>>01さんの「盛者必衰」と聞いて、鬼畜米英を連想しました。アメリカのピークは、間違いなく1950年代でしたね。あの時代は、毎年のように新型戦闘機を投入していたものです。F-100から「センチュリーシリーズ」と言いまして、こんなのがありました。機種名については、リンク先の文章を参照して下さい。 センチュリーシリーズ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA これはアメリカ空軍だけですので、海軍のF9とかF4、F8など含めますと、今では考えられないほど機種が多かったことになります。つまり開発力旺盛だったと。自動車産業でもビッグスリー+独立系のAMCなどが多彩な車種を出していました。 自動車でいえばGMのキャディラック、フォードのリンカーン、クライスラーのインペリアルは世界中どこでも高級車として通用していました。それとイギリス系ですね。ロールスロイスは言うに及ばず、デイムラーとかヴァンデン・プラとか。 旧知の日本人と昔の話になった時、1970年の大阪万博の話題になり、世界各国が展示館を建てて参加しましたが、その中で西ドイツ館の話に。代表的な工業製品をどこの国も出品していましたが、今ならドイツの代表的な工業製品は自動車ですよね。ところが当時の西ドイツはそうではなく、音響・映像機器を出品していたのです。 当時からメルセデスやBMWはありましたが、メルセデスは300SEL6.3を1968年に出したばかりで、BMWは2800が最大でした。 Classic Car | 1968 Mercedes-Benz 300SEL 6.3 | Driving.ca https://www.youtube.com/watch?v=g-hN8Z0Yeao むしろアメリカGMの子会社オペル社の製造する、オペル・ディプロマートの方が格上でした。アメリカから輸入したV8、5.4リッターエンジンを搭載し、最高速度は205km/hでしたからね。 The Opel Diplomat B | Drive it! https://www.youtube.com/watch?v=p-ktoD8SW0A ●GMは世界中で撤退が相次ぎ、ドイツのオペルもイギリスのヴォクスホールも、フランスのプジョー・シトロエンに売却して全欧州から撤退しました。そう言えばクライスラーも、英仏西(註 スペインの事です。)の子会社を1979年にプジョー・シトロエンに売り逃げしていますね。 さて大阪万博の話に戻りますが、西ドイツ館で展示されていたのはグルンデイッヒやテレフンケン、ITTシャウプ・ローレンツのステレオセットでした。音響装置では当時、西ドイツが世界一だったのです。 しかし日本製音響・映像機器の西欧輸出によって西ドイツのメーカーは敗退し、ITTシャウブ・ローレンツの親会社、アメリカのITT Corpの欧州撤退によりフランスのC.G.E.に売り飛ばされ、同社もフランス政府の方針でアルカテル(通信機器)とアルストム(重電)に分割され、アルカテルの子会社となったものの、同社の判断によって携帯電話事業をノキアに売却した後は全閉鎖となり、歴史上から消滅しました。 ところでアナログ時代のカラーテレビジョン放送方式ですが、日本と韓国はアメリカの支配下にあったためNTSC方式だったものの、世界的には西ドイツで開発されたPAL(パール)方式が中心でした。豪、NZもPAL方式でした。NTSC方式より美しい画像でした。ちなみにソ連ではフランスで開発されたSECAM方式を採用しました。1966年にドゴール大統領がソ連を訪問し、ブレジネフ書記長との会談で決まったそうです。 General De Gaulle Arrives In Moscow AKA De Gaulle Arrives In Moscow (1966) https://www.youtube.com/watch?v=f1yHi-uxNpU ●ドゴール大統領の乗ったシュド・カラベル特別機をソビエト防空軍戦闘機が護衛すると言う、破格の歓迎でした。今のフランスはアメリカ帝国主義の手下に堕落してしまいましたが、当時は米英に対抗しており、ソ連にとっては「敵の敵」で味方だったのです。 話をPAL方式に戻しますが、NTSC方式のテレビジョンを見た者にとっては、そりゃ美しかったものです。アメリカ追従すると、ロクなことがない典型例でした。 Tech Talk!! : Whats better NTSC or PAL? YOU DECIDE https://www.youtube.com/watch?v=uZ0y2TmtK-c ●一目瞭然です。
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