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「<原発のない国へ>再エネでエネルギー安保向上 独経済・エネルギー省次官に聞く」
(東京新聞 2019/6/30)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201906/CK2019063002000123.html
中東ホルムズ海峡でのタンカーへの攻撃では、原油価格が一時急騰し、化石燃料の輸入に依存する日本のエネルギー安全保障の脆弱(ぜいじゃく)さが浮き彫りになった。ドイツ経済・エネルギー省のアンドレアス・ファイヒト次官(48)は原発ではなく再生可能エネルギーの拡大こそが「エネルギー安全保障の向上につながる」と指摘している。
ファイヒト氏は本紙のインタビューで、再エネが増えれば、その分、石油や石炭を燃料にした火力発電を抑えることができ、燃料輸入も減るため、「中東などで緊張が高まったとしても影響が小さくて済む」と強調。さらに再エネの価格については「世界ではどんどん安くなっている。原発や石炭火力など新規の大型発電所では価格の面でも太刀打ちできなくなってきている」と明言した。
とりわけ原子力については、「新設コストが今後は膨らむリスクが非常に高い。大規模ゆえの建設リスクと、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)は、どちらも現時点では解消できない」と述べた。
ドイツでは原発、脱石炭、再エネ推進などを含めた戦略を「エネルギー転換」と呼び、政権交代などの曲折を経ながらも推進してきた。現在の課題についてファイヒト氏は「費用対効果が高い形で再エネを増やすことが重要だ」と挙げ、送配電網を再エネに適応できるよう増強するためにも「送配電会社に増強に投資するインセンティブ(動機づけ)を与える必要がある」とした。
「エネルギー転換は同時に矛盾なく合理的に進めなければならない。短距離走ではなくマラソンだ」と話している。 (伊藤弘喜)
<アンドレアス・ファイヒト氏> 電力や水道など公共事業専門のコンサルティング会社社長などを歴任し、2019年2月より現職。経済・エネルギー省の次官3人のうちエネルギー政策を担当。長野県内で15、16両日に開かれた20カ国・地域(G20)エネルギー・環境相会合に出席した
------(引用ここまで)-------------------------------------------------
原発ではなく再生可能エネルギーの拡大こそがエネルギー安全保障の向上につながる。
全くその通りだと思います。
世界各国が再生可能エネルギー導入を積極的に推進しているのは、環境保護だけではなく
エネルギー自給が目的です。
石油、石炭、天然ガス、ウランなどのエネルギー資源を外国に頼ることは、
活殺権を握られていることにほかなりません。
ロシアから天然ガスの供給を受けているウクライナは、供給を止めると何度も脅されています。
ドイツでもロシアから天然ガスを供給してもらう計画が進んでいますが、ロシアの支配に対する
懸念が議論されています。
核燃サイクルが破綻した原子力は、ウランを燃やしたらそれで終わり、化石燃料と全く同じです。
しかも化石燃料と違い、世界のウランの埋蔵量は40年分ほどしかありません。
エネルギー源を原子力に頼ることは、エネルギー自給の点でも自殺行為なのです。
原子力にしがみつく日本はどんどん世界から取り残されていくのです。
(関連情報)
「ロシア・ウクライナガス紛争」 (ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%AC%E3%82%B9%E7%B4%9B%E4%BA%89
「ロシアからドイツへガスパイプライン建設で深まるEUの分断」 (NHK 2018/10/11)
https://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/archive/2018/10/1011.html
「仏大手電力会社、太陽光発電のコストは2025年までに1kWh=1セントにまで低下する・
電気料金はほとんどただに(bnl)」 (拙稿 2016/12/31)
http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/218.html
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