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「青汁王子」の脱税逮捕、税務調査の怖さを知らず墓穴を掘った
https://diamond.jp/articles/-/194229
2019.2.16 戸田一法:事件ジャーナリスト ダイヤモンド・オンライン
写真はイメージです Photo:PIXTA
女性向けにダイエット効果などをうたった青汁商品を手掛け、テレビやインターネットの番組に「青汁王子」として登場していた健康食品会社「メディアハーツ」(東京)の三崎優太社長(29)が12日、約1億8000万円を脱税したとして、法人税法違反などの疑いで東京地検特捜部に逮捕された。三崎容疑者は豪華マンションに居住し、高級外車や競走馬も複数所有。アクセサリーや時計を爆買いしたり、海外旅行で豪遊したりする様子をメディアが紹介し、自らもSNSで発信していた。(事件ジャーナリスト 戸田一法)
任意で否認、逮捕後は認める
三崎容疑者は2015年9月期と17年9月期の2年間、架空の宣伝費を計上するなどし、法人税約1億4000万円と消費税約4000万円を脱税した疑いが持たれている。三崎容疑者のほかにも手助けしたとして、会社役員ら2人も逮捕された。
事件に詳しい方なら、この逮捕を受けて一瞬「おや?」と疑問に感じたのではないだろうか。
というのは今回の事件、脱税額がそれほど多くなく、むしろ少ない。手口も経費の水増しと典型的な手法で、それほど込み入った悪質性も見られないからだ。本件だけ見れば逮捕する要素はなく、可能性としては余罪があるか、情状面が悪かったかのいずれかだろう。
通常、脱税事件は国税局の査察部(マルサ)が強制調査し、所得隠しの金額、手口の悪質さ、情状面などを検察庁と総合的に協議。多くは在宅のままで、国税局が検察庁に刑事告発するのが一般的だ。そして告発を受けた検察庁が公判請求(起訴)するか否かを決める。ほとんど起訴されるが、刑事処分をするまでもないと判断されれば、行政処分の追徴課税で済むケースもごくまれにある。
なぜ在宅のまま告発というパターンが多いのかと言うと、強制調査を受けた段階でほとんどの対象は事実関係を認め、修正申告して情状酌量を求める。ただでさえ反面調査で取引先に迷惑を掛けているので、早期に幕引きしたいと考えるのは当然だ。
そして、国税当局も検察庁も「全面降伏したのだから証拠隠滅も逃亡の恐れもない」という判断で、在宅のまま告発・起訴という流れに落ち着くのだ。
東京地検は三崎容疑者の認否を明らかにしていないが、関係者によると、任意聴取に「正当な業務だった」と容疑を否認していたが、逮捕後は「税金を払いたくなかった」などと認める供述に変わったという。
地検が逮捕した以上、起訴はほぼ間違いない。今回のようなケースは刑事手続き上は形式的なものになり、起訴の直後に国税局が告発という逆のパターンになる。
申告漏れ、所得隠し、脱税の違い
ところで「脱税」とは、どんな行為かお分かりだろうか。「そんなもん、税金をごまかしたに決まっているだろう」と思われるに違いない。平たく言うとその通りで、一般的な言葉としても「納税義務を要する者が、その義務を怠り、一部または全部を免れること」を指す。筆者も全国紙の社会部記者時代、そういう認識で深く考えたことはなかった。
では、新聞やテレビが報道する場合はどうか。筆者は社会部で事件担当デスクに指名され、国税庁担当の経験がある先輩デスクに1日かけてみっちり指導してもらった。その時のメモを元に簡単に説明してみたい(※細かく解説するときりがないので、一般的な所得税と法人税に限定します)。
まず、新聞やテレビの税金に関する記事では「申告漏れ」「所得隠し」「脱税」の用語が使われるが、違いを厳密に理解している読者はほぼ皆無だろう。社会部の記者でもおそらく、ごく少数ではないだろうか。
申告漏れは「経理ミス」の類で、それほど悪質性はなく、ペナルティー(過少申告加算税)も軽い。だから報道されるのは芸能人や政治家など著名人のほか、税法上で特異なケース、巨額だった場合などに限定される。芸能人などはそれこそ“有名税”で、特異なケースで名前が出た会社は「とばっちり」でしかない。
またトヨタなど超巨大企業も数十億円規模の申告漏れがニュースになるが、法人所得に比較すると誤差の範囲だ。
ではなぜニュースになるのか。先輩デスクは「深い意味はない。年中行事の決まり物だと思えばいい」と話していた。
所得隠しは「仮装・隠ぺい」を伴う悪質な手口を指す。こちらは故意があったと認定されたケースで、ペナルティー(重加算税)も重い。
