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福島Q&A Q22.甲状腺がんは放射線によるもの?
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2019/08/05(月) 19:40:37 めげ猫「タマ」の日記
Q>甲状腺がんは放射線によるもの?
A>非常に疑わしいです。1号機爆発の時に風下であった宮城県丸森町の罹患率は0.31%(検査1,270人中4人)、丸森町よりは福島第一原発離れており福島県内では汚染がマシな会津は0.06%(検査33,770人中19人)で、丸森町の罹患率は会津の6倍以上です。このような事が偶然に起こる確率は0.04%です。また、先行検査に比べ放射線の影響が出るであろう本格検査では、同じ福島県内でも避難地域が設定された13市町村の罹患率0.07%(検査34,558人中24人)、13市町村以外の中通0.03%(検査152,697人50人)で倍以上の開きがあります。このような事が偶然に起こる確率は0.2%です。また全体の被ばく線量の分布や本格検査、先行検査と本格検査で見つかった罹患者の被ばく線量は高線量側にシフトしています。
チェルノブイリ原発事故で子供の甲状腺がんの多発が見つかりました(1)。これを受けて福島県や宮城県丸森町では事故当時18歳以下だった子供を対象にした甲状せん検査が実施されています(2)(3)。当初の想定は100万人当たり2,3人です(4)。これまでの発表(6)(7)(8)(10)(11)を集計すると累積で、福島県では
約30万人の検査で229人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました(以下罹患者とします)。1万人当たりにして7人です。当初の想定に比べ極めて高い割合です。以下に推移を示します。
229人に増えた福島甲状腺がん罹患者
※(12)を集計
図―1 どんどん増える福島の甲状腺癌
これについての現時点での公式見解は
「現時点において、甲状腺検査本格検査(検査 2 回目)に発見された甲状腺がんと放射線被ばくの間の関連は認められない。」
です(14)。「認められない。」られなかったものが、後に認められた例は多々あります。東京電力は事故前には原子力発電所の放射能は五重の壁に守られており、外に出ることはないと主張していました。
5重の壁を喧伝していた東京電力
※(15)を引用
図―2 五重の壁で安全を主張する東京電力の2010年7月14日付資料
すなわち、原発で発生する放射能は内側からペレット、被覆管、原子炉圧力容器、原子炉格納容器、原子炉建屋の5つの壁で覆われており、そとに漏れることはないとの主張です(16)。すくなとも2011年3月10日までは、福島第一原発がチェルノブイリ原発事故と同じレベル7の事故を起こすことは(17)、「認められない」との主張がなされました。
「放射線被ばくの間の関連は<認められない。」
とする公式見解(18)を、NHKや読売系メディアは
「がんと被ばく関連なし」
喧伝していましが(19)、結果によって重大な影響がでる可能性があるなら今後を注視する必要があります。
「がんと被ばく関連なし」と喧伝するNHK
※(19)を転載
図―3 「がんと被ばく関連なし」と喧伝するNHK
甲状腺がんはヨウ素131の被ばくによって生じる物とされていますが(20)、ヨウ素131は半減期(量が半分になるまでの時間)が8日です(21)。摂取制限などで、ヨウ素131による被ばくを抑制するには、半減期に比べ短い期間内に対策が実施されていなければ効果はありません。
福島第一原発1号機は2011年3月11日14時46分に地震に襲われ緊急停止しましたが、ほぼ1日後の3月12日15時36分に水素爆発をしました(22)。
※(23)をキャプチャー
図−4 水素爆発する福島第一原発1号機
以下に福島第一で計測された放射線量を示します。
3月12日に上昇したMP−4付近の放射線量
※1(24)を集計
※2 凡例は観測位置
図―5 福島第一の放射線量
水素爆発の前後してMP−4付近で放射線量が跳ね上がっています。以下に位置を示します。
1号機よりは北にあるMP−4
※(25)とGoogle Mapで作成
図―6 福島第一の放射線量測定位置
MP−4は福島第一1号機より北にあります。放射線量が跳ね上がったときの風向は東北東でした。放射能は北に飛んでいきました。翌日(13日)午前1時50分には100キロメートル程度北に離れた女川原子力発電所で毎時21マイクロシーベルトの放射線量が観測されています(22)。
以下に丸森町等を示します。
丸森町から南南東の方向にある丸森町
※1(26)の数値データを元に(27)に示す手法で8月1日時点に換算
※2 避難区域は(28)、県北は(29)による。
※3 県北は中通りの北部(29)
※4 福島県の地域区分は(6)、その他は地図で確認
図−7 本記事で取り上げる地域の区分
図に示しように丸森町から見て福島第一原発は南南東にあります。1号機が水素爆発した時に同町は風下にありました。大量のヨウ素131が飛んで来ても不思議ではありません。ただし、宮城県産の検査が直ぐに実施できたなじかったのはQ21(30)に記載の通りです。以下に宮城県産の検査結果をしまします。
