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ユニクロ、韓国で売上激減&閉店ラッシュ…安倍政権の“反・韓”政策で危機的ダメージ
https://biz-journal.jp/2019/09/post_118008.html
2019.09.13 文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント Business Journal
ユニクロの店舗(撮影=編集部)
日韓関係の悪化で、韓国のユニクロが危機にさらされている。韓国・ソウルの中心部にある月渓店が、9月15日に閉店する。日本政府による輸出規制を受け、韓国では日本製品の不買運動が拡大しており、一部では不買運動による売り上げ減が原因で閉鎖に追い込まれたとの見方が出ている。ユニクロを展開するファーストリテイリングは、不買運動とは関係ないと強調するが、予断を許さない状況が続いている。
ファストリは2005年に韓国にユニクロを初出店。今年7月末時点で187店を展開している。2018年 8月期の韓国ユニクロの売上高は約1400億円に上る。韓国での業績は好調で、店舗数は増加傾向にあり、今後も成長が期待できる市場だ。
だが、ここにきて店舗の閉鎖が相次いでいる。月渓店のほかにも、ソウル南西部にある百貨店「AKプラザ九老本店」に入居する九老店がAKの閉店により8月31日に退店し、ソウル中心部にある鍾路3街店が10月に閉鎖する。鍾路3街店は賃貸契約満了が理由とされているが、不買運動で売り上げが急減したことから閉店に追い込まれたとの見方もある。
韓国の不買運動をめぐっては、ファストリの岡崎健・最高財務責任者(CFO)が7月11日の19年 3〜5月期決算発表の会見で「不買運動は長くは続かないと思う」と発言。これに対して韓国では、 SNS(交流サイト)などで「韓国の消費者を軽視するものだ」との批判が広がった。ファストリは後日、謝罪に追い込まれている。
この発言に対する批判が大きく影響したとみられるが、韓国の主要クレジットカード会社8社の7月(6月最終週〜7月第4週)のユニクロ売上高は70%減少したと中央日報が報じている。さらに、韓国ユニクロは全従業員を対象に有給休暇を検討しているという。深刻な売り上げ減を受け、従業員を救済するために実施するとの見方がある。
日韓関係が改善する兆しは見られない。日本政府が輸出管理で優遇対象となる「ホワイト国」から韓国を除外したことに対抗するかたちで韓国政府は8 月23日、日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を日本政府に通告した。日韓友好を望む米国政府がGSOMIAの継続を韓国政府に働きかけていたこともあり、破棄はないだろうとの楽観論もあったが、それが見事打ち砕かれた格好だ。日韓友好が遠のき、韓国ユニクロの前途も暗いままとなっている。
韓国政府は、政権の支持率を上げるために国民の反日感情を煽ることが常套手段となっている。歴史教科書問題や慰安婦問題、独島(日本名:竹島)問題などで問題提起を繰り返し、反日感情を煽ってきた。それと共に、国内では日本製品の不買運動が幾度も行われている。
今起きている問題は、韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた元徴用工訴訟で対応策を示さない韓国政府に対し、日本政府が事実上の対抗措置として実施した韓国への半導体材料の輸出規制で、韓国の反日感情が高まったことが大きなきっかけとなっている。韓国政府は輸出規制に反発し、不買運動も勃発した。韓国政府が態度を軟化させる気配は見えず、不買運動は長引く可能性がある。
■ユニクロの海外展開
ここで、韓国を中心に、海外におけるユニクロの状況を整理してみたい。18年8月期の韓国ユニクロの売上高は約1400億円。約8600億円の日本や約4400億円のグレーターチャイナ(中国本土、香港、台湾)には劣るものの、東南アジア・オセアニア(約1400億円)と同程度で、北米(約900億円)や欧州(約900億円)よりも上回るという規模だ。
ファストリの18年8月期連結売上高は2兆1300億円。韓国ユニクロの全体に占める割合はそれほど大きいとはいえず、不買運動で生じる販売不振は、全体として見れば大したことはないのかもしれない。だが、主力の国内ユニクロの成長が鈍化しているなか、海外のユニクロが業績を大きく牽引している。そのなかでも有望市場の韓国で雲行きが怪しくなっているというのは、憂慮すべき事態だ。
国内のユニクロは、今後の成長が懸念される。18年8月期の売上高は8647億円と国別では最大規模を誇り、5年前の13年8月期と比べると1.2倍以上に増えてはいるが、伸び率は鈍化しており、力強さを欠く。また、19年8月期は大きく苦戦しており、発表されている直近決算の第3四半期(18 年9月〜19年5月期)売上高は、前年同期比0.5%減の7010億円とマイナス成長となっている。国内は飽和状態に達しており、今後は大きな成長は望めそうもない。
一方、海外のユニクロは好調だ。18年8月期の売上高は前期比26.6%増の8963億円と大きく伸びた。グレーターチャイナが店舗数の増加と好調な既存店に支えられて大幅増収となり牽引したが、韓国も同様の理由で売上高を伸ばし、大きな貢献を果たしている。海外ユニクロの売上高は、国内を超えるまでに成長した。成長は著しく、5年前の3.5倍以上に増えている。足元も好調で、19年8月期第3四半期は前年同期比14.6%増の8205億円と大きく伸びた。
■ジーユーの韓国展開に大打撃の恐れ
こうしてみると、ユニクロでは韓国市場が重要な位置を占めていることがわかるだろう。その韓国ユニクロが、不買運動で逆風にさらされているというのは大きな痛手だ。加えて懸念されるのが、姉妹ブランドのGU(ジーユー)の韓国展開に遅れが生じることだ。
ジーユーは06年に日本で1号店が誕生。ユニクロよりも低価格の衣料品を販売し、人気を博すようになった。19年8月期第3四半期のジーユー事業の売上高は前年同期比11.2%増の1853億円と好調だ。期末(5月末)の店舗数は422店(海外含む)となっている。
ジーユーの海外展開は、13年に中国の上海に出店したのが始まりだ。その後、台湾、香港に進出。18年8月末には20店を展開するまでになった。韓国には18年9月に進出を果たしている。
韓国では8月30日に2号店がオープン、9月6日にも3号店がオープンする予定だ。これを機に韓国で勢力を拡大したいところだが、運悪く不買運動が起きてしまった。主な標的はユニクロだが、姉妹ブランドということでジーユーも標的となる可能性があり、大きな打撃を被らないとも限らない。
しかもこの2店舗は、別々の商業施設内に出店するが、両方ともユニクロと一緒にオープンする。こうしたユニクロとジーユーをセットにして出店する戦略は国内外でよく見られるが、これはユニクロの姉妹ブランドとして関心を集めて認知度を高められるというメリットがあるためだ。
だが、不買運動が起きている韓国では、ユニクロと一緒に不買運動の標的にされるという、想定とは真逆のことが起こりかねない。ユニクロは韓国で、根を張ることに成功しつつあるため、多少の不買運動であれば持ちこたえられるだろう。しかし、ジーユーはそうではない。一気に全店閉店に追い込まれる可能性もある。ジーユーの海外展開に水を差す恐れもある。
ユニクロもジーユーも、韓国では慎重な対応が求められている。不用意な発言などがあれば、再起できないほどのダメージを受けかねない。適切な手綱さばきが行われるか、注目される。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)
●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。
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