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残念ながら「老後資金2000万円必要」は歴然とした現実である
https://diamond.jp/articles/-/205453
2019.6.13 深田晶恵 ダイヤモンド・オンライン
ナースの休憩時間にも
話題に上る「老後資金2000万円」問題
「老後資金2000万円必要」問題が注目されていることで、多くの人が老後資金形成に関心を持つようになるのでしょうか? Photo:PIXTA
金融庁の審議会の報告書が大きな話題になっている。6月3日に公表され、1週間あまりで「老後資金は2000万円必要」というフレーズは、誰しも知ることになった。ネット上の話題から、与野党の攻防の政治材料にまで発展し、この状況はしばらく続きそうだ。
麻生太郎金融担当大臣が報告書を受け取らないと言い出し、さらに混乱状態に。審議会に関わった金融庁職員、審議会メンバーは、予想を超える反響の大きさに驚くとともに、大臣の対応にはやりきれない思いを持っていることだろう。
そもそもの発端は、5月22日に行われた金融庁の審議会報告書案(6月3日の報告書の素案)を朝日新聞が翌日の朝刊1面トップで大きく取り上げたこと。
記事の内容は「人生100年時代に向けて長い老後を暮らせる蓄えにあたる『資産寿命』をどう延ばしていくか。平均寿命が延びる一方、少子化や経済環境の変化などにより、政府は年金支給額の維持が難しくなり、老後の生活費についてかつてのモデルは成り立たなくなっていると金融庁は指摘。現役期、退職前後、高齢期の3つの時期ごとにできる対策を報告書で指針している」というもの。
朝日新聞のこの記事がヤフートピックスで終日上位に掲載されていたことから、従来の新聞読者以外の人に多く読まれることになった。
掲載日の夕方には、4000前後ものコメントが付いており、そのほとんどが報告書案に否定的なもので、ネット上は炎上気味。「年金制度を維持できないのは政策ミスなのに、なぜ国民が2000万円ものお金を自助で貯めなくてはいけないのか」といったコメントが多数だった。
他紙が大きく取り上げなかったせいか、この段階では「ネット上での大きな話題」に留まっていたように思える。
ところが、6月3日の審議会で報告書が取りまとめられると、新聞各紙、テレビなどが大々的に取り上げ、「老後資金は2000万円必要」という言葉が一人歩きし、ちょっとした流行語になっている。
大手メディア、とりわけテレビの論点は、「『資産寿命』を延ばすために、長く働くことや資産運用で強く『自助』を呼びかけているのは、事実上、『公助』の限界を認めたことになる。年金だけでは暮らしていけないのか。若いうちからの投資を促すのは国としていかがなものか」といったもの。
数日後に定期検診で行ったクリニックの担当医は、私がFPであることを知っているので、「うちのナースたちが老後資金は2000万円必要、投資もするようにと急に言われても困ると怒っているわよ」と教えてくれ、私は思わず苦笑い。
「老後のお金」と「投資」の話題が同時に、仕事休憩中の女性の会話に出てくるってすごい。大手メディアが大きく取り上げると、こんなに影響が大きいのだと改めて実感した。
政府批判の流れに乗れないと
コメントを入れられないと言われ…
報告書公表の翌日の午後、夜のニュース番組のディレクターから電話があり「老後資金2000万円」についてのコメントを求められた。
私は「そもそも日本の年金制度は、現役時代の収入を100%保障する仕組みではない。年金収入で足りない分は、現役時代に貯めたお金を取り崩して生活することになるので、今も昔も老後資金が必要なことに変わりはない。ただし、70代以上の親世代と違って、今の現役世代はお金が貯まりにくい環境にあるから、知識を持ったうえで、お金を貯める意識を高めることは必要」など、いつも考えている持論を話す。
ディレクターからの質問は続き「金融庁が若いうちから投資による資産形成を促していることについてはどう思うか」と言うので、「それについては51ページもある報告書のほんの4〜5ページに記載されていることで、資産形成をするための他の手段にも触れている。これについて批判的なコメントは持ち合わせていない」と答えた。
番組の落としどころは「政府批判」にある程度決まっているようで、私の考えはその流れに入れ込むことが難しいため「またの機会に」と、コメントは不採用になった。
数日間、複数のニュースを観ていたが、「老後のお金は自助努力なのか。国は投資で老後資金作りをしろというのか」と、批判的な番組作りが多かったように思う。政府批判は、テレビ番組を作っている人たちの仕事のひとつなのだろう。
フィルターがかかった
二次情報には注意!