事故から一か月後でやっと始まった宮城県の検査
※1(31)を集計
※2 日付けは発表日
図―8 宮城県の食品検査結果
図に示しように、直ぐには検査結果が発表になりませんでした。厚生労働省の発表(31)を見ると宮城県産の最初の検査結果が出たのが、事故1ヵ月後の4月11日、丸森町産の検査結果が最初に発表になったのは1ヵ月半後の4月27日です。この頃にはヨウ素131は半減期から考えて当初より一桁以上小さくなっています。宮城県の検査は、ヨウ素131による被ばく防止には役にたちませんでした。
図―7に示す様に宮城県丸森町は3方を福島県に囲まれており、それなりに放射能が飛んで来ています。一方で、食品中の放射能検査が遅れました。福島県も宮城県丸森町も事故当時18歳以下だった県民や町民を対象にした甲状腺検査を実施していることは既に記載の通りです(2)(3)。図―7に示す様に、会津は丸森町に比べ汚染がかなりマシです。そこで、丸森町と会津を比較してみると
丸森町は 検査1,270人中罹患者4人(32)で検査を受けた方のうちの罹患者の割合(以下罹患率とします)は 0.31%
です。一方で
会津は検査33,770人中19人で罹患率は0.06%
です。丸森町の罹患率は会津の6倍以上です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、0.04%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(33)による。
有意差検定表
丸森町は会津に比べ汚染が酷く、食品や水の検査が遅れたので、会津以上の甲状腺被ばくが発生した可能性が高いと推定できます。
以下に福島県県北地区産野菜と原乳の2011年3月中の検査結果を示します。
基準超のヨウ素131に汚染されていた福島産
※1(31)を集計
※2 基準値(当時)は(34)による。
※3 日付けは検査完了日
図―9 福島県県北地区産野菜と原乳の2011年3月中の検査結果
図示すように最初の検査結果が出るのに数日を要しました。福島産原乳の出荷制限が出たのは事故から10日後の3月21日(35)、野菜は12日後の3月23日です(36)。この間、高い濃度のヨウ素131に汚染された福島産が流通し、福島の子ども達が食べたかもしれません。
福島県二本松市放射線専門家チーム アドバイザーの木村真三氏(37)は
「飲料水や食べ物を通じて取り込まれたヨウ素131 による甲状腺への被ばくに関しては詳しいことがわかっていない。呼吸から取り込まれた分も考慮すると,少なくとも福島県中通り地方でのヨウ素131 の内部被ばくは,これまで予想されているものよりも高いと考えられる。」
と指摘しています(38)。
東京電力福島第一原発事故の直後、福島県双葉町にいた十一歳の少女の頸部に簡易的な放射線測定器であるGM管(39)を当てたら、1分間当たり5〜7万個の放射線が観測されたそうです。これを甲状腺被ばく線量に換算すると推計で100ミリシーベルトの被ばく線量になるそうです(40)。100ミリシーベル以上の被ばくでは、癌に罹患する割合が増加することが観測されています(41)。
一方で、福島医大特任教授坪倉正治(医師)さん(42)は、福島県の地方紙・福島民友に寄稿した記事で
「早期に避難や食品管理が行われた福島」
と述べています(43)。すでに述べている通り、出荷制限が行われたの事故後10日以上で、ヨウ素131の半減期(8日(21))に比べ長く、これを「早期」と言えるかは疑問です。
甲状腺は内部被ばくで生じるものです(44)。福島県の内部検査が開始されたのは事故から108日後の2011年6月27日です(45)。体内に取り込まれたヨウ素131は、成人の場合は約7日で半減します(46)。108日後では44,000分の1(0.5(108÷7))です。体内が汚染されても、その後になくなり見つけるこどができません。影響を後から調査するのが困難とされているようです。
以下に事故直後から継続して放射線量が測定されている6地点(福島市、白河市、会津若松市、南会津町、南相馬市、いわき市平)の事故後から2012年3月末までの放射線量の推移を示します。
事故直後は急に下がりその後は下がらなくなった福島県の放射線量
※(47)にて作成
図―10 福島県6地点の放射線量
図に示す様に事故直後は急激に下がり、その後は下がり方が緩慢になっています。事故直後はヨウ素131等の半減期が日単位で比較的短い(直ぐに無くなる)放射性物質からに放射線が主流で、事故から1年以上を経過すればセシウム134や137等の半減期が年単位(1年では無くらなない)放射性物からの放射線が主流をしめます。事故1年後と事故直後の放射線量に関係性がみられれば、半減期の短いヨウ素131の影響の相対的な大小をその後の放射線量で評価できます。以下に事故直後の2011年3月17日と事故1年後の2012年3月11日の放射線量の相関を示します。
事故直後と1年後で高い相関がある放射線量
※(47)を集計
図―11 2011年3月17日と2012年3月11日の放射線量の相関
