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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月12日発表)―福島産スズキは114件連続ND、隣県からはセシウム―
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2020/05/13(水) 19:46:44 めげ猫「タマ」の日記
食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)(3)。5月12日に5月1日までの食品中のセシウム検査結果が11日遅れで発表になりました(4)(5)。お買い物のの参考に頂ければと思い、まとめてみました。先回に続き今回もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(6)。しかも基準超です。牛肉を除く厚労省発表分の検査結果の概要は以下の通りです。
@検査数 804件中3件の基準超
A平均は、1キログラム当たり5ベクレル、最大180ベクレル(宮城県産コシアブラ)。
基準超が群馬(イワナ)、宮城(コシアブラ)で見つかっています。事故10年目ですが、セシウ汚染食品が見つかりつづけています。
従前や今回のデータを解析すると
・福島産スズキは114件連続ND、隣県からはセシウム
・汚染がひどい産地を検査しないでキュウリの安全を検査で確認したと喧伝する福島県
・上昇する福島県西会津町産乾シイタケのセシウム
等の特徴があり、福島産は「安全」とは言えません。
なお単位は(7)、基準値等は厚生労働省の発表(8)を参照してください。
1.福島産スズキは114件連続ND、隣県からはセシウム
従前の記事(9)で、隣県では見つかっているのに福島産スズキからはセシウムが見つからない旨を記事にしました。福島県の検査結果が追加になったので、以下に示します。
福島産からは見つからなくても、隣県では見つかるスズキのセシウム
※1(1)(2)を集計
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※3 淡水を除く
※3 日付けは捕獲日
図―1 スズキの検査結果
図に示す通り宮城、茨城、千葉県産からは見つかっています。ところが福島県が検査した福島産スズキからは厚生労働省(1)や福島県の発表(2)を数えると114件連続で検出限界未満(ND)です。海はつながっているのに隣県では見つかっても、汚染源がある福島産からは見つからないなどおかしな話です。
スズキ等の福島産農水安物の出荷前検査は厚生労働省の発表(1)を見ると、全てを福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(10)で実施しています。中立性に疑問があります。
福島産は他よりも低くでる検査で「安全」とされ、出荷されます。
2.汚染がひどい産地を検査しないでキュウリの安全を検査で確認したと喧伝する福島県
福島を代表する野菜にキュウリがあります。伊達市、二本松市、須賀川市が主要な産地です(11)。以下に示します。
伊達市、二本松市産キュウリを検査していない福島県
※1(12)にて作成
※2 避難地域は(13)による。
※3 ●はキュウリの検査1件を示し(14)による。
図−2 伊達市、二本松市、須賀川市および東白川郡
図に示すように国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(15)に近い、同0.2シーベルト以上の地域が広がっています。事故10年目も福島のキュウリ産地は汚染されています。
特に伊達市と二本松市は避難地域は設定されていなかったのですが、避難地域に接しています。伊達市は避難指示が出なかった市町村でだた一つ特定避難勧奨地点が設定されました(16)。福島県県民健康管理調査基本調査では福島原発事故後4ヵ月間の被ばく線量を推計しています(17)。これを元に1ミリシーベルト以上の被ばくをした方は90%(13,602人中12,284人)です。これは飯舘村の92%ついで2位ですが、同村は2011年6月22日までにほぼ全村民が避難しています(18)。
伊達市も二本松市は避難しなかった市町村では最も汚染が酷い部類の市です。
さらにおかしなことも起きていまし。伊達市の2019年度の赤ちゃん誕生数は男の子134人、女の子185人で女の子が多く生まれています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.4%でした。通常は男の子が多く生まれるので異常な事態です(19)。
福島県二本松市の女性の死者数は、
事故前(2009年度)296人
昨年度(2019年度)404人
で、事故前に比べ36.5%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.004%でした。一方で、福島県内では比較的放射能汚染が少ない東白川郡の女性では
事故前(2009年度)249人
昨年度(2019年度)248人
で、殆ど変りません(20)。
今年も福島のキュウリの出荷が始まりました(20)。汚染がひどく男女の出生数が逆転したり、女性の葬式が増えた伊達市や二本松市も福島の主要なキュウリ産地です。「安全」を主張するなら検査する必要があります。でも、図―2に示すように福島県は伊達市産や二本松市産キュウリを検査していません。それでも、福島県は福島産キュウリの「安全」を検査で確認したと主張しています(21)。
福島産は汚染がひどく異常が認められる主要産地を避けた検査で「安全」とされ出荷されます。
3.上昇する福島県西会津町産乾シイタケのセシウム
以下に福島県西会津町産乾シイタケの検査結果を示します。
※(1)を集計
図―3 福島県二本松市産牛肉の検査結果
図に示すように、上昇傾向が続き2015年以降の最高値を記録しました。福島産はセシウムが上昇する事があります。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
・他より低く出る検査で「安全」とされ出荷される福島産
・汚染がひどく異常が認められる産地を避けた検査で「安全」とされ出荷される福島産
・セシウムが上昇することがある福島産
これでは「福島産、食べて応援、あの世行き」(22)なので
「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
福島を代表する野菜にアスパラガスがあります(11)。5月に入りシーズンです。福島のアスパラガスはうま味とコクのあるそうです(23)。福島県は福島産アスパラガスは「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県棚倉町のスーパーのチラシには福島産アスパラガスはありません。
他県産はあっても福島産アスパラガスが無い福島県棚倉町のスーパーのチラシ
※(24)を引用
図―4 福島産アスパラガスが無い福島県棚倉町のスーパーのチラシ
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-3258.html
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)農林水産物の緊急時環境放射線モニタリング結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)野生鳥獣の放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ
(4)食品中の放射性物質の検査結果について(1183報)
(5)食品中の放射性物質の検査結果について(1184報)
(6)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月27日発表)―茨城県産ヒラメからセシウム、福島産は275件連続ND―
(7)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(8)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(9)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月12日発表)―福島産スズキは107件連続ND、隣県からはセシウム―
(10)農林水産部 - 福島県ホームページ
(11)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(12)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会⇒福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和元年8月29日〜11月2日測定)⇒福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(令和元年8月29日〜11月2日測定)PDF
(13)避難区域の変遷について−解説− - 福島県ホームページ
(14)福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報⇒野菜⇒か行⇒き⇒キュウリ、キュウリ(施設)で検索
(15)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局
(16)めげ猫「タマ」の日記 3年度連続で女の子が多く生まれる福島県伊達市
(17)第35回「県民健康調査」検討委員会(令和元年7月8日)の開催について - 福島県ホームページ⇒ 資料1 県民健康調査「基本調査」の実施状況について [PDFファイル/487KB]
(18)めげ猫「タマ」の日記 3年度連続で女の子が多く生まれる福島県伊達市
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島県二本松市女性の葬式が36.5%増(2019年度)
(20)キュウリ本格出荷 中島村、選果場で稼働開始式:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
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