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ベネズエラ大統領を任命したワシントン
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2019年1月24日 マスコミに載らない海外記事
2019年1月23日
Paul Craig Roberts
2016年以来、一片の証拠もなしに、ロシアによるアメリカ選挙干渉を言い立てるアメリカ売女マスコミを聞かされた後、よもやワシントンが他国の選挙に干渉するだろうとは人は思うまい。
不幸にも、そうではないのだ。ワシントンは決まったように干渉するのだが、今回、単なる干渉をはるかに超えた。ワシントンは今日(2019年1月23日)、ベネズエラで選出された大統領ニコラス・マドゥロは、もはやベネズエラ大統領ではないと宣言した。ベネズエラ国民ではなく、ワシントンが、誰がベネズエラ大統領かを決めたのだ。選出された政府は「違法」、だと宣言して、トランプ大統領は、絶対的命令により、ベネズエラ人を大統領に選んだのだ。「今日、ベネズエラ国民議会議長フアン・グアイドをベネズエラ暫定大統領として私は公式に認める。」
https://www.rt.com/news/449533-trump-recognizes-venezuela-opposition/
明らかに、グアイドはワシントンの言いなりで、そうでなければワシントンは彼を選ぶまい。
マドゥロは、前任者チャベスと同様、アメリカの大企業と金融権益ではなく、ベネズエラ国民を代表するという許し難い罪を犯した。ワシントンは、ラテンアメリカの人々の代理を務めるラテンアメリカ政府は認めない。アメリカ海兵隊のスメドレイ・バトラー大将が言った通り、彼と彼の海兵隊員は、ユナイテッド・フルーツ社とアメリカ銀行の投資のために、ラテンアメリカを安全にしたのだ。
それで今、ベネズエラには、二人大統領がいる。ワシントンによって任命された一人と、国民に選出された一人。ワシントンが、同じことを、ロシアや中国やイランやシリアやトルコやインドにするのは、いつだろう?
ワシントンは、アルゼンチンで、改革主義者の女性大統領を陥れて権力の座から排除し、右翼のワシントン操り人形に置き換えるのに成功した。
ワシントンは、ブラジルの改革主義政党の大統領たちを陥れ、権力の座から排除し、投獄し、右翼のワシントン操り人形を据えるのに成功した。
ワシントンはエクアドルで改革主義政府を処分し、ワシントンの操り人形を据えて、ジュリアン・アサンジに対して、彼を利用することに成功した。
ワシントンは、排除後そのウソは崩壊したものの、社会主義候補者になる可能性があったドミニク・ストロスカーンを強姦なる嘘の罪状で排除し、フランス選挙に干渉した。
左翼のアメリカ人は、チリでのアジェンデ政府打倒についてワシントンに責任かあるとしている。これに関しては私の意見は違うが、それでも、これも同じパターンだ。
ボリビアの改革主義政府は、同様にワシントンの圧力下にある。
どういうわけか、世界の他の国々は、ワシントンによる他国内政に対する大規模干渉に憤激しない。ロシアのウラジーミル・プーチンさえ、ロシア選挙やウクライナ選挙で、ワシントンの干渉を受け入れている。ワシントンのいじめは、イスラエルのいじめのように、何らかの方法でそれを受け入れなければならないにはあまりにも過度に強力な国にとって受け入れられる。
ロシアはベネズエラに空軍基地を設置する予定だった。空軍基地を守るという口実で、明らかに反逆者のフアン・グアイドと、ベネズエラではなく、ワシントンに仕える彼の政党全体を逮捕する間、ロシアは精鋭軍隊をマドゥロのために配置できるはずだった。ワシントンに忠実な裏切り者連中に包囲される中、マドゥロは、一体どうして支配することができるだろう?
中国も同じく、ベネズエラとのつながりがあり、その出資金を守るため精鋭部隊を送ることができたはずなのだ。
だが何も起きない。
チャベスが大統領に選ばれた際、ワシントンはチャベスを打倒するため、ベネズエラ・マスコミを依然支配していたワシントン同盟者である古くからのスペイン系ベネズエラ人エリートを利用した。だがワシントンがチャベスを殺せる前に、ベネズエラ軍と国民が介入し、大統領としてのチャベスの解放と復職を強いた。裏切り者連中を逮捕する代わりに、チャベスは彼らを自由にし、今その連中が、チャベス後継者に対して、状況を悪化させている。
ラテンアメリカ人であれ、どのような改革者であれ、旧体制が残されたままでは、普通の人々にとっての改革も、革命も、進歩もあり得ないと言ったカール・マルクスの正しさを理解し損ねている限り、ラテンアメリカ人ではなく、ワシントンがラテンアメリカを支配するだろう。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニューズ・サービスとクリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。
記事原文のurl:https://www.paulcraigroberts.org/2019/01/23/washington-has-appointed-a-president-for-venezuela/
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