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中国の報道ではこのところ、空軍による積極攻勢論が多くなっている。「H−6K爆撃機の南シナ海進出はマラッカ海峡制圧を見据えたもの」「J−20戦闘機は防衛用でなく侵攻用」などだ。写真はJ−20戦闘機。
中国で空軍の積極攻勢論「H−6k爆撃機でマラッカ海峡制圧」「J−20戦闘機は防衛用でなく攻撃用」
http://www.recordchina.co.jp/b606060-s0-c10-d0142.html
2018年6月2日(土) 8時20分
中国の報道ではこのところ、空軍による積極攻勢論が多くなっている。「H−6K爆撃機の南シナ海進出はマラッカ海峡制圧を見据えたもの」「J−20戦闘機は防衛用でなく侵攻用」などだ。
「積極論」の背景には、5月になり中国軍機編隊が台湾本島に対して南北両方向からの周回飛行を行ったことや、H−6K(轟−6K)爆撃機を南シナ海に進出させ、パラセル(西沙諸島)での離発着を含めた訓練を行ったことがあるとみられる。
中国メディアの海外網は1日、南シナ海の島で離発着の訓練を行ったことにより、H−6Kによりマラッカ海峡を制圧する道が開けたと紹介する記事を発表した。軍事研究家の蘭順正(ラン・シュンジョン)氏が「武器を搭載したH−6Kがマラッカ海峡を巡航すれば、周辺国はわれわれの威嚇にさらされる。実際に行わなくともよい。しかし、全世界に向けてわれわれがそのような能力を持っていると伝えることになる」などと述べたという。
記事は、中国に輸入される石油の大部分がマラッカ海峡を経由していると指摘。同海峡は中国だけでなく日本や韓国にとってもエネルギー資源の通路として「海上の生命線」であり、国際的な衝突が発生すれば、マラッカ海峡が争奪の的になるのは必然と論じた。
H−6Kの航続距離は6000キロメートル程度で、改装すれば8000キロメートルにまで伸ばせると見られている。記事は、南シナ海の島にある基地から出撃すれば、H−6Kをマラッカ海峡まで往復させることは「全く問題ない」と紹介した。
中国メディアの新浪網は1日、J−20(殲−20)ステルス戦闘機の設計責任者である楊偉(ヤン・ウェイ)氏が同機の設計思想について、単なる国土防衛用ではないと説明したとする記事を掲載した。楊氏は「われわれは心から平和の実現を願っているが、そのためには家に立てこもっているだけではならない。防衛能力だけでなくて、侵攻能力も必要だ。J−20は侵攻性の極めて強い武器だ。われわれは、J−20の侵攻能力により戦場全体における優勢な体制を得た上で、最終的にはわが国を防衛する」と論じたという。
中国はこのところ、台湾や南シナ海方面に向けた航空兵力の示威を強めており、メディアなどでも「強気の記事」が増大している。中国では報道が当局の統制下にあるが、メディアの論調は当局の意向を単純に反映したものとも思えず、国民の間に好戦的な雰囲気が高まった気配を感じさせる。(翻訳・編集/如月隼人)
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