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2022年4月20日 12時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/172796
北京冬季パラリンピックが開催された中国で、インターネットを使ったビジネスで活躍する障害者が増えている。新型コロナウイルス禍を背景に、商品やサービスのネット販売が拡大。一般企業で働くことが困難だった障害者が、IT技術の発達で、自分でビジネスを始め生計を立てられるようになってきた。(北京・坪井千隼)
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「このピーナツは、香ばしくて味がいい。価格もお手頃ですよ」。河南省新郷市の農村で暮らす孫亜輝そんあきさん(28)は、軽やかな口調で商品の良さをアピールした。孫さんは、ネット上の配信動画で実演販売する「ライブコマース」の人気配信者だ。
6年前、建設作業員だった孫さんは、仕事中に高圧電線に接触。大けがを負い、両腕を切断し両足も動かなくなった。1年半の入院生活を終えた後も、自宅のベッドで1日中、天井を眺める日々が続いた。「なぜ自分がこんな目に遭うのかと、人生に絶望した。社会をうらんで、毎日泣いていた」
そんな日々を変えたのはインターネットだった。指の代わりに、口でくわえた箸でキーボードをたたき、残された左の上腕部でマウスを動かした。半年ほどでパソコン操作に慣れ、ネットを通じ多くの人と交流できるようになった。
3年前からライブコマースを始め、両親が畑で収穫したピーナツなどを売り始めた。「最初はカメラを前にすると緊張で固まってしまい、全く商品が売れなかった」。徐々にコツをつかみ、ユーモアを交えたトークで人気を集めるようになった。
今は毎日7時間ほどの生放送を行い、多い時は2万人が動画を視聴。両親だけでなく、近所の人が作ったトマトやナスなどの野菜、果物や加工品も販売する。売り上げは1日1万元(約20万円)前後で、大けがを負う前より収入は大幅に増えた。「ネットがない時代だったら、仕事を見つけるのは不可能だったろう。技術の進歩が働く場を与えてくれた」と語る。
聴覚障害があり、北京市内の大学で講師として学生に手話を教えている杜銀玲とぎんれいさん(34)は、6年前にネット上で手話の通訳サービスを行う店舗を開設した。
幼い頃、病気で聴覚を失った杜さんは小学生の時に手話を習得。大学を卒業後、手話を普及する活動を始めた。杜さんは本紙の書面取材で、通訳サービスについて「中国では手話を使える人が少なく、通訳サービスで手話を普及したかった」と話した。
通訳サービスでは、講演会などビジネス目的もあれば、恋人への告白や、友人へのメッセージを手話にしてという依頼も。金額は100字以内のメッセージなら40元(約800円)。杜さんは「売り上げは多くないが、聴覚障害者が少しでも暮らしやすい社会になってくれれば」と願う。
中国メディアによると、中国では約17万人の障害者が、ネット通販大手「アリババ」などを通じネットビジネスを展開。アリババ担当者は「一般企業で働くことが難しい障害者でも、本人の創意工夫で生計を立てている人が増えている。デジタル技術の発展が新しい選択肢をもたらしている」とコメントした。
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