図に示す様に綺麗に直線に並んでいます。ヨウ素131は半減期は短いので事故直後影響しますが、事故から1年も経てば影響は無くなります。事故直後と1年後の放射線量に高い相関があることは、ヨウ素131の影響はセシウム等の影響で評価できることを意味します。絶対的な評価は困難でも放射性セシウムの影響が強い場所はヨウ素131の影響も強かったと言えますし、弱い場所ではヨウ素131の影響も弱いと言えます。セシウムの影響の強弱と甲状腺がんの発生状況を比較すれば影響を把握できます。
放射線の身体的影響には、早期効果と晩発効果の二つに分けられます。早期効果は、一度に大量の放射線を被曝した後数週間以内に現れてくる障害です。晩発効果は、被曝後しばらく症状の現れない潜伏期間があるものをいいます。発癌も晩発効果に含まれます(48)。甲状腺癌も直ぐに現れる訳ではありません。以下にチェルノブイリでの甲状腺がんの発症率の推移を示します。
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
※1(1)にて作成
※2 年齢は発症時の年齢
※3 チェルノブイリ原発事故は1986年(49)
図―12 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率
図に示す通りチェルノブイリ原発事故では事故の4年目以降から増加が見られます。
福島県の甲状腺検査は2011〜13年度に開始された1順目(先行検査)(10)、2014、15年度開始の2順目(本格調査1回目)(11)、2016、17年度開始の3順目(本格調査2回目)(2)、2018、19年開始ないしは開始予定の4順目(本格調査3回)(6)、2018,19年度の4順目(本格検査4回)(7)、2017年よりは25歳の方を対象とした【25歳時の節目の検査】(8)が実施されます。甲状腺検査は1次検査と詳細な2次検査に分かれています。2次検査が完了して検査が終わったことになります。以下に検査完了者÷二次検査対象者を現時点(7月8日)までの発表で集計した2次検査完了率を示します。
2014年末までにはおおむね終わった先行検査、2015年以降の本格検査
※(12)を集計
図―13 2次検査完了率
図に示すように1順目の検査では図―12との比較においてチェルノブイリでは発祥が増加する以前の事故後4年以内の2014年3月末に概ね終わっています。2、3、4順目の検査は同じくチェルノブイリでは増加がみられた4年目以降に確定しています。チェルノブイリの例を習うなら1順目の検査に比べ、2順目以降の検査は事故の影響を強く受けた結果が出ます。そのためでしょうか?1順目を先行検査、それ以降を本格検査とも呼んでいます(12)。
以上の議論を纏めれば、
@福島で摂取制限が行われたのは、ヨウ素131の半減期より長い事故後10日後で、その間に福島の子ども達は内部被ばくした可能性がある。
Aヨウ素131の影響を絶対値として評価できなくとも、セシウム等で相対的な評価が可能である。
Bチェルノブイリの例の習えば事故3年以内にほぼ終わった1順目の検査に比べ、4年目以降に結果が確定した2順目以降の検査は事故の影響を強く受けた結果が出る。
になります。福島県内については、2順目以降の検査でセシウム汚染が酷い場所や人とそうでない場所や人を比較すれば事故の影響が分かりそうな気がします。
図―7に示す様に、福島県の甲状腺検査では福島を4つの地域に区分しています(6)(7)。
最新の発表は7月8日ですが(12)、それまでの発表を纏めると2,3、4順目(本格調査)の罹患率は
避難区域等が設定された13市町村 検査 34,558人中 罹患者24人 罹患率 0.069%
13市町村以外の中通り 検査 32,208人中 罹患者 50人 罹患率 0.033
13市町村以外の浜通り 検査 51,053人中 罹患者 24人 罹患率 0.037%
会津 検査 32,208人中 罹患者 7人 罹患率 0.022%
合計(福島県全体) 検査270,516人中 罹患者 100人 罹患率 0.037%
で、地域によって大きな差があります。
会津地方も13市町村も検査受診者は共に3万人を超える程度ですが、罹患者は13市町村24人、会津7人で3倍以上の開きがあります。このような事が偶然に起こる確率を計算したら、統計的に差があるとされる5%(9)を下回る0.4%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―2 偶然に起こる確率の計算結果(対会津)
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(33)による。
有意差検定表(対中通り)
甲状腺検査は概ね以下の3スッテプで行われます。
@超音波検査(1次検査)
A詳細な超音波検査、血液検査、尿検査(2次検査、@で疑いがある方が対象)
B細胞診(2次検査、Aで疑いが残った方が対象)
そして、甲状腺検査を実際に実施している福島県立医科大学(50)は、2018年10月29日に開催された福島県県民健康管理調査・第11回甲状腺検査評価部会に(51)(52)(53)、会津地方は細胞診の受診率が低いとの資料が出しました。すなわち
13市町村 2次検査受診 293人中 細胞診受診 38人 受診率13.0%
