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本宮市・白沢村定住促進へ 奨励金を拡充、効果あるの?
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2020/02/03(月) 19:41:30 めげ猫「タマ」の日記
福島県本宮市が白沢地区での宅地造成奨励金を増額します(1)。ただし、白沢地区はほぼ全域で国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(2)を超えており、効果は疑問です。
福島県本宮市は福島県中部にある市です。2007年1月1日に旧本宮町と旧白沢村が合併して誕生しました(3)。人口30,529人(4)、面積88.02平方キロメートル(5)で、人口・面積とも福島県13市で一番小さな市です。以下に示します。
事故から9年近く経て汚染されている福島
※1(6)のデータ(7)に示す方法で1月1日に換算
※2 避難区域は(8)による。
※3 安達地区は(9)による。
※4 その他は地図による。
図―1 福島県本宮市と本記事で取り上る地域
以下に福島県の25−34歳の人口を示します。
事故前から25−34歳の方が減少していた福島県
※(4)を集計
図―2 福島県の25−34歳人口推移
事故後に加速していますが、事故前から減少しています。女性の人数を記載すると
事故9年前(2002年3月)128,923人
事故時(2011年3月) 108,121人(9年前に比べ16%減)
今年1月(2020年1月) 75,692人(事故死に比べ30%減)
です。
以下に本宮市の25−34歳の人口の推移を示します。
事故後に25−34歳の方の減少が顕著になった本宮市
※(4)を集計
図―3 本宮市の25−34歳人口推移
図に示す様に事故前はあまり見られませんでした、事故後に減少するようになりました。女性の人数を記載すると
事故9年前(2002年3月)1,920人
事故時(2011年3月) 1,979人(9年前に比べ2%減)
今年1月(2020年1月) 1,326人(事故死に比べ29%減)
です。
以下に2018年に赤ちゃんを産んだ福島県女性の年齢分布を示します。
25−24歳の女性に多い福島県の出産
※(10)にて作成
図―4 赤ちゃんを産んだ福島県女性の年齢分布
図に示す様に25から34歳で多くなっています。数値を記載すると全体の66.3%です(10)。この世代は福島では(多分全国でも)出産適齢期です。以下に福島県本宮市の赤ちゃんの誕生数を示します。
事故後に赤ちゃん誕生数が減少した福島県本宮市
※(4)を集計
図―5 福島県本宮市の赤ちゃん誕生数
図に示す様に、事故後に減っています。お母さんになるべき女性がいなくなれば、赤ちゃんも生まれなくなります。数値を記載すると
事故前(2010年)261人(男142、女119)
昨年(2019年) 178人(男 96、女 82)
で、33%減っています。25−34歳の人口も赤ちゃん誕生数もどちも3割程度です。
今から5年前の2015年1月には福島県本宮市には10代後半女性が631人いました。彼女達は5年後の2020年1月には20代前半になっています。2020年1月時点の20代前半女性の人数は554人です。2015年1月時点で10代後半だった女性のうち5年後も本宮市に残っている割合は87.8%(631÷554×100)になります。このようにして計算した10代後半の方がが5年後に残っている割合を示します。
※(4)を集計
図―6 10代後半の方が5年後に残っている割合(本宮市)
図に示す様に事故前から100%を切っています。この世代は高校を卒業し進学や就職をする頃です。本宮市には大学も専修学校も無く(3)(11)、進学するなら市から出るか、市外に通うしかありません。この世代が市を出て行くにはいたしかたない事です。
以下に本宮の20代後半の方が5年後に残っている割合を示します。
事故後に20代後半女性が移り住まなくなった本宮市
※(4)を集計
図―7 20代後半の方が5年後に残っている割合(本宮市)
図に示す様に事故の影響を受けない2006年以前は男女とも100%を超えています。事故前は20代後半から30代前半にかけての方が本宮市にやってきています。これで図−3に示しように25−34歳の人口を維持できたと思います。ところが事故後に男性、女性とも100%程度に落ち込みました。その後に男性は回復したのですが、女性は回復していません。10代前半の方が同市を出て行くことを考えれば、20代後半女性の流入超がなければ同市の人口は維持できません。
本宮市は人口維持の対策として一区画当たり二十万円を事業者に交付している宅地造成奨励金は特例として白沢地区のみ七十万円に増額ことを決定しました(1)。以下に白沢地区を示します。
事故から9年近く経て汚染されている本宮市
※1(6)のデータ(7)に示す方法で1月1日に換算
※2 避難区域は(8)による。
※3 旧白沢村は(12)による
※4 その他は地図による。
図―8 福島県本宮市旧白沢村
福島県には人口10万人以上の市が4市(いわき市、郡山市、福島市、会津若松市)あります(4)。図―1に示す様にこの4市は東北道と磐越道で結ばれています。東北道と福島県区間は全線で(13)、磐越道のいわき市(いわきJCT)と会津若松市(会津若松IC)間は4車線です(14)。東北道と磐越道は交わる郡山JCT(15)は福島の自動車交通の要です。郡山JCTは郡山市内に位置しますが(15)、最も近いインターチェンジは郡山市内でなく、2.9km北に位置する本宮市の本宮ICです(13)(14)。車社会の福島では(16)、本宮市は福島県内各地に移動するには便が良い場所です。
以下に福島県上位10市町村の2017年度の製造業生産額を示します。
製造業生産額6位の本宮市
※(17)集計
図―9 福島県上位10市町村の製造業生産額(2017年)
