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大手低調も人手不足の外食は健闘、平均賃上げ率2.16%−2019年春闘
占部絵美、竹生悠子
2019年3月15日 17:55 JST
自動車・電機は前年割れ、ベースアップは0.62%と6年連続実施
外食では要求額上回る回答も、「圧倒的に人手不足の問題」との指摘
世界景気の減速懸念などを背景に、2019年春闘はこれまでけん引役となってきた自動車・電機大手を中心に賃上げペースが鈍化した。一方、外食やサービスなど人手不足の一部企業に賃上げが加速する動きが見られた。
連合が15日発表した午前10時時点の第1回集計結果によると、19年春闘での平均賃上げ率は2.16%と、前年の第1回集計に比べ横ばいだった。このうち毎月の基本給を引き上げるベースアップは0.62%と、前年第1回集計の0.77%から低下した。ベア実施は統計公表を始めた14年以降6年連続となる。
過去30年の賃上げ推移
中小企業は、全体の水準を下回る傾向
出所:連合・平均賃金方式での賃上げ状況の推移
神津里季生連合会長は同日の記者会見で、「マクロ・ミクロの経済状況や個別の産業・企業の事情も十分に織り込んで要求しており、要求対比では物足りないと言わざるを得ない」と指摘。「毎年同じような感じで本当にデフレ脱却できるのかということは経済団体・経営側としても十分に考えてもらいたい」と語った。菅官房長官は13日、「経済の好循環のさらなる拡大に向けて、賃上げの流れが今後も続くよう期待を持って交渉結果を注視していきたい」と述べていた。
世界経済の不透明感が増す中、昨年10ー12月の法人企業統計で経常利益が10期ぶりの減益となるなど企業業績に陰りが出ている。今春闘では、昨年5月に就任した中西宏明経団連会長が過去5年続いた政府が企業に賃上げを促す「官製春闘」に難色を示し、働き方や仕事の変化に合わせてベアにこだわらない労使交渉を呼び掛けた。
要求 回答
トヨタ 平均12000円 平均10700円
日産 平均9000円 平均9000円
ホンダ ベア3000円 ベア1400円
電機12社 ベア3000円 ベア1000円
王将フード 平均9500円(ベア2500円) 平均12677円(ベア5043円)
トリドール 平均9294円(ベア3578円) 平均9294円(ベア3578円)
マツキヨ 平均8500円(ベア5189円) 平均8500円(ベア5189円)
13日の集中回答日には、自動車・電機大手で前年比割れの回答が続出。自動車総連の高倉明会長は、「経営側は最後まで厳しい姿勢を崩さず、一時金要求に対しても第4四半期の収益悪化やグループ会社との水準かい離を背景に強い懸念を示し続けてきた」と説明した。
けん引役の低調な交渉結果を受けて、神津連合会長は、かつての春闘で代表銘柄の賃上げ水準が形成してきた「天井感は悪しき常識。あくまで土台だという受け止めで交渉に臨んでもらいたい」と後に続く他業界や中小企業に求めた。賃上げで大手に後れを取る中小企業に適正な成果配分が行われれば、日本企業の労働分配率の低さや膨らむ内部留保は「もう少しまともな姿になる」とも語った。
餃子の王将
餃子の王将Photographer: Yuzuru Yoshikawa/Bloomberg
一方、健闘が目立つのがUAゼンセンに加盟する外食業界だ。丸亀製麺を運営するトリドールホールディングスは満額回答、餃子の王将を展開する王将フードサービスは要求を上回る回答となった。UAゼンセンの松浦昭彦会長は、「人材不足がさらに強くなっている状況の中で、従業員や社員をきちんとつなぎ止める、これからの産業競争力につなげるという思いが労使としてある意味一致点を得たのが去年を上回る形の妥結が続いている」との見方を示した。
東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミストは、「景気減速と企業収益の見通しは悪くなっているので企業に余裕はないが、それでもベースアップはプラスになる」と予想する。「景気が良いとかそういう話ではなくて、圧倒的に人手不足の問題が背景にある」とし、こうした状況は特に中小企業に顕著と指摘。「要は労働需給の崩れであり、あまり企業にとって前向きな話ではない」と判断している。
2月の輸出は3カ月連続のマイナス−貿易収支は黒字転換
占部絵美
2019年3月18日 8:57 JST 更新日時 2019年3月18日 10:24 JST
輸出1.2%減、輸入6.7%減ーいずれも市場予想を上回る減少
中国減速の影響でアジアの戻り鈍い、日本に波及−農林中金の南氏
財務省が18日発表した2月の貿易統計(速報)によると、輸出は3カ月連続で前年実績を下回った。自動車や鉄鋼などの輸出が鈍化した。一方、原粗油や石油製品などの輸入も減少したため、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は5カ月ぶりに黒字に転じた。
キーポイント
貿易収支は3390億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は3051億円の黒字)−前月は1兆4156億円の赤字
輸出は前年比1.2%減(予想は0.6%減)の6兆3843億円と3カ月連続減少−前月は8.4%減
輸出数量指数は0.6%減と4カ月連続の減少
輸入は6.7%減(予想は6.4%減)の6兆453億円と2カ月連続減少−前月0.8%減
輸出の推移
エコノミストの見方
農林中金総合研究所の南武志主席研究員:
アジアの戻りは鈍い、アジア全般に中国減速の影響が出て、日本に波及している
日本からアジア向けの輸出は半分を占め、ここが伸びないと輸出頼みの成長がうまくいかなくなる
今のところ「緩やかな回復」を政府も日本銀行も変えない。景気判断を変えてしまうと増税できなくなる可能性がある。よほど経済指標が悪化しない限り、景気判断から「回復」を取ることはできない
みずほ証券の宮川憲央シニアエコノミスト:
強いリバウンドではないが、少なくとも輸出がどんどん大きく落ちていく状態ではないことを示した
中国経済の減速、世界的なITセクターの調整、米中貿易摩擦が日本の輸出の上昇を抑えている要因。輸出が日本経済をけん引していく力がないことは明らかだ
今日のデータを見ると、やはり日本経済が景気後退に陥っているわけではないという見方でよいのではないか。日本銀行としても、まだ足元の弱さは一時的であり今年後半には戻ってくるという見方を維持できる
詳細
中国向け輸出は1月の17.4%減から2月は5.5%増に反転、1−2月の合計では前年同期比6.3%減−財務省担当者
春節に限らず、輸出入の動向はさまざまな内外の経済情勢や価格動向によって決まる。特定の要因として断定できるものはない−財務省
米国向け輸出は2.0%増と5カ月連続のプラス、EU向けは2.5%増で2カ月ぶりプラス、アジア向けは1.8%減で4カ月連続のマイナス
背景
中国の2月の輸出はドルベースで前年同月比20.7%減少、春節休暇や米国との貿易摩擦が影響。輸入は5.2%減だった。
2月の工作機械受注額は5カ月連続の前年実績割れ、外需は前年同月比29.8%減少
日銀は15日、「景気は緩やかに拡大している」との見方を維持する一方、海外経済と輸出、生産について現状判断を下方修正した
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します.)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-03-17/POCM5B6KLVR501
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