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2月貿易統計について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/53111039.html
2019年03月18日 在野のアナリスト
2月貿易統計がでて、5ヶ月ぶりの3390億円の黒字でした。しかし黒字の要因は輸出が1.2%減、輸入が6.7%減と国内がみるも無残な急落ぶりであり、海外より国内の景気悪化が深刻、という結果です。対中向け輸出が5.5%増で、これが安心感を誘ったともされますが、半導体等製造装置が金額ベースで22.6%の伸びと米半導体企業のブロードコムの決算と整合しそうですが、自動車が17.3%の伸びであり、こちらはナゾです。ただ半導体等電子部品は19.5%の減なので、中国は半導体を内製する方針に転換したのかもしれない。需要が減退している今だからこそ、政府の景気対策をつかって製造装置の輸入を増やしたなら、今後は日本からの電子部品の輸出は減る方向であり、実はとても悪い内容だということが分かります。 しかも中国は春節が輸出入の大きな変動要因となりますが、昨年は2月15(木)〜21(水)日、今年は2月4(月)〜10(日)日、真ん中がすっぽり抜けた昨年より、今年の方が条件はよかったとみられ、その影響で押し上げられた可能性が高い。内容は思っている以上に悪いかもしれません。さらに米国からの輸入が4.9%の伸びで、輸入の落ち込みをカバーしましたが、航空機類が249.8%の伸びなので、偶々飛行機の納入があったことで押し上げられたのです。内需の深刻度は、EPAを結んだEUからの輸入が0.5%増という点にも表れています。 先週末の黒田日銀総裁の会見で、生産や輸出、海外経済の判断を下方修正しながら「景気拡大の基本メカニズムに変化は生じていない」として「緩やかに拡大」とする総括判断を据え置きました。しかし上記の貿易統計やその他の経済指標をみても、明らかに国内景気は悪化している。確かに、昨年の2月に比べて原油が10$近く下げており、その影響があったとしても、輸入がこれだけ落ちてしまうのは内需の弱さが深刻ということなのです。明日の政府の月例経済報告でも、景気見通しを下方修正しない、などとみられますが、そのせいで景気対策への目配せが遅れ、日本の景気は深刻度を増していく、ということなのかもしれません。 全人代が終わった後の、中国の株価に注目していましたが、上海市場は2.5%近い上昇をみせました。大した景気対策がでなかったばかりか、米中首脳会談は6月? とも報じられる中で、何を根拠に上昇しているのか? 誰にも説明できない状況に陥っています。むしろ中国政府の景気対策とは、公的マネーによる株価の下支えによるマインド好転ではないか? とまで噂されます。それぐらい上海株の上昇は世界的にみても突出しており、また経済指標は悪化の一途をたどっているので、まったく説明がつかない状況です。 しかし中国がそうした株価対策をしたとて、日本が非難できる立場にありません。日銀がすでに大量の株価操縦をしているからで、むしろ日銀は中国に感謝しているかもしれない。最近の日本株は、上海市場とペッグされたような動きであり、下支えされているのですから。ただ、最近の日本株は引け間際に大量の商いが成立することがつづいており、投信などの影響もありますが、より日銀のETF購入などの思惑が強まる展開であり、決して正常とはいえない状況です。それは日銀や政府の景気の見方すら正常でないのですから、株式市場とて正常な動きをしなくて当然かもしれません。景気が底打ちする期待をもちつつ、上昇をつづける株式市場。ただ今や最大の資金の出し手である政府や中央銀行の財布が底をつく前に景気が反転しないと、その後は大変なことになるのだけは確実なのでしょうね。 |
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