13市町村以外の中通り 2次検査受診 967人中 細胞診受診127人 受診率13.1%
13市町村以外の浜通り 2次検査受診 340人中 細胞診受診 31人 受診率 9.1%
会津 2次検査受診 188人中 細胞診受診 10人 受診率 5.1%
合計(福島県全体) 2次検査受診1,788人中 細胞診受診206人 受診率11.5%
でした(54)。
会津地方では最終段の「細胞診」の受診率が低く、甲状腺がんが見つかりにくいような主張です(54)。
甲状腺検査は地域ごとに「年」を分けて実施されます。2順目検査は13市町村や中通りは2014年度から1次検査を実施したのに対し、会津地方は2015年度で1年遅れて始まりまりした。1次検査が終わった瞬間に結果が確定するわけではありません。2016年4月から3順目の検査(2016年度実施)(6)は、2年以上経た2018年4月になっても、2次検査の結果が確定していません。「細胞診」は最終段の検査であり、1次検査が終了してからそれなりの時間経過が必要です。以下に検査間隔と細胞診実施率の関係を示します。
時間と共に上昇する細胞診受診率
※1(54)集計
※2 細胞診実施率は、2次検査対象者に対する細胞診実施者の割合
図―14 検査間隔と細胞診実施率
図に示す様に検査間隔(1回目の検査からの経過年月)が長いほど細胞診実施率は向上しています。概ね、1年過ぎぐらいからは始まり、順次確定していきます。会津地方の細胞診実施率が低い理由の一つに、1次検査の開始が遅く、検査が完了していないことが考えられます。二順目の甲状腺検査結果の最終版は2018年3月31日までの集計ですが(11)、細胞診受診のデータは2017年6月30日までの集計でした(454)。6月3日に開催られた「第13回甲状腺検査評価部会」にも同様の資料がだされましたが(50)、集計は同じく2017年6月30日までです。時間が進めば、細胞診の受診率はあがるはずであり、事実を正確にに把握するには最新のデータが必要です。でも、1年以上も更新されていません。
さらに13市町村と13市町村以外の中通りの2次検査受診率はそれぞれ13.0%と13.1%で、ほぼ同じですが罹患率は0.064%と0.031%で倍以上の差があります。このような事が起こる確率を計算したら統計的の差があるとされる5%(7)を下回る0.2%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―3 偶然に起こる確率の計算結果(対中通り)
※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(33)による。
有意差検定表(対中通り)
以下に0−19歳の方の事故後4ヶ月間の被ばく線量分布を示します。
※1(51)を集計
※2 年齢は事故時
図―15 事故後4ヶ月間の0−19歳の被ばく線量分布
図に示す様に0−9歳と10−19歳の分布に大きな差はありません。0−19歳の被ばく線量分布はほぼ同一であり、これを甲状腺検査の対象である0−18歳にも適応できます。数値を記載すると
1ミリシーベルト未満の方 93,288人
1ミリシーベルト以上の方 56,138人
で(6)、被ばく線量1ミリシーベルト以上は38%で1ミリシーベルト以下が大半です。以下に1順目の検査(先行検査)で、罹患者と判定された方の事故から4ヵ月間の放射線量分布を示します。
1mSv未満が多い1順目の悪性または疑いの方
※1(10)を集計
※2 被ばく線量は事故から4ヶ月間
図―16 1順目(先行検査)罹患者の被ばく線量分布
以下に2,3順目の検査(本格検査)で、罹患者と判定された方の事故から4ヵ月間の放射線量分布を示します。
1mSv以上の被ばくが多い、甲状腺罹患者
※(6)(11)を集計
図―17 2、3順目(本格調査)罹患者の被ばく線量分布
図に示す様に全体の分布(図−15)や1順目(図―16)に比べ、高線量側にずれています。数値を記載すると
1ミリシーベルト未満の方 20人
1ミリシーベルト以上の方 25人
で(6)(11)、被ばく線量1ミリシーベルト以上は約60%で1ミリシーベルト以上が多くなっており、数字が逆です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら
全体の放射線量分布 1.3%
1順目と2,3順目の比較 2.8%
で共に、統計的な差が統計的の差があるとされる5%(57)を下回っています。
以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
表―4 偶然に起こる確率の計算結果(基本調査との比較)
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(33)による
有意差検定表(対基本調査)
図に示す通り1順目(先行検査)で見つかった罹患者の被ばく線量分布は図―15と比較して全体の分布と大きな差はりません。数値を記載すると
1ミリシーベルト未満 47人(全体の71%)
1ミリシーベルト以上 19人(全体の29%)
です(10)。
表―5 偶然に起こる確率の計算結果(1順目検査との比較)
