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核爆発を起こす大間プルトニウム原発 東海アマブログ
自民党=日本政府が、青森県を核ミサイル生産拠点にする計画は、1970年代から始まっていて、1993年から着工がはじまった六ヶ所村核燃料再処理工場と、1998年から着工し2005年から運転をはじめた東通原発に加えて、2021年完成予定の大間原発の工事が進められている。
これらには、経済性はまったく考慮されず、六カ所再処理施設には、すでに、様々な名目で10兆円近い無意味な血税が垂れ流されてきたといわれる。
六カ所施設の総事業費は2兆2000億円だが、誰も、その金額を信用する者はいない。
大間原発も、運転開始予定が、次々に繰り延べられてきて、総費用は膨らむ一方である。当初、4700億円と見積もられていた建設費は、震災後、6000億円に跳ね上がり、現在は、さらに1300億円を追加支出すると報道された。
https://www.nikkei.com/article/DGXKASFS13H2O_T11C14A1EE8000/
いずれ、1兆円を超えるのも時間の問題であろう。
事業主体は、本来は東北電力が担うところを、Jパワー=電源開発という国策電力企業が関与している。
問題なのは、電源開発が、過去に原発の建設も運営も行った経験がまったくないことで、グライダーくらいしか操縦したことのないパイロットが、いきなりジャンボ旅客機か、核爆弾を積んだ最新鋭戦闘機を操縦するに等しいのである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E6%BA%90%E9%96%8B%E7%99%BA
経過を見てみよう。
1976年 青森県下北郡大間町商工会は大間町議会に、原発計画推進発議を要請した。
この頃は、まだ「原子力がバラ色の未来を作る」という真っ赤な嘘が大手を振ってのさばっていた時代で、青森のような過疎地では、地域振興の中核事業として地元経済界から強く望まれていた。
そんな希望に彩られた核施設が青森県に何をもたらしたのか?
私のブログをごらんいただきたい。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-342.html
1982年8月 原子力委員会は電源開発を実施主体とする新型転換炉実証炉計画を決定したが、これは通常の原発ではなく、もんじゅと同じ核兵器用プルトニウム生産原子炉である。大間原発計画の意味は、当初から核兵器製造の拠点工場というものであった。
日本の原子力開発を進めた正力松太郎や中曽根康弘らの真意は、最初から核武装の準備だけだったのだ。
1984年12月 大間町議会は原子力発電所誘致を決議。
1995年7月 電気事業連合会は、計画が経済性に見通しが得られないとの理由で新型転換炉実証炉計画見直しを申入れ。同年末に、もんじゅが致命的なナトリウム漏洩事故を起こし、事実上運転不能になり、2016年廃炉が決定した。
もんじゅのようなプルトニウム生産炉は、民営事業として行うのは極めて危険で、あまりも事故リスクが大きく、実用上も不可能に近い困難性があることを、すでに1995年段階で、国内の電力企業は、分かりすぎるほど分かっていたことの証拠である。
1995年8月 原子力委員会は新型転換炉実証炉の代替計画に全炉心にMOX燃料装荷可能な改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)を決定した。
つまり、プルトニウム239転換専用炉をやめて、MOX=プルトニウム・ウラン混合燃料を使用することを決定したが、これは国が、どれほどプルトニウム固執しているかを示すものでもある。
MOXを核燃料とする原子炉稼働の総合的コストは、核燃料製造価格が通常の10倍、さらに500年間といわれる超長期間の冷却コストが必要になり、トータルで通常のウラン核燃料に比べると数十倍のコストになるため、原子力発電の経済性という根拠が完全に崩壊するのである。
MOX使用済み核燃料の、崩壊熱が極端に大きいため、冷却不要となる100度の処理可能(埋設保管可能)温度に下がるまでに実に500年にわたる強制冷却保管を必要とすることが分かっている。
500年後に、原子力産業があるかを考えてみればいい。日本国だって怪しいものだ。
もし、国家崩壊、電力企業崩壊によって使用済核燃料の冷却が不十分になってしまうと、最悪の場合、燃料被覆管が崩壊して、環境に莫大な放射能汚染を引き起こす可能性がある。
http://kakujoho.net/mox/mox9xU.html
