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大手の生命保険は買ってはいけない…生命保険“神話”で数百万円損する日本人
https://biz-journal.jp/2019/09/post_117986.html
2019.09.14 文=藤井泰輔/ファイナンシャル・アソシエイツ代表 Business Journal
「gettyimages」より
かんぽ生命の顧客本位ではない販売手法が大きな問題となっています。保険の販売に関して規定した保険業法に違反した案件も見られたようです。しかし、残念ながら今回のかんぽ生命の問題は、日本の生命保険販売の実態を色濃く反映したもので、ことかんぽ生命だけの問題ではないのです。
そこで、今回は、日本人が大好きな生命保険で、お金を無駄にしてしまわないための方法について考えてみたいと思います。
■生命保険は助け合いの仕組みなんかではない
生命保険は、みんなで助け合う仕組みなので他の商品とは違う、と思い込んでいる、もしくは思い込まされている人はたくさんいます。しかし、かんぽ生命を含めて生命保険会社は、生命保険という商品を販売して利益を上げる営利企業です。そこで働く外務員と呼ばれる販売員も、我々のような代理店も、生命保険という商品をたくさん売れば売るほど収入が増える仕組みになっています。
例えば、月3000円の保険を売るよりは、月2万円の保険を売ったほうが、販売の実入りは当然多くなります。したがって、できるだけ多くのお客さんに、できるだけ高い保険料を支払ってもらうよう努力をしていますし、保険会社や代理店によっては、“見直し”の機会をつくって、その時点で新たな契約をしてもらうという努力もしています。
■長い年月を掛けてつくられた日本の生命保険神話
「生命保険は入っておくべきもの」
「テレビCMをやるような保険会社が安心だ」
「大手のほうが、そうじゃないところよりも信頼がおける」
これらはすべて、生命保険業界の人々が長年にわたって努力し続けてきたなかで培われた“神話”のようなもので、今やどれも正しくありませんし、そうした意識をいつまでも持っていることが、生命保険に数百万円にもなるお金を無駄につぎ込むことにつながります。
生命保険とは、みなさんが必要と感じて購入する金融商品であって、他の人が加入しているからといって、「自分も」と考えるようなものではないのです。
テレビCMや新聞広告には莫大な費用が掛かります。それらの費用は、高額な保険会社の人件費も含めて、すべてみなさんが保険料として支払うものです。そして、生命保険会社は、みなさんの保険料を使ってマスコミのスポンサーになっているため、生命保険の問題は、テレビや新聞ではほとんど取り上げられないのです。保険金の不払い事件などを起こしているのは、多くは大手やテレビCMを盛んにやっている生命保険会社です。
■生命保険との付き合いはほどほどにして、本当に必要なものだけにしぼる
生命保険には、「掛け捨て」と「貯蓄型」があると言われてきました。しかし、以前にもお話ししたように、今や「貯蓄型」は選ぶべきではないのです。
生命保険料を計算する元になる金利(予定利率)が、2017年4月に史上最低の0.25%になりました。ちなみに30年前は5.5%、20年前でも2%でした。こうした予定利率の低下は、貯蓄型商品と呼ばれる終身保険や養老保険の保険料が大きく値上がりしていることを示しています。
かんぽ生命で問題になった、古い商品から新しい商品への「乗り換え」や、大手生保が行っている同様な手続きの「転換」という販売手法には気をつけなければなりません。なぜならば、これらの手続きはすべて、安い保険料の商品から高い保険料の商品への切り替えだからです。
販売する側は、契約高の維持だったり、手数料の確保だったりをめざしていますから、顧客本位ではなくても、こうした販売手法を展開しているのです。過去に契約した比較的予定利率の高い商品を持っている人は、乗り換えや転換という手法には、よくよく注意しなければいけません。
そうした生命保険販売の現状において、みなさんが取るべき生命保険購入の賢い選択とは、自分たちにとって最低どんな保障が必要かを見極め、そのための商品は、「掛け捨て」のものに限るということです。
■掛け捨てならば保険料は安いに越したことはない
多くの人は気がついていませんが、大手生保の死亡保障の掛け捨ての商品のコストは、30代、40代の人にとっては、ときとして3倍も4倍もする高い商品なのです。
図表は、30歳男性が、保険期間10年の定期保険2,000万円を契約した場合の各社の保険料比較です。同じ品質でこれだけ値段の違う商品を多くの人が買っているのは、生命保険に特異な現象で、どう考えても異常なことです。
■生命保険は販売員の人柄で買うものではない
昭和の時代は、まだ保険会社の数も今ほど多くなく、どの保険会社の商品でも保険料に差はありませんでした。そうした時代ならば、販売員の人柄で生命保険を購入するということもあってよかったと思います。
しかし、平成を経て令和となり、保険会社の数も増え、外資系や損保系、通販やネット専業まで、どこの商品を買うかという選択肢は大きく広がっています。したがって、合理的に生命保険を選びたいのなら、商品の良し悪しとはまったく関係のない、販売員が「いい人だから、いい人そうだから」というのを、保険選択の基準にしてはいけません。「いい人がいい商品を売る」とは限らないのです。そこを間違ってしまう人が、知らぬ間に生命保険で数百万円の無駄をしてしまうことになってしまいます。
また、銀行ならば安心と、そこで生命保険を契約するのも要注意です。定期預金が、よくわからない「外貨建て保険」に切り替えられてしまうかもしれません。
■生命保険でお金を無駄にしないための4カ条
生命保険でお金を無駄にしたくなかったら、次のことを心掛けてください。
(1)新たに「貯蓄性商品」(終身保険や養老保険)は購入しない。
(2)すでにある契約の「乗り換え」や「転換」はしない。
(3)新たに生命保険を購入する場合は、かんぽ生命と大手生保は、選択から除外する。
(4)銀行で保険は購入しない。
これだけで、生命保険でお金を無駄にしてしまうリスクは、相当避けられると思います。次回は、もう少し具体的に、生命保険の支出を最小限に抑える方法についてお話しします。
(文=藤井泰輔/ファイナンシャル・アソシエイツ代表)
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