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トルコ軍がロシア軍と調整しながらユーフラテス川の東へ入り、クルドと戦う姿勢
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812250000/
2018.12.26 櫻井ジャーナル
トルコのメブルト・チャブショール外相は12月25日、軍隊をシリアのユーフラテス川より東側(北側)へ速やかに入れると語った。アメリカ軍が撤退した後、「テロリスト集団」が入り込むことを阻止するのが目的で、ロシアと調整しながら活動するとしている。トルコが敵視しているのはクルド系のYPG(クルド人民防衛隊)やPYD(クルド民主統一党)だ。 2011年3月にアメリカ、イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランス、カタール、トルコがシリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すために同国へ送り込んだのは傭兵。その主力はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団だった。2014年にはダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)が売り出された。 ダーイッシュは残虐性を演出、それを口実にしてアメリカを中心とする軍隊が空爆をはじめるが、そのターゲットは傭兵でなくシリアのインフラや住民だった。 バラク・オバマ政権は2015年2月に国務長官をチャック・ヘイゲルからアシュトン・カーターへ、9月に統合参謀本部議長をマーティン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代させた。ヘイゲルは戦争に慎重な立場で、デンプシーはサラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていた。つまりオバマ大統領とは考え方が違った。 統合参謀本部議長が交代になった5日後の9月30日、ロシアはシリア政府の要請を受けて軍事介入、傭兵部隊を本当に攻撃しはじめ、ジハード集団の支配地域は急速に縮小した。トルコ軍機を使ってロシア軍機を11月24日に撃墜、ロシア側を脅したが、逆効果だった。 戦争が長期化すると、シリアやロシアとの交易で経済が支えられていたトルコは苦しくなり、その撃墜をレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は2016年6月下旬に謝罪、7月13日にはトルコ首相がシリアとの関係正常化を望んでいることを示唆した。軍事蜂起(クーデター未遂)が引き起こされたのはその直後、7月15日のことだ。 エルドアン政権はクーデターの黒幕をフェトフッラー・ギュレンの一派だとし、その背後にはアメリカ中央軍のジョセフ・ボーテル司令官やジョン・キャンベルISAF司令官がいると主張している。 この軍事蜂起は鎮圧されたが、その直前にロシアからクーデター計画に関する警告がトルコ政府へ伝えられていたと言われている。そうしたこともあり、NATO加盟国ではあるが、トルコはロシアへ接近している。 ジハード傭兵の壊滅を受けてアメリカ軍はクルドと手を組むのだが、クルドはトルコから敵視されている。トルコがシリア領内に侵攻してクルドを攻撃した場合、アメリカ軍は手を出しにくい。NATO加盟国同士の戦闘になってしまうからだ。 しかも、今年(2018年)9月にシリア沖でロシア軍の電子情報支援機Il-20が撃墜されると、ロシア政府はその責任がイスラエルにあると非難、シリア政府軍へ防空システムのS-300 PMU-2を引き渡した。それ以来、イスラエル軍機はシリアを攻撃していない。領空外からミサイルを発射する戦闘機の撃墜をシリア軍にロシア政府は認めたと言われている。 イスラエル軍が攻撃できないのは撃墜を覚悟する必要があるからだが、同じことはアメリカ軍にも言える。イスラエル軍がシリアを攻撃しないのは、F-35でも撃墜される可能性があると考えているからだろう。 F-35のステルス性能は宣伝されているほどではないと言われている。空中戦ではF-16より劣ることは確認済みで、F-35は高額低性能戦闘機。これが実践で確認された場合、買い手はいなくなるだろう。こんな戦闘機を100機も買おうという国の政府はクレージーだ。 シリアに軍事侵攻、基地を建設した国はアメリカ、イギリス、フランス。今のところイギリスとフランスの軍隊は居座る姿勢を見せている。アメリカ軍の穴を埋める形でサウジアラビア、アラブ首長国連邦、スーダンなどがシリアへ軍隊を送り込むとも中東では報道されているが、トルコはそれを阻止するつもりだろう。 |
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