https://blog.goo.ne.jp/kimito39/e/dfeee380fc20b5ea3390d7ea3d811901
1999年6月 原子力安全委員会が「改良型沸騰水型原子炉における混合酸化物燃料の全炉心装荷について」を了承。
つまり、日本国内初、たぶん世界でも、あまりに危険なため、アメリカでもフランスでも認可されていない、フルMOX核燃料を使った原子炉を、安全性の確認もないまま承認した。
2008年4月 経済産業省が大間原子力発電所の設置を許可
2008年5月 第1回工事計画認可(着工)
2008年11月 運転開始予定を2012年3月から2014年11月に延期することを発表。
Jパワーは4日、建設を中断している大間原子力発電所(青森県)の工事再開時期が約2年遅れ2020年後半になると発表した。国の新規制基準の適合審査に時間がかかっているためで、24年度ごろとしていた運転開始時期も26年度ごろになる見通し
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34971490U8A900C1TJ1000/
大間原発は、世界初(おそらく唯一)のプルトニウム混合燃料(フルMOX)原子炉であり、形式は沸騰水型である。
https://webronza.asahi.com/science/articles/2014012400007.html
世界的に、沸騰水型は、原子炉の一次冷却水蒸気を直接、外部に放出する構造であることから、炉心核燃料集合体の核燃料鞘に亀裂が生じた場合など、中から出てきた超高圧の希ガス類放射能が煙突から環境に放出されるため、外部を放射能汚染しやすいため、近年は、一次系蒸気と二次系蒸気を分離する加圧水型が用いられることが多い。
一般的に、沸騰水型の原子炉には巨大な煙突が併設される。これは一次冷却水蒸気中に含まれる放射能を遠方に希釈拡散させて放出するためのもので、加圧水型原子炉には、この煙突がついていない。
しかし、大間原発が、沸騰水型にした理由は、加圧水型原子炉では、プルトニウムMOX核燃料の特性として、熱量が非常に制御しにくく不安定であるため、一次系を超高圧で破損するリスクが大きく、沸騰水型しか利用できないのである。
そして、それ以上に、フルMOX核燃料は、恐怖の核爆発特性を抱えている。
恐怖の核分裂生成物プルトニウム240とは何か?
大間原発のようなプルトニウム・フルMOX利用では、核燃料中のプルトニウム核分裂の比率が、他のウラン235原発に比べて桁違いに多い。通常の軽水炉におけるウラン235燃料の運転でも中性子によってウラン238がプルトニウムを生成するため、それが核分裂を起こした熱量は、燃料全体の30%程度。
MOX燃料を3割ほど加えた場合はプルトニウム熱量が50%前後、大間原発フルMOXでは燃料全体の80%がプルトニウムで、残りの20%がウラン235であり、総熱量の90%前後がプルトニウム由来となる。
この場合、プルトニウム239の核分裂特性は、ウラン235に比べて不確定要素が多いので制御が困難であるといわれ、この理由によって、アメリカやフランスはフルMOX燃料を使わない傾向にある。
なぜ、不確定要素が多いのか?
原子炉でプルトニウムが核分裂すると、中性子を捕獲したプルトニウム239の7割前後が核分裂を起こして熱に変わり、残りの2割前後がプルトニウム240という恐ろしい物質に変わる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0240
プルトニウム240が、なぜ恐ろしいかというと、「自発核分裂」という現象が極めて大きいからで、プルトニウム239の数百万倍もあるといわれる。
含有量が、一定量を超える条件に至れば、勝手に核分裂を起こしてしまい、しかも制御棒やホウ素などによる制御が非常に困難だからである。
核燃料が原子炉に長く置かれ、大量の中性子を浴びるほどにプルトニウム240の含有量が大きくなる。ところが、核兵器原料に使うプルトニウム239の場合、含まれるプルトニウム240が7%以上あると、239に先行して核分裂を連鎖する可能性があり、完全な核爆発を起こさなくなる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E5%AE%8C%E5%85%A8%E6%A0%B8%E7%88%86%E7%99%BA
つまり、核兵器用プルトニウムは、239の純度が93%を超えていないと使い物にならないのである。
同じことがフルMOX原子炉でも起きる可能性がある。発電用原子炉では、核燃料の交換は1年に一回で、通算3年間使用されることになっている。
