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南シナ海に米国と中国の爆撃機が相次いで出動、威圧合戦を展開している。中国が西沙諸島にH6K爆撃機を初めて着陸させると、米国はグアム島からB52爆撃機を派遣した。写真はB52。
南シナ海で米中の爆撃機が威圧合戦、西沙諸島にH6K初着陸、グアム島からB52派遣
http://www.recordchina.co.jp/b603540-s0-c10-d0059.html
2018年5月26日(土) 6時50分
2018年5月25日、南シナ海に米国と中国の爆撃機が相次いで出動、威圧合戦を展開している。中国が西沙(英語名パラセル)諸島にH6K爆撃機を初めて着陸させると、米国はグアム島からB52爆撃機を南シナ海に派遣した。中国メディアは「H6Kの訓練への反応か」と報道。米側の動きに神経をとがらせている。
中国メディアによると、中国空軍の中国版ツイッター「微博」の公式アカウント「空軍発布」は18日、H6K爆撃機が南シナ海の島の空港で離着陸訓練を実施する文章と動画を投稿した。ベトナムや台湾が領有権を主張する西沙諸島の永興(英語名ウッディー)島の空港とされ、H6Kは中国南部から出動したという。永興島には本土からの旅客定期便が就航しているが、爆撃機の離発着は初めてだった。
永興島が選ばれた理由について、共産党中央委員会機関紙・人民日報系の環球時報は(1)空港滑走路は全長3000メートルほどあり、H6Kのような大型機の離着陸に適している(2)ここからH6Kを離陸させれば、通常爆弾を満載しても西はベトナム全域、東は台湾をカバーし、南は南沙(英語名スプラトリー)諸島に到達できる(3)南シナ海の島礁の領有権を主張する国から過度に注目されることはなく、国際的な世論への悪影響を最低限に制御できる―と説明している。
さらに「当然ながら中国は自国の領土のすべての空港ですべての航空機を離着陸させる権利を持つ」と指摘。「永興島でH6Kを離着陸させたことは、中国側の南シナ海問題における自制心を示している」とも強調している。
H6Kの離着陸を受け、中国網は台湾メディアの報道を引用して「ツイッターアカウントで22日発表された情報によると、米軍のB52爆撃機2機がグアムのアンダーセン空軍基地を離陸し、南シナ海の訓練任務に向かった」と伝えた。KC135R給油機2機も空中給油を行うため、同時に出発したという。
B52はこれまでも南シナ海にしばしば飛来。米CNNによると、4月24日には2機が南沙諸島で中国が造成した人工島近くを飛行した。今回はH6Kの永興島離着陸と日時が近接していることから、中国側は明らかな対抗措置とみている。
H6Kは核兵器搭載が可能で、射程距離1600キロのCJ10K巡航ミサイル、同400キロ以上のYJ12超音速対艦ミサイルも発射できる。特にYJ12について中国網は「中国の最も危険な対艦ミサイル」と誇示。「米海軍の防空網をかいくぐることができる」としている。
南シナ海で米国は中国が実効支配する島々の海域に艦船が立ち入る「航行の自由作戦」を定期的に実施。中国側の領有権主張をけん制している。H6Kの登場により、米中の軍事的緊張は空にまで拡大、両国の対立は一段とエスカレートした格好だ。(編集/日向)
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