ただし「故意」というのは立証が難しい。新聞やテレビで「重加算税を含む申告漏れ総額は…」などと申告漏れを含めて報道された場合、国税当局は指摘を申告漏れにとどめたが、極めて黒に近いグレーと見ていた可能性が高い。
そして脱税だが、これは国税局の査察部が強制調査し、所得税法や法人税法違反などで検察庁に告発したり、今回の事件のように容疑者が逮捕されたりした「刑事事件」を指す。既に行政処分のレベルではなくなった場合、新聞やテレビでは「脱税」と表現するのだ。
では、国税が税務調査のきっかけとする端緒は何か。
すべての情報を網羅する国税当局
今回、三崎容疑者は羽振りの良さをメディアに出演して披露したり、自らSNSで発信したりしていた。筆者が知る限り、これは「墓穴を掘った」と言わざるを得ない。
というのは、国税当局は査察部に限らず、すさまじい情報収集能力を持つ。情報収集の方法が限られていた時代、国税当局といえども、調査のきっかけの多くは「タレコミ」頼みだった。
現在は新聞、テレビ、雑誌の報道はすべからく網羅し、ワイドショーやバラエティ番組の情報も細かくチェックしているという。それも税務調査の参考になるネタだけではなく、政治、経済、国際、文化、芸能、医療・科学などといった分野まで、幅広く集めると聞く。
そして、急成長した企業や業界は税務調査の対象として絞り込むのだが、前述の先輩デスクによると「まとまった金が入ると、“税金を納めたくなくなる心理”が働くそうだ。だから、急激に売り上げを伸ばした会社は確実に税務調査の対象になるから、むしろキチンと納税した方が身のためだろうな」と笑っていた。
出演したメディアに『年収12億円』などとと語り、メディアハーツは16年9月期の売り上げが約18億円に対し、17年9月期は約121億円。これで税務調査の対象にならないはずがない。通常の税務調査で所得隠しが見つかり査察に切り替わったか、最初から査察部が強制調査の対象としたのかは不明だが、ターゲットにされたのは当然の成り行きだったと言える。
前述の通り、筆者は記者時代、脱税事件を手掛けたことはなく、贈収賄や選挙違反、談合事件などが主戦場だった。
数十年前、政治家秘書と建設会社を仲介する、永田町界隈でも有名な地方のブローカーに聞いた言葉を覚えている。当時は意味を理解できなかったが、事件担当デスクとして国税当局幹部の何人かとお付き合いをさせていただいた今は、その意味が少し分かる。
「(警察の)捜査2課や検察に聴取を受けても、知らぬ存ぜぬを決め込む自信はあった。しかしマルサは怖い。証拠(決算書類)と理詰め(税法)で攻められるから、ダンマリは効かないし、下手なことも言えない」
百戦錬磨のブローカーが震え上がるマルサにロックオンされた三崎容疑者。逃げ切れる可能性は極めて低いだろう。
このお兄ちゃんもZOZOと同じ臭いが・・・。「青汁王子」の脱税逮捕、税務調査の怖さを知らず墓穴を掘った https://t.co/Zpi8ekllHj
— Luke Karasawa(唐沢治) (@Doctor_Luke) 2019年2月15日
「青汁王子」の脱税逮捕、税務調査の怖さを知らず墓穴を掘った https://t.co/6YWR6aOjBx
— 12 (@1269301098) 2019年2月16日
申告漏れ、所得隠し、脱税の違い
為になる話だ
「青汁王子」の脱税逮捕、税務調査の怖さを知らず墓穴を掘った https://t.co/gkJT2I76XU
— 小山@繁忙期突入 (@manchanbuhibuhi) 2019年2月15日
何か国税を挑発するようなことも言ってたみたいですが、国家権力を舐めたらいかんと思いますね。そしてここも現時点では一発だけの「打ち上げ花火」。
これ見ると本当おまるに逆らったら負けって感じだよね。俺もおまるに何度も焼かれてきたからなぁ(*´-`)https://t.co/MBC7csHWWn
— mago_d (@mago_d0) 2019年2月16日
「青汁王子」の脱税逮捕、税務調査の怖さを知らず墓穴を掘った | ダイヤモンド・オンライン
— 【空室予定】高信ビル @田町駅 徒歩8分・三田駅 徒歩4分 港区 賃貸事務所/賃貸オフィス AD (@Takashin_Bldg) 2019年2月16日
- 三崎容疑者は羽振りの良さをメディアに出演して披露したり、自らSNSで発信したりしていた。筆者が知る限り、これは「墓穴を掘った」と言わざるを得ない。 #承認欲求 #脱税https://t.co/bJlZvLtXB2
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