁判所支配を廃止するのに懸命だ。
もし連中がベネズエラに対する犯罪的いじめを、罰せられずやり通せば、ワシントンとその痛ましいヨーロッパ共犯者は世界的無法状態のパンドラの箱を開けることになる。
ロシアや中国やイタリアや他の国々は、秩序の外観と、限りない混乱を、結び付けているのだ。
フランスの抗議行動参加者とイタリア副首相の接触を、我々は軽率な政治だと考えるかもしれない。だがイタリアがその点でどんな間違いをしたにせよ、それはフランスと他のヨーロッパ国家の、ベネズエラという主権国家に対する彼らの侵害における、驚くべき横柄と犯罪と比較すれば取るに足りない。イタリアの干渉と主張されているものに対するフランスの反応の横柄さは、今週注目すべき見せ物だ。
それどころか、フランスや他のヨーロッパ諸国の将来の新植民地主義者の偽善をさらしたことで、イタリアは拍手喝采と尊重に値する。
皮肉の苦い様相はこうだ。フランス大統領や他の連中は、ベネズエラだけでなく、まさに自国民に対しても、民主主義と国際法を軽蔑しているのだ。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2019/02/08/italy-saves-europe-dignity-over-us-bullying-venezuela.html
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