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2023年3月7日 21時38分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/235217?rct=world
【北京=新貝憲弘】中国の秦剛しんごう外相は7日、北京市内で会見し、日中関係について「中国を封じ込める新冷戦に関われば、日中間の古い傷は癒えないまま新たな痛みが加わる」と述べ、米国の対中包囲網に同調する日本をけん制した。今年8月に「日中平和友好条約」が締結45周年を迎えることを挙げ、「(日中は)協力パートナーであり、脅威とはならないという政治的合意を厳格に順守すべきだ」と主張した。
秦氏は昨年12月の外相就任後初めて会見。東京電力福島第一原発事故の処理水放出にも触れ「海洋環境と人類の健康に関わる大事であり、日本は責任を持ってこの問題を解決してほしい」と注文をした。
米中関係では「本来避けられた外交危機を作り出した」として米軍による偵察気球の撃墜をあらためて批判。ウクライナ侵攻を受けたロシアへの経済制裁を念頭に「国際通貨を一方的な制裁の切り札や脅しにしてはいけない」と指摘した。一方、中ロ関係では「両国首脳による戦略的なリードの下、新時代で全面的な戦略協力パートナー関係はさらなる高いレベルに発展すると信じる」と述べ、習近平しゅうきんぺい国家主席のロシア訪問に含みをもたせた。
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◆強い対米意識の表れ? 中国故事やたとえに危うい表現も
【北京=石井宏樹】中国の秦剛しんごう外相が就任後初めて開いた7日の記者会見は、米国などに対する強気の言葉が並んだ。外務省報道官の経験から、メディアを引きつける演出や中国の故事を交えて中国外交の立場を語った一方、米国への対抗心を強調するあまりに適切さを疑われかねない発言もあるなど、危うさを感じさせる会見となった。
台湾問題について秦氏は中国憲法の冊子を取り出して「祖国統一の偉業は中国人民の神聖な責務である」との序文を読み上げ、「何人も中国の主権と領土を守る決意と能力を侮ってはならない」と警告した。メディアを意識したパフォーマンスとみられる。米国の台湾への対応についても「中国に対してロシアに武器を提供しないよう求めながら、なぜ米国は長期にわたって台湾に武器を売っているのだろうか」と皮肉った。
会見では中国故事からの引用も目立った。国際平和への役割について問われた秦氏は「道私者乱、道法者治」(私利を優先すれば世は乱れ、法を優先すれば世は治まる)という古代の思想家韓非子かんぴしの言葉を引用し、国際法に即した対応の重要性を強調。この言葉は習氏が以前、演説で使用しており、「習氏は世界の歴史と人類の高みから世界の正しい道を指し示した」と持ち上げた。
対外的に強硬姿勢で臨む「戦狼外交」と呼ばれる中国の外交方針については「誤った言葉だ」と否定した半面、「悪いオオカミが襲ってくれば、中国の外交官は『オオカミと踊り』、国を守る」とも発言。1990年代にヒットした米国映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ」に例えるユーモアを交え、他国に一歩も譲らない姿勢を強調した。
一方で米国との覇権争いを五輪のトラック競技に例え、「米国は口ではルールを守れと言いながら、いつも相手をつまずかせようとし、相手をパラリンピックに追いやろうとさえしている」と発言。障害者が参加するパラリンピックを、五輪より下位に位置付けたともとれる内容で、中国の交流サイト(SNS)では「人への尊重があるのか」と批判する投稿もあった。
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