http://www.asyura2.com/18/warb22/msg/292.html
Tweet |
シリア侵略の手先に使っているジハード傭兵が壊滅した米国は自国の占領軍を増強
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201808240000/
2018.08.24 櫻井ジャーナル
アメリカ軍はシリア北東部にある基地へ約800台のトラックで兵器を含む軍事物資を運び込む一方、イスラエルを訪問したジョン・ボルトン国家安全保障補佐官はロシアはシリアで行き詰まり、復興の責任を放棄したがっていると主張したという。アメリカ政府はシリアの現体制を武力で倒す意思を示している。ロシア政府は腹をくくる必要があるだろう。その覚悟がない限り、アメリカ、イスラエル、サウジアラビア、イギリス、フランスなどの侵略戦争を止めることはできない。
イスラエルやサウジアラビアはイランの現体制を転覆させ、ロシアを追い出したがっているが、自分たちだけでは不可能。アメリカを利用する必要があり、サウジアラビアは数十億ドルをアメリカへ提供したと伝えられている。ボルトンの発言はイスラエルやサウジアラビアを意識してのものだろう。
シリア政府軍とロシア軍が次に制圧しようとしている場所はイドリブだが、ジハード傭兵は南部からの戦闘員を受け入れるなどして兵力を増強中。それでも太刀打ちできそうにないため、また化学兵器話を始めた。また「シリア市民防衛(SCD)」、別名「白いヘルメット」を偽情報の発信源として使うと見る人は少なくない。
何度も指摘してきたが、このSCDはアル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)の医療部隊として機能してきた。シリアの南部地域で活動してきたグループはイスラエルなどによって救出され、イドリブのほかイギリス、ドイツ、カナダなどへ運ばれた。
今年4月14日にアメリカ、イギリス、フランスの3カ国がシリアのドゥーマを攻撃した際、SCDとジャイシュ・アル・イスラムというサラフィ主義者の武装勢力、つまりジハード傭兵はドゥーマで政府軍が化学兵器を使ったと宣伝していた。それをアメリカなどは攻撃の口実にしていたが、シリア政府やロシア政府は化学兵器が使われた痕跡はないと主張、OPCW(化学兵器禁止機関)に調査を要請していた。その調査チームが現地へ入る直前に攻撃は実行されたのだ。
このケースでは一部の西側のメディアもドゥーマで化学兵器は使われていないと伝えている。例えば、イギリスのインディペンデント紙が派遣したロバート・フィスク特派員は攻撃があったとされる地域へ入って治療に当たった医師らに取材、そこで患者は毒ガスではなく粉塵による呼吸困難が原因で担ぎ込まれたという説明を受けている。毒ガス攻撃があったことを示す痕跡はないという。アメリカのケーブル・テレビ局、OANの記者も同じ内容の報告をしている。そしてOPCW(化学兵器禁止機関)も7月6日に発表された中間報告で、神経物質や化学兵器の分解物質は発見されなかったとしている。シリア政府軍の進撃が速く、ジハード傭兵側が化学兵器を巻く余裕がなかった可能性がある。
アメリカ政府が軍事侵攻を正当化する口実として化学兵器を言い始めたのは2012年8月。シリアに対する直接的な直接的な軍事介入のレッド・ラインは生物化学兵器の使用だとバラク・オバマ大統領が発言したのだ。
しかし、同じ8月にアメリカ軍の情報機関DIAは反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQI(アル・ヌスラと実態は同じだと指摘されていた)だとホワイトハウスに報告した頃のことだ。当時、バラク・オバマ大統領は「穏健派」を支援しているとしていたが、そうしたグループは存在しないことをDIAの報告は示している。
2012年12月にヒラリー・クリントン国務長官は、シリアのバシャール・アル・アサド大統領が化学兵器を使う可能性があると語り、13年1月29日付けのデイリー・メール紙にはイギリスの軍事関連企業ブリタム防衛の社内電子メールに、オバマ政権がシリアで化学兵器を使ってその責任をアサド政権に押しつける作戦をオバマ大統領が許可したという記述があるとする記事が載った。(同紙のサイトからこの記事はすぐに削除された)
そして2013年春から繰り返しシリア政府が化学兵器を使ったという話が流れ始めるのだが、いずれも嘘だったことが判明している。ドナルド・トランプ政権もオバマ政権の手口を引き継ぎ、今年4月7日にSCDとジャイシュ・アル・イスラムが政府軍による化学兵器の使用が宣伝された。この話が嘘だということはOPCWや西側の一部メディアも認めているが、それでも西側の有力メディアや政府は嘘を繰り返し、少なからぬ人がそれを信じている、または信じているふりをしている。
本ブログでは何度も書いてきたが、2012年5月にシリア北部のホムスで住民が虐殺された際、現地を調査したローマ教皇庁のフランス人司教は反政府軍のサラフィ主義者や外国人傭兵が住民を虐殺したと報告、それは教皇庁の通信社がその報告を伝えた。ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙も、キリスト教徒やスンニ派の国会議員の家族が犠牲になっていると伝えている。
その司教は「もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている。」と書いているが、その通りだ。西側の有力メディアはその後も嘘をつき、6年にわたって殺戮と破壊が続いている。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。