前述の通り、金融庁の審議会の報告書は51ページもある。当コラムを書くために改めて読んでみたが、現状と課題がバランスよくまとめられたレポートになっている。老後資金作りのマネー本1冊に充当するくらいのコンテンツである。
私たちを取り巻く経済環境や社会構造の変化、高齢化社会で今、将来すべきことが端的に書かれている。一読に値するだろう。報告書は、金融庁のHPで読める(金融審議会市場ワーキンググループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」)。
例えば「老後資金は2000万円必要」とする根拠として、総務省の家計調査より「高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の二人世帯)」の1ヵ月の平均収支を示している。このデータはFPや専門家がよく使うもので、私も当コラムで何度も紹介している。
月の収入が約21万円に対し、支出が約26万円。毎月5万円の赤字でこの分は老後資金より取り崩すことなる。1年間で60万円、65歳から95歳の30年間では2000万円近くに上る。よく見る数字だ。
もちろん、データは平均であるため、もっと赤字額が多い世帯もあれば、収入の範囲内で暮らせる世帯もある。必要な老後資金は人によってさまざまであるが、年金生活を想像する上での「目安」になる。
しかし、東京新聞は「報告書は2017年の家計調査に基づいて示した高齢夫婦無職世帯の1ヵ月の平均収支を示しているが、その中身は実に衝撃的だ」と書いている(6月4日付朝刊)。
実際の高齢者の生活実態を示すデータであり、多くの専門家が使う調査結果を、新聞社が「その中身は実に衝撃的だ」と記事に書くことのほうが、「えっ、見たことなかったの?」と衝撃的だった。
見たことがあったとしても、あえて「その中身は実に衝撃的だ」と書いたなら、恣意的とも言えるだろう。
「国から言われたくない」という気持ちはわかるが
実は「国」による報告書ではない
「老後資金は2000万円必要」が炎上ワードになったのは、多くの人が「国から言われたくない」と思ったからだろう。働いて収入があるうちは、誰だって老後のことを考えたくないのが本音。それが突然、目標とも言える老後資金の金額が具体的に示された。驚くだろうし、戸惑うだろう。
そして、年金だけで暮らしていけないのは政策ミスなのに、国民が自助努力で老後資金を作るように国が言うわけ?とカチンときている人が多いのである。
私のようなFPが「老後資金の目安と作り方」をコラム記事や単行本で説いたとしても、カチンをくる人はそれほど多くないと思う。なぜなら、老後資金について知りたい人や読みたい人が読んでいるからだ。
今回の金融庁の指針は、政策でもなく、官僚の人が考えていることをまとめたものでもなく、「市場ワーキンググループ」という審議会の委員が何度も議論を重ね、それをまとめた報告書であることを知っておきたい。
審議会メンバーは大学教授をはじめ、個人マネーに携わる専門家も多数いる。私は傍聴に行ったことはないが、報告書を読む限り、国民の老後生活について真剣に考え、指針という形にまとめ上げていることがうかがえる。
つまり「国」が言っているわけではないということ。部分的に切り取られた二次情報に嫌気を持ち、何もアクションを起こさないのは避けたい。寿命が長くなって高齢化が進み、70代、80代以上の親世代と同じような老後を迎えることが難しいのは、歴然とした事実なのである。
興味深い調査データがある。20〜60代の勤労者(会社員・団体職員)の男女に聞いたアンケート(有効回答1101名)で、「あなたは将来の自分の生活において、どの程度お金が必要か計算したことがありますか」という質問に対し、回答は次のようなものだった。
(1)「計算してみたいが、やり方がわからない」32.5%
(2)「考えたことがない」32.3%
(3)「計算したことがある」23.5%
約3分の2の人が「考えたことがない、計算の仕方がわかない」、約4分の1の人が「計算をしたことがある」という結果だ(アンケートは、SOMPOホールディングスによる「人生100年時代の働き方に関する意識調査」2018年12月実施より)。
老後のお金について無関心なわけではないことがわかる。とはいっても、働いている間は、仕事に子育てにと、目先のことでいっぱいいっぱいになりがちなのも十分に理解できる。
老後資金作りのポイントは、時間を味方につけて少しずつ貯めていくこと。そして、少し先のことを想像しながら、制度改正なども見逃さずに、その時期その時期にやるべきことを実行していくのも大切だ。お金のことは、本当に知らないとソンをすることがたくさんある。
FPとしては、今回の報告書が大きな話題を集めたことで、これまで老後資金作りに関心がなかった人にちょっとした気づきをもたらし、計算の仕方がわからなかった人がわかるようになるといいと切に願う。
(株式会社生活設計塾クルー ファイナンシャルプランナー 深田晶恵)
残念ながら「老後資金2000万円必要」は歴然とした現実である https://t.co/3dcJeV08Pz
— GoldenMario&Pacman 765 (@765Pacman) 2019年6月13日
ふむ、確かに政策ミスだけど、任命責任としては、投票率の悪さも含めて、選んだ国民側も負うしかないのが民主主義としか思いようがない。介護なんかも箱物でない方が本当は個別具体的に適切なサービスになるが、
残念ながら「老後資金2000万円必要」は歴然とした現実である https://t.co/LR3mFuAkAM 老後資金2000万円必要なのは現実、自民党はこの報告賞を無いとした。まるで今香港で起こっている中国の無謀な行動と同じ、あるものを無いという安倍自民党、中国共産党以上の悪行、安倍政権は最悪、打倒自公政権。
— musasi (@neotm91150) 2019年6月12日
麻生副総理がこの報告書を受け取らないというが、報告書の内容が事問題実と異なるのか。安倍首相も関わった年金行政。消えた年金問題も今回も、年金制度が国民の暮らしとかけ離れている事が問題ではないだろうか。
— 鳥居佐吉 (@XzkVQsbxzEkeXpi) 2019年6月12日
残念ながら「老後資金2000万円必要」は歴然とした現実である https://t.co/xVrBaMPLe5
残念ながら「老後資金2000万円必要」は歴然とした現実である https://t.co/qobXTYb1Tl政府は躍起になって打ち消そうとしているが,れっきとした事実です.安倍政権は国民を欺いている.
— Takashi Tuschiya (@shikataya) 2019年6月12日
まあ、そうだろうなー
— kaz (@kstwt) 2019年6月12日
でも、お子さんが多くいる家庭は少し違った感じかも
例えば、病気をせずに子供と一緒に住んで3人ぐらい子供がいて年金があれば。
あと田舎だと食べものもシェアされるし、畑もあるし
残念ながら「老後資金2000万円必要」は歴然とした現実である https://t.co/CildZrt6jq
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