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非武装地帯の設置でロシアとトルコが合意した直後にシリアが攻撃された
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201809180001/
2018.09.18 櫻井ジャーナル
ロシア軍の電子情報支援機Il−20がシリア沖でフランス軍のフリゲート艦に撃墜されたと見られているが、その数時間前にトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とロシアのウラジミル・プーチン大統領が政府軍とジハード傭兵軍との間に15から20キロメートルの幅で非武装地域を設置することで合意したと発表されていた。このタイミングが注目されている。
イドリブを支配しているのはアル・カイダ系のタハリール・アル・シャーム(アル・ヌスラ)で、背後にはアメリカ、イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランスがいる。トルコ系の武装グループは別で、この両武装グループが衝突する可能性もある。つまり、シリア政府軍とロシア軍ではなく、トルコの支援を受けた武装グループがトルコとシリアとの国境近くにいるタハリール・アル・シャームを攻撃するつもりなのかもしれない。シリア政府軍が攻撃を始めた場合、武装グループや難民がトルコ側へ流れ込むことをトルコ政府は嫌っていた。
イドリブで最大の問題、タハリール・アル・シャームをトルコが支えているわけではない。こうしたグループがサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心とする傭兵だということは2011年春にリビアやシリアで戦争が始まった時点で知られていた。
2012年8月にアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)がホワイトハウスへ提出した報告でも、シリア政府軍と戦っているグループの主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団だとしている。AQI(イラクのアル・カイダ)の存在も指摘、アル・ヌスラと実態は同じだとも指摘していた。
AQIが中心になって2006年にISIが編成され、13年に活動範囲をシリアまで拡大してからISISと西側では呼ばれるようになった。中東ではダーイッシュと呼ばれている武装集団だ。IS、ISIL、イスラム国などと呼ばれることもある。アル・ヌスラも実態は同じということだ。
名前が入り組んでいる理由は、こうした武装集団が傭兵だということにある。ロビン・クック元英外相が2005年7月8日付けガーディアン紙で書いたように、アル・カイダは軍事組織でなく、CIAに雇われ、訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル。アラビア語でアル・カイダは「ベース」を意味、ここでは「データベース」と理解すべきである。
リビアへの攻撃でNATO軍がアル・カイダ系のLIFGと連携していたことが明らかになったこともあり、バラク・オバマ政権は2012年になると「穏健派」を支援していると言っていた。それをDIAは否定、オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになると警告していた。
それが2014年にダーイッシュという形で現実になる。DIA局長だったマイケル・フリンが解任されたのはダーイッシュが売り出された直後、2014年8月のことだ。その翌年、フリン中将はオバマ政権の決定がダーイッシュの勢力を拡大させたとアル・ジャジーラの番組で指摘している。
シリアでの戦争を語るとき、「反体制派」や「内戦」というタグを使うことは正しくない。これはNATO加盟国、イスラエル、ペルシャ湾岸産油国などによる侵略戦争にほかならないのだ。かつて日本は東アジアを侵略する際、「大東亜共栄圏」というタグを使っていたが、同じことだ。
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