※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(33)による
有意差検定表(対先行検査)
以上をまめると
@放射能が飛んで来たのに食品の放射能検査がなかなか始まらなかった宮城県丸森町と会津(1〜4順目)の罹患率を比較すると6倍近く差ある。
A2〜3順目について13市町村と13市町村にくらべれば汚染が少ない中通り(13市町村以外)を比較すると、13市町村の罹患率は倍以上である。
B全体の被ばく線量と2,3順目の検査を比較すると2,3順目の罹患者は高線量側にずれている。
C福島の検査結果では、チェルノブイリの例から事故影響が少ないであろうと思われる1順目検査と2,3順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量を比較すると、2,3順目の罹患者の被ばく線量が高い。
との特徴が見受けられます。「県民健康調査」検討委員会の議論(58)を聞いていると、先行検査と本格検査の差に疑問を抱く意見も出ましたが、結論は出ていませんが、限りなく黒に近いグレーです。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島に対する疑問を「めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A 」にまとめました(59)。よかったら他のQ&Aも見て下さい。
公害事件では、加害者が御用学者を動員し責任を曖昧にしようとするのが常だと思います
(60)。(=^・^=)が知る限りの最大の公害事件は福島原発事故です。国の責任を認定する判決も出ています(61)。加害者である「国」は被害を曖昧にし、責任逃れを画策しても不思議ではありません。これでは福島の皆様は不安だともいます。
福島を代表する野菜にキュウリがあります。須賀川市等が主要な産地です(62)。今年もTOKIOのテレビCMが始まりました(63)。福島はキュウリの季節です(64)。須賀川市辺りのキュウリはみずみずしい香りでパリッとした歯切れのよいそうです(65)福島県は福島産は「安全」だと主張しています(66)。でも、福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。
他県産はあっても福島産キュウリが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
※(67)を引用
図―18 福島産キュウリが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県須賀川市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2978.html
(1)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(2)県民健康調査について - 福島県ホームページ
(3)丸森町 第3回甲状腺検査の結果について
(4)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の当日配布資料
(5)第35回「県民健康調査」検討委員会(令和元年7月8日)の開催について - 福島県ホームページ
(6)(5)中の 資料4-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/1.1MB]
(7)(5)中の資料4-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査4回目)】」実施状況 [PDFファイル/1.15MB]
(8)(5)中の 資料4-3 県民健康調査「甲状腺検査【25歳時の節目の検査】」実施状況 [PDFファイル/790KB]
(9)第31回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成30年6月18日)について - 福島県ホームページ
(10)(9)中の 資料3-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)」結果概要 [PDFファイル/969KB]
(11)(9)中の 資料3-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要<平成29年度追補版> [PDFファイル/8.77MB]
(12)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(13)第13回甲状腺検査評価部会(令和元年6月3日)の資料について - 福島県ホームページ
(14)(13)中の 資料3 甲状腺検査本格検査(検査2回目)結果に対する部会まとめ(案) [PDFファイル/273KB]
(15)エネルギー館リニューアルオープン - 東京電力
(16)エネルギー館リニューアルオープン - 東京電力
(17)新潟県中越沖地震発生時の柏崎刈羽原子力発電所の運転 ... - 東京電力
(18)国際原子力事象評価尺度 - Wikipedia
