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中国の自動車市場急減速でも逃げられない日系部品メーカーの悲哀 完成車よりも深刻な部品メーカー
https://diamond.jp/articles/-/196770
2019.3.14 週刊ダイヤモンド編集部
トヨタ好調でプラスを維持する日系メーカーだが、日産はダウントレンド(写真は東風日産の中国工場) Photo by Fusako Asashima
『週間ダイヤモンド』3月16日号の緊急特集は「米中依存メーカーの分水嶺」です。自由貿易を前提に、生産・開発・販売戦略を立ててきた日系メーカーは、米中分断で大幅な戦略の修正を迫られています。そんな折、中国経済の減速が日系メーカーの業績を直撃。米中に依存する日系メーカーは、試練の時を迎えました。(本記事は特集からの抜粋です)
世界最大の自動車市場が厳冬期に入った。2018年の中国の新車販売台数は前年比2.8%減の2808万台。年間ベースで前年を割るのは、天安門事件翌年の1990年以来、28年ぶりのことだ。単月でも7ヵ月連続の減少で、1月は前年同月比15.8%減。2桁減が続く危険水域に達している。
17年までの自動車取得税減税の反動減や内需減速、米中貿易摩擦による先行きの不透明さが、購買意欲を削いでいるようだ。
一方で、日系自動車メーカーの1月は同2.2%増。さほど深刻さは感じられないが、実はこのプラス基調はレクサスなどが好調なトヨタ自動車(同15.3%増)独りが気を吐いて底上げしたものである。実際には、日産自動車がマイナスに転じるなど、全体のトレンドは下降線をたどっている。
さらに甚大な損害を被っているのが、日系の自動車部品メーカーである。アイシン精機は、中国での自動変速機の失速で、今期2度目の下方修正を実施した。「1回目の修正時に、これ以上需要予測にギャップが出ないよう、専門家が現地へ出向いて手堅い修正計画を練ったはずだっただけに、アイシン幹部のショックは大きかった」(トヨタ関係者)。
中国市場では、トヨタの好調とは裏腹に、トヨタ系サプライヤーは苦戦を強いられ、デンソーを含めた主要サプライヤー4社が第3四半期(18年10〜12月)決算で下方修正に踏み切っている。
実際に、昨年10〜12月を機に一転、中国と北米の市場環境が急速に厳しくなった。東海東京調査センターの杉浦誠司シニアアナリストは、「上場している自動車部品メーカー104社のうち21社が、中国や北米市場における販売減・受注減に伴う業績変動リスクについて、決算短信や決算説明会資料に記載している」と言う。
トヨタや日産など完成車メーカーではなく、自動車部品メーカーの業績不振があらわになっている背景には、中国地場メーカーや(中国で展開する)欧米メーカー向けの受注減がある。また、完成車メーカーの中国事業の損益は、合弁会社の持ち分利益としてしか反映されないため、決算に響きにくいという事情もある。
中国減速でも逃げられない
いまや、世界の自動車販売の5割は米中市場で占められている。インド市場へ経営資源を集中することにしたスズキは中国撤退を決断できたが、グローバルに展開する日系自動車・部品メーカーが中国から退くことは難しい。
すでに中国市場に陰りが見えるが、「新エネ車の拡大で長期的には復調する。北米市場の競争激化で採算が合わなくなっており、中国への投資をさらに急ぐしかない」(自動車メーカー幹部)という姿勢を崩さない。
他ならぬ“下方修正組”の自動車部品メーカーですら、「中国市場から(米国以外への)輸出をにらんだ設備投資をしている」(自動車メーカー関係者)と、中国を輸出生産拠点とする構想も明かす。
常に米中の技術覇権争いのターゲットとなる自動車業界。中国が世界一の製造強国となるピースとして、「自動車の輸出戦略」は不可欠であり、日系メーカーに生産技術を含めた先端技術の供与を迫る局面も出てくるだろう。
【中国の自動車市場急減速でも逃げられない日系部品メーカーの悲哀】
— 週刊ダイヤモンド編集部 (@diamondweekly) 2019年3月13日
中国の自動車市場急減速では、とりわけ部品メーカーに大きな影響が出ています。https://t.co/qUIqL6VdfR
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