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米上院でイスラエルの破壊と殺戮を守るため反BDS法の成立を目指す動き(2/2)
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2019.01.08 櫻井ジャーナル
1991年12月にソ連が消滅、それを受けてポール・ウォルフォウィッツは翌年の2月に国防総省のDPG草案という形で世界制覇プランを作成する。いわゆるウォルフォウィッツ・ドクトリンだ。このときウォルフォウィッツは国防次官だが、長官はラムズフェルドと一緒にフォード政権で登場したリチャード・チェイニーである。
ウォルフォウィッツ・ドクトリンはソ連の消滅でアメリカが唯一の超大国になったことを前提にしているのだが、21世紀に入ってロシアが再独立、筋書きが狂ってしまう。ジョージ・W・ブッシュ政権の第2期目にはロシアが無視できない存在になったことを否定できなくなる。
ブッシュ・ジュニア政権はウォルフォウィッツのプラン通りにイラクを先制攻撃で潰し、次のバラク・オバマ政権はジハード傭兵を使ってリビアとシリアの体制転覆に乗り出す。その先にはイランがあるのだが、ロシアの抵抗もあり、シリアのバシャール・アル・アサド政権の打倒に失敗してしまう。
本ブログでも繰り返し書いてきたが、2015年にオバマ政権は戦争体制に入る。シリアをNATO軍、あるいはアメリカ主導軍で攻撃しようとしたのだが、その前年にウクライナでネオ・ナチを使ってクーデターを実行した。その最前線にいたのがネオコンのビクトリア・ヌランド。やはりネオコンの中心グループに所属するロバート・ケイガンの妻だ。
ウクライナのクーデターで政権の転覆には成功したが、クリミアの制圧には失敗、しかも2015年9月30日にはシリア政府の要請でロシア軍が介入、アメリカなど外部勢力が送り込んだジハード傭兵は敗走していく。
2016年の大統領選挙でドナルド・トランプの資金的な後ろ盾はシェルドン・アデルソン。この人物はカジノ経営者でイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と親しい。ジョン・ボルトン国家安全保障補佐官もアデルソンの影響下にある。
ネタニヤフ首相の父親、ベンシオン・ネタニヤフはニューヨークでウラジミール・ジャボチンスキーの秘書として働いた。ジャボチンスキーは1925年に戦闘的シオニスト団体「修正主義シオニスト世界連合」を結成した人物だ。
大統領選挙でトランプのライバルだったヒラリー・クリントンも親イスラエル派だが、両者には違いがある。クリントンの背後には軍需産業や巨大金融資本が存在、世界的投機家でロシア支配を目論んでいるジョージ・ソロスの指示で動いていたことがわかっている。つまり最重要ターゲットはロシア。それに対し、アデルソン、ネタニヤフ、ボルトンなどは大イスラエルの実現であり、最重要ターゲットはイランだろう。
イスラエルの力が相対的に衰えている現在、アメリカ軍がシリアから撤退するということをボルトンが反対するのは当然。イラクへ移動することさえ認められないのだろう。
2016年の大統領選挙に立候補した人物のうち、AIPACで演説しなかったのは民主党のバーニー・サンダースだけだった。そのサンダースを潰してヒラリー・クリントンを候補者にしようとしたのが民主党の幹部たちであり、それを明らかにしたのがウィキリークスだった。
アメリカ支配層は犯罪の容疑者ではないウィキリークスのジュリアン・アッサンジを秘密裏に起訴、サンダースへの批判を展開している。これだけ露骨なことをせざるをえないほど親イスラエル派は追い詰められているとも言える。(了)
前回記事
米上院でイスラエルの破壊と殺戮を守るため反BDS法の成立を目指す動き(1/2)(櫻井ジャーナル)
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