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コソボにおけるセルビア人襲撃の背景には大アルバニア構想
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2019.06.05 櫻井ジャーナル
NATO軍が空爆でユーゴスラビアを破壊したのは1999年3月から6月にかけてのこと。「人道」が攻撃の口実に使われたのだが、それが事実に反することは当時から指摘されていた。 攻撃の目的はユーゴスラビアを解体し、コソボを奪うことだが、その背景には大アルバニア構想があったと言われている。コソボは歴史的にセルビア人の居住地域だと言えるが、そうした経緯を無視しての構想だ。その矛先はロシアに向いている。 アルバニアはアメリカやイギリスなど西側の支配層にとって戦略上、重要な位置にある。第2次世界大戦後、アメリカが最初に秘密工作を実行したターゲットはアルバニアだった。 1945年4月にフランクリン・ルーズベルト米大統領が急死してホワイトハウスの主導権をウォール街が奪還した後、アメリカやイギリスはソ連に対する秘密戦争を始めている。その一例がウィンストン・チャーチル英首相が作成させたアンシンカブル作戦。 この作戦はイギリスの参謀本部が拒否、チャーチルは下野する。そのチャーチルは1947年にアメリカのスタイルス・ブリッジス上院議員に対し、ソ連を核攻撃するようハリー・トルーマン大統領を説得して欲しいと頼んだが、実行されなかった。 イギリスでは1948年11月、「ロシア委員会」の「冷戦小委員会」はソ連の衛星国を武力で「解放」することを決定する。ある空軍中将は5年以内にソ連の体制を転覆させたいと考えていた。最初のターゲットがアルバニアだ。(Michael Holzman, “James Jesus Angleton,” University of Massachusetts Press, 2008) その作戦を実行するために小委員会の委員長はワシントンDCを訪問、アメリカ国務省の高官や破壊工作機関OPCを指揮していたフランク・ウィズナーと会って説得、アメリカ側はイギリスの提案を受け入れた。この秘密工作ではリビアにあったアメリカの空軍基地から物資を供給、軍事訓練はマルタで行われたという。 しかし、この作戦は失敗、1949年になるとアメリカの統合参謀本部はソ連の70都市へ133発の原爆を落とすという内容を含む研究報告を作成した。1952年には初の水爆実験を成功させ、54年にSAC(戦略空軍総司令部)は600から750発の核爆弾をソ連に投下、118都市に住む住民の80%、つまり約6000万人を殺すという計画を立てている。(Oliver Stone & Peter Kuznick, “The Untold History of the United States,” Gallery Books, 2012) 1957年に作成したドロップショット作戦では300発の核爆弾をソ連の100都市で使い、工業生産能力の85%を破壊する予定になっていたという。(前掲書)このドロップショット作戦は実行するつもりだったと見られている。この計画と沖縄の軍事基地化を無関係だと考えることはできない。 軍事基地化が進められていた時期に琉球民政長官を務めていたライマン・レムニッツァーをドワイト・アイゼンハワー大統領は統合参謀本部議長に任命、空軍参謀長のカーティス・ルメイなど好戦派とソ連に対する先制核攻撃を準備していく。その準備が整い、ソ連側が反撃の準備ができていない時期ということで彼らが決めた実行日は1963年後半。こうした攻撃に反対していたジョン・F・ケネディ大統領は1963年11月22日に暗殺された。 本ブログでは繰り返し書いてきたが、西側の有力メディアは1991年12月にソ連が消滅して以来、旧ソ連圏へ軍事侵攻するように煽っていた。 しかし、ビル・クリントン政権(1993年1月〜2001年1月)は当初、その要求を拒否。そうした姿勢が変化したのは1997年1月に国務長官がクリストファー・ウォーレンからマデリーン・オルブライトへ交代してから。 オルブライトはチェコスロバキア生まれ。コロンビア大学でポーランド生まれのズビグネフ・ブレジンスキーから教えを受けている。この人事を大統領に働きかけていたのはヒラリー・クリントンだったと言われている。 ユーゴスラビア解体にオサマ・ビン・ラディンが関係、ジハード傭兵が作戦に参加しているが、コソボ略奪のために手を組んだKLA(UCK、コソボ解放軍)は麻薬業者。クロアチアのネオ・ナチも入り込んでいた。その指導者のひとりがハシム・サチで、後に首相や大統領に就任する。 この人物はアルバニアの犯罪組織とつながっていると言われている。麻薬取引に手を出しているだけでなく、臓器の密売に関与していたと言われている。 臓器密売については旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷で検察官を務めたカーラ・デル・ポンテが自著の中で書いた(Chuck Sudetic, Carla Del Ponte, “La caccia: Io e i criminali di guerra,” Feltrinelli, 2008)ほか、欧州評議会のPACE(議員会議)のメンバーだったディック・マーティによる報告書にも書かれている。 ほかのケースでもアメリカの支配層は犯罪組織、麻薬業者、ネオ・ナチ、サラフ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)、ムスリム同胞団などと手を組んできた。コソボでも同じ手法を使ったということであり、その手法が西側では支持されている。これが安倍晋三政権が共有する共通の価値観なのだろう。 |
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