これだと、含まれるプルトニウム240が20%を超えてしまう可能性があり、使用済核燃料が核爆発を起こす危険性が生じるのである。
これは、再処理工場で分離するときも、質量差が小さすぎて分離が極めて困難であるといわれる。また再処理可能な冷温状態になるまで500年以上も冷却が必要である。
核爆発に至らなくとも、制御を困難にする核分裂暴走が起きやすくなり、このため日本以外の各国では、あまりの危険性に恐れをなして、プルトニウム・フルMOX原子炉を利用しないのである。
大間原発の運営主体は、電源開発という会社で、これまで一度も原発を運営した経験がない、いわばドシロウトである。
MOX原子炉が不完全核爆発を起こすリスクさえ知らないだろう。知っているはずの、他の原子力村企業体は、フルMOXなんて恐ろしすぎて手を出せないのである。シロウトの無知蒙昧だから、世界が手を引いたフルMOXに子供のように嬉嬉ととして参入しているのである。
核兵器用プルトニウム転換炉では、1年も炉心に入れたままだとプルトニウム240の含有量が多くなりすぎて不完全核爆発を起こすので、3ヶ月程度で交換してしまう。
逆にいえば、数ヶ月の短期間で、次々に核燃料が交換される場合、それはプルトニウム富化を行っている疑いを示すものになる。
311で巨大事故を起こした福島第一原発4号基こそ、定期点検中の数ヶ月間、ウラン238に中性子を照射して、プルトニウム239を富化させていた疑いがあるのだ。
フクイチ3号機は、3月14日に、水素爆発ではありえない真っ黒な煙と巨大な破壊力の爆発に至ったが、これをガンダーセンは「即発核臨界事故」と指摘した。
https://www.youtube.com/watch?v=LPiyVSdQnRE
つまり、「核爆発」と言っている。なんで、こんなことが起きたかというと、3号機がMOX核燃料を使用していて、プルトニウム240が不完全核分裂を引き起こすほど生成されていたからである。
原子炉の核燃料がメルトダウンを起こし、燃料被覆管のジルカロイが溶けて水蒸気と反応して」水素を大量に放出した。これが高熱で水素水蒸気爆発を起こし、周囲にあった核燃料を高圧で圧縮したため、プルトニウム240が先行核分裂=不完全核爆発を起こした。
通常の運転条件では安定性があっても、大震災のような全電源喪失という条件では、水素爆発→ 核燃料圧縮→ 中性子による臨界加速という現象が起きて、予期しない核分裂大増殖が起きてしまうのだ。
不完全とはいっても、周囲数百メートルを吹き飛ばすほどの威力はあり、しかも、莫大な量の「汚い核物質」を」大気中にまき散らし、国土をプルトニウムで激しく汚染した。
このまき散らされたプルトニウムは、数十年後に、日本国民の劇的な発癌率上昇という形で我々に還ってくるだろう。
そのほか、大間原発には、構造上のたくさんの問題がある。これらは原発ドシロウトである電源開発だからこそ、経験不足から事故リスクをひどく甘く見て、設計全体の瑕疵を極度に増やしているものである。
以下、専門家の指摘を紹介しよう。
http://www.cnic.jp/files/20121016_CNIC_Ust_oma.pdf
大間原発は、世界中が運転を放棄した超危険なフルMOX核燃料稼働を行おうとしている。しかも、原子炉格納容器が、鋼鉄ではなくてPCコンクリートで作られた。
この強度は、鋼鉄容器にくらべてはるかに劣る。なぜコンクリートにしたかというと、おそらく鋼鉄容器が中性子劣化・脆性劣化を起こすことと、コバルト60が生成されることで処分が困難になることを恐れたのだろうが、こんな大胆な設計変更をやってしまうのも、おそらく電源開発が原発運営経験を持たないことから来ているのだろうと思う。
もうすぐ、大間に近い、青森県東方沖で、東日本大震災の副次地震であるアウターライズM8級地震が起きると予測されていて、この場合、津波高さは、東日本大震災の二倍が予測されている。
東日本大震災が20mだったから、40mである。高さ数十mの巨大津波の来襲が予想されているというのに、大間原発原子炉の海抜は、わずか20mにも満たないという。
これでは福島第一原発事故の再来になるではないか?
もし、稼働中の大間原発を巨大津波が襲って、全電源喪失に至ったとしたなら、私は対岸の渡島半島・函館、そして青森市、津軽に至るまで全滅に近い惨事が発生するのではと予想している。
日本政府の核武装熱は、まさしく狂気の沙汰というしかなく、核暴走というにふさわしいが、その引き換えに得られるものは、日本民族の滅亡である。
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