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ロシア軍機の撃墜を受け、露国防相はシリアの防空システムの強化策を発表
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201809240001/
2018.09.25 櫻井ジャーナル
シリア沖でロシア軍の電子情報支援機IL20が撃墜されたことを受け、セルゲイ・ショイグ国防大臣はシリアの防空システムを強化すると発表した。
第1にシリア軍へ射的距離250キロメートル以上という防空ミサイルS300を2週間以内に引き渡す。すでにシリアのロシア軍へはS300やS400を配備していると見られているが、シリア軍に対しては2013年に配備しようとした際、イスラエルの反対でロシアはシリアへの引き渡しを止めていた。
第2に、シリアの防空部隊司令部は自動化されたコントロール・システムを装備する。これによって防空能力が向上するだけでなく、ロシア軍機の識別が可能になり、9月17日のようなことは防げるというわけだ。
第3に、航空機の衛星ナビゲーション、搭載されたレーダー、通信システムはジャミングされる。ロシア軍のECM(電子対抗手段)能力は高い。例えば、アメリカ軍がシリアへ軍事侵攻すると見られていた2013年9月上旬、地中海からシリアへ向かって2機のミサイルが発射されたが、このミサイルは途中で海中へ落ちてしまう。イスラエルはミサイルの発射実験を行ったと発表するが、事前の警告はなく、ECM(電子対抗手段)が使われたと言われている。
2014年にウクライナの首都キエフでアメリカのバラク・オバマ政権はネオ・ナチを使ったクーデターを実行しているが、それに反発したクリミアの住民はロシアへ接近を図る。その際、ロシア軍のECMが使われたと見られている。
その年の4月にはアメリカ軍の駆逐艦ドナルド・クックが黒海へ入り、ロシア領に接近するのだが、その艦船の近くをロシア軍のSu24が飛行すると状況が一変した。ドナルド・クックはすぐルーマニアの港へ入り、その後、ロシアの国境には近づかなくなったのだ。ロシアでの報道によると、ロシア軍機は「キビニECMシステム」を搭載、ドナルド・クックのイージス・システムを麻痺させたという。
これまでアメリカ軍はECM対策として大量のミサイルを発射している。2017年4月には地中海に配備されていたアメリカ海軍の2駆逐艦、ポーターとロスが巡航ミサイル(トマホーク)59機をシリアのシャイラット空軍基地に向けて発射したものの、6割が無力化されている。
今年(2018年)4月には100機以上の巡航ミサイルをアメリカ軍、イギリス軍、フランス軍はシリアに対して発射したが、7割は無力化された。2017年には配備されていなかった短距離用の防空システムのパーンツィリ-S1が効果的だったという。
アメリカ軍やイスラエル軍にも電子戦用の兵器はあり、ロシア軍に対抗してくるだろうが、アメリカやイスラエルは軍事力で威嚇して傍若無人に振る舞ってきただけに、失敗すると両軍にとって大きな痛手になる。
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