http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/606.html
Tweet |
医療費“過去最高”で負担増大「社会保障制度」は破綻寸前!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/263655
2019/10/24 日刊ゲンダイ
マジョリティーが健康から介護へ(C)日刊ゲンダイ
2018年度の概算医療費は42・6兆円で、前年度比約3000億円の増加となり2年連続で過去最高を記録した(厚生労働省「18年度 医療費の動向」9月26日公表)。注目されるのは75歳未満の医療費が減少しているのに比べ、75歳以上が全体の16・4%を占め、前年度比で約4000億円増えていることだ。
概算医療費は、すべての国民が医療機関に支払った「国民医療費」の98%にあたる速報値。約1年後に確定値が公表される。
現在65歳以上の人口は3575・2万人で前年比37・6万人増えた(総務省統計局19年9月20日公表)。75歳以上は1830万人。今後は1947〜49年生まれの団塊世代約700万人が加わり、75歳以上は大幅に増加する。
一方、生産年齢人口(15〜64歳)は7518・1万人と前年比約42・8万人の減少。こうした高齢化は、現役世代にかかる社会保険料の負担を増大させることは必至だ。
ちなみに政府の経済財政諮問会議が公表した「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」(18年5月21日公表)によると、社会保障費は18年の121・3兆円から40年には190兆円に達すると予測。そのうち医療と介護費用の伸びは大きく、介護が10・7兆円から25・8兆円に、医療は39・2兆円から66・7兆円に拡大すると試算しているのだ。急速な高齢化が進むなかで介護、医療費の増大はとどまりそうもないのである。
高齢者がどんどん増え、働き手である若い世代が激減することを前提に、自民党は、現在の社会保障制度を見直すため「人生100年時代戦略本部」を設立。現在、企業に65歳まで義務付けられている雇用を70歳から75歳まで引き延ばし、それに伴った年金の受給年齢の繰り下げを検討し始めた。
確かに、長く働けば生涯収入は増える。一方、定年後の雇用は給与が下がる上に、働き続けることで税金や社会保険料の天引きは免れない。さらに、75歳という後期高齢者世代に入ると、それまでとは違う現実が見えてくる。ニッセイ基礎研究所の天野馨南子氏がいう。
「男性の健康寿命の目標は75歳といわれていますが、この世代になると、ほとんどの男性は日常的な看護、介護が何かしら必要な状態になってくるということです。それまではハツラツ高齢者と言っていたのが、ハツラツではない高齢者が大量に生まれてきます。社会は健康マジョリティーから介護に突入した日本に変わってしまうんです」
日本は社会保障により、「国民皆保険」で誰でもどこでも平等に医療を受けることができる。しかし、すでに医療を含め社会保障制度は、時代のニーズに合わなくなってきていることは明らかだ。医療や介護サービスの見直しが不可欠な中、新たな社会保障改革に国民的議論が急務となってきた。
(ジャーナリスト・木野活明)
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民133掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民133掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。