図に示す様に福島県6位です。人口約33万人(4)の郡山市が2,217億円であるのに対し、人口約3万の本宮市は59%の1,303億円です。製造業が盛んな町です
こうした盛んな製造業が20代後半方を呼び込む事に成功した要因だと思います。でも事故によって汚染されました。図―8に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える地域が広がっています。事故から9年近くになりますが福島県本宮市は汚染されています。
以下に本宮市が属する福島県安達地区(9)女性の各年1年間の葬式数を示します。
事故後に女性の葬式が増えた福島・だたち地区
※(4)を各年1年(通年)で集計
図―10 安達地区女性の葬式数
図に示す通り事故があった2011年に急増しています。数値を記載すると
事故前(2010年)303人
昨年(2019年) 417人
で、38%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら約5万分の1でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※計算方法な(=^・^=)の過去の記事による(18)
有意差検定表
一方で、福島県の発表(4)を集計すると男性は
事故前(2010年)371人
昨年(2019年) 404人
で、増えてはいますが、統計的な差はありません。
図―1に示す様に東白川郡は福島内では汚染がマシな場所です。東白川郡の女性の葬式数は
事故前(2010年)257人
昨年(2019年) 259人
で、殆ど変化がありません。
女性にとって本宮市に移り住む事は、自殺行為(19)である恐れがあります。たとえ、住宅購入の支援をしても、女性が本宮市に移り住むとは考えられません。女性がいないと子供は生まれず人口減を生じます。
福島県本宮市が白沢地区での宅地造成奨励金を増額します(1)。ただし効果は疑問です。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
図―1に示すように福島は汚染されています。図―10に示す様に、安達地区では事故後に女性の葬式が突然増えました。今、福島でやらなればならい事は怪しげな兆候を見つけ、原因を調査し、問題を取り除き、福島をより「安全」な物に変えていく努力だと思います。でも、そのような事はなく、ただ「安全」が喧伝されるだけです(19)。これでは福島の皆様は不安だと思います。
福島県川俣町では養豚が行われています(20)。そこの豚肉はおいしいとの事です(21)。福島県は福島産豚肉は「安全」だと主張しています(22)。でも、福島県川俣町のスーパーのチラシには福島産豚肉はありません。
他県産はあっても福島産牛肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ
※(23)を引用
図―11 福島産豚肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県川俣町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
注記
東北道の福島県区間は全線で4車線(13)、磐越道はいわきJCT会津若松ICで4車線(14)
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-3156.html
(1)旧白沢村定住促進へ 奨励金を拡充 本宮市当初予算案 | 福島民報
(2)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局
(3)本宮市 - Wikipedia
(4)福島県の推計人口(令和2年1月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(5)福島県の総面積(北方地域及び竹島を除く)番付 - 都道府県・市区町村ランキング【日本・地域番付】
(6)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成30年9月6日〜11月15日測定) 平成31年03月08日 (KMZ KMZ, CSV ZIP)」
(7)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2018年)
(8)避難区域の変遷について−解説− - 福島県ホームページ
(9)福島県 - Wikipedia
(10)保健福祉部関係の統計情報データベース - 福島県ホームページ⇒福島県人口動態統計⇒平成30年概数[PDFファイル/2月23日MB]
(11)全国の学校、大学、専門学校一覧 11件 - Yahoo!ロコ
(12)安達郡 - Wikipedia
(13)東北自動車道 - Wikipedia
(14)磐越自動車道 - Wikipedia
(15)郡山ジャンクション - Wikipedia
(16)東京から福島にIターン、地方移住で分かったWebデザイナー不足問題。 | 株式会社ハタフル
(17)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?
(19)福島の米「食べて応援は自殺行為」とまだ信じている人に伝えたいこと(林 智裕) | 現代ビジネス | 講談社(1/6)
(20)グローバルピッグファーム株式会社 » Blog Archive » 直営農場本場の再開および柳津農場工事開始のお知らせ
(21)和豚もちぶた|製品・サービス|グローバルピッグファーム株式会社
(22)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(23)チラシ情報 | スーパーマーケットいちい
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