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺がん被ばくとの関連性無しとNHK、実は認められない。
(20)ヨウ素131 - Wikipedia
(21)半減期 - Wikipedia
(22)福島第一原子力発電所事故の経緯 - Wikipedia
(23)1号機水素爆発vs3号機?vs小型核爆発の比較 - YouTube
(24)福島第一原子力発電所の現状について|TEPCOニュース|東京電力
(25)福島第一原子力発電所敷地境界でのモニタリングポスト計測状況 - 廃炉プロジェクト|データ|東京電力ホールディングス株式会社
(26)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(27)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(28)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(29)県内59市町村情報リンク - 福島県ホームページ
(30)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q21.速やかな出荷制限はでましたか?
(31)報道発表資料 |厚生労働省
(32)甲状腺検査で1人がん診断 丸森町が3回目の結果公表 | 河北新報オンラインニュース
(33)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?
(34)放射能汚染された食品の取り扱いについて |報道発表資料|厚生労働省
(35)食品の出荷制限について |報道発表資料|厚生労働省
(36)食品の摂取制限及び出荷制限について(福島県及び茨城県) |報道発表資料|厚生労働省
(37)放射線学習会を開催します | 二本松市公式ウェブサイト
(38)新潟県:新潟県原子力発電所事故による健康と生活への影響に関する検証委員会中の・会議資料(PDF形式 2015 キロバイト)
(39)GM管 - ATOMICA -
(40)東京新聞:11歳少女、100ミリシーベルト被ばく 福島事故直後 放医研で報告:社会(TOKYO Web)
(41)一般社団法人 日本臨床検査薬協会 | 臨床検査からわかるトピックス | 放射線被曝・がん | Q2
(42)坪倉先生の放射線教室:福島民友新聞社 みんゆうNet
(43)甲状腺の被ばく量に違い :坪倉先生の放射線教室:福島民友新聞社 みんゆうNet
(44)内部被曝(ないぶひばく)とは - コトバンク
(45)ホールボディカウンターによる内部被ばく検査 検査の結果について(平成30年10月分掲載) - 福島県ホームページ中の平成23年8月実施分
(46)「物理学的半減期」と 「生物学的半減期 - 環境省
(47)平成22・23・24年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(48)放射線診療技術研修支援システム -社団法人 日本獣医師会-
(49)チェルノブイリ原子力発電所事故 - Wikipedia
(50)甲状腺検査について - 福島県ホームページ
(51)第11回甲状腺検査評価部会(平成30年10月29日)の資料について - 福島県ホームページ
(52)第11回 甲状腺検査評価部会 - YouTube
(53)記者会見?第11回 甲状腺検査評価部会 - YouTube
(54)(51)中の資料1 本格検査(検査2回目)結果について [PDFファイル/356KB]
(55)(13)中の 資料1-1 甲状腺検査本格検査(検査2回目)結果に関与する因子について [PDFファイル/1.09MB]
(56)(5)中の 資料1 県民健康調査「基本調査」の実施状況について [PDFファイル/487KB]
(57)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(58)【ライブ配信】8日13時半〜「県民健康調査」検討委員会 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
(59)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A
(60)御用学者 - Wikipedia
(61)前橋地裁・福島第一原発事故損害賠償請求事件 - Wikipedia
(62)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(63)おいしい福島「んだ、んだ」 TOKIOの新CM発表 | 福島民報
(64)ふくしまプライド。
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(66)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(67)ザ・ビッグ須賀川店 | 宮城県、福島県のイオングループのスーパーマーケット「ザ・ビッグ」 | マックスバリュ南東北
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