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https://jp.sputniknews.com/opinion/201904056107489/
日本人に嫌われたオスプレイが最高の救助隊になるかもしれない
© 写真: U.S. Marine Corps/Sergeant Major Michael Cato
オピニオン
2019年04月05日 23:15
ドミトリー ヴェルホトゥロフ
日本の自衛隊は、オスプレイを危険条件下での救助活動に使用することを計画している。例えば、国外での日本国民の救出などだ。
スプートニク日本
オスプレイに対する日本の世論の受け止め方は一様ではない。数多くの事件を引き起こしたこの輸送機の事故率の高さは、日本国民がオスプレイの国内展開に厳しく反対する機運を生み出した。しかし、オスプレイを救助ミッション(戦闘地域に取り残された日本国民の避難を含め)に使用するという日本政府の意向は、航空自衛隊の軍備にオスプレイが加わることに対する世論の考え方を変えるかもしれない。
© REUTERS / Toru Hanai
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多目的輸送機V-22オスプレイを捜索救助機として使用することは、十分に健全なアイデアだ。戦闘地域に取り残された日本国民を救出するというミッションが発生するのは稀なことだが、海難に遭った船舶の乗組員の救出というミッションであれば、ずいぶんと多くなる。海上保安庁によると、2017年に発生した船舶事故は1959件で、54名が死亡もしくは行方不明になっている。救助活動には369回の航空機の出動があった。事故件数と事故での死亡者数はこの20年間で大幅に縮小したものの、海上安全の工場の必要性はまだ消えていない。
V-22オスプレイは、極めて有益な救助機になる可能性がある。第一に、オスプレイは飛行機としても、ヘリコプターとしても飛行することができる。飛行機モードでは、事故船舶の捜索を海上の広範囲で行うことができる。ヘリコプター・モードでは、船舶の上にホバリングし、乗組員を吊り上げたり、レスキュー隊を船に下ろしたりすることが可能だ。
第二に、V-22オスプレイの戦闘行動半径(通常の救助活動では、航空機は基地へ戻ってくる。その戻りの距離も考慮した上での飛行可能距離)は390海里である。救助によく使用されるヘリコプターUH-60の戦闘行動半径は320海里だ。しかし、V-22は(その改良型であるCV-22とMV-22も)空中給油システムを備えており、必要に応じて、飛行距離を大幅に伸ばすことが可能だ。これにより、沿岸から遠く1000海里以上も離れた場所で海難に遭った船舶の乗組員を救助することが技術的に可能になる。現在はこれが不可能であり、このような場合、乗組員らは自らの幸運と船舶内の救助用器具を信じるより他にない。
© Sputnik / Vitaliy Ankov
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第三に、オスプレイはヘリコプターよりも収容人数が多い。V-22オスプレイはパラシュート部隊24人と兵器及び装備が搭載できる(つまり、装備類がなければ、約30人乗れる)が、UH-60はパラシュート部隊11人である。オスプレイであれば、ヘリコプターでは不可能だった、中型漁船やドライカーゴ船の乗組員全員を機内に収容することが可能になるのだ。
このように、海上安全の観点から、日本がV-22オスプレイを使用することは極めて合理的な決定に思える。日本のオスプレイがいつか戦争で使用されるかどうかについては、論争を呼ぶ問題だ。日本が戦争をする可能性は、やはり極めて低い。オスプレイは戦争に一度も参加しない可能性があるが、運用期間中には、難しい救助活動において数百人の命を救うことができる。そのため、V-22オスプレイを救助ミッションに使用するという日本政府の計画は極めて合理的な決定なのである。
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