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青山まさゆき2019年07月05日 09:52大学入学共通テストをバイト学生が採点?
NHKの報道によれば、文科省は、再来年から始まる大学入学共通テストで「バイト学生」による採点を認める方針だという。
記述式の分については機械的な採点ができないので、業者に委託して採点をする予定だが、短期間で行うためには1万人の人手が必要となり、大学院生や元教員のほかに大学生バイトも採用する予定だという。
文科省のあまりにいい加減な姿勢に言葉を失うほどだ。私も過去に司法試験予備校の論文をバイトで採点したことがあるが、どうしても採点がぱらついたり恣意的になってしまう。経験による確たる基準、物差しといったものが自分に形成されていないからだ。それにバイトゆえの責任感の欠如があったことも正直否めない。
文科省は複数チェックを行うので問題ない、という立場らしいが、人のやったものをどこまで念入りに見るかも不明だ。これも責任感の問題で、流されれば意味がない。
これに対して懐疑的な大学もあるようで、たとえばさすが東北大学は、公平さへの懸念などを理由に記述式の問題を合否判定から外すとのこと。同様な大学は他にも出てくるだろう。しかし、そうなれば記述式が取り入れられた意味もなくなり、費用と受験生の努力が無駄になる。
採点システムについて、こんないい加減なやり方を取り、肝心な大学にも信頼されないなら、記述式など取りやめたらどうか。
大学入試には子どもたちが人生を賭けて取り組んでいる。その入試を統括する文科省のこのような無責任さは、許せるものではない。
NHKの報道
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190704/amp/k10011982781000.html
(リンク先には投稿した時点では動画あり。そのうちページごと消滅するはず)
2019年7月4日 20時21分
再来年から始まる「大学入学共通テスト」には、初めて記述式の問題が導入されます。その採点には、およそ1万人が必要とされていますが、アルバイトの大学生も認める方針であることが、文部科学省への取材で分かりました。専門家は「大学入試を学生に採点させるのは異例だ。採点の信頼性に関わる問題だ」と指摘しています。
毎年50万人余りが受験する大学入試センター試験は来年が最後となり、再来年1月からは「大学入学共通テスト」が始まります。
国語と数学には、従来のマークシート方式に加え、記述式の問題が初めて導入されることから、文部科学省は業者に委託して行う採点におよそ1万人が必要だと見込んでいます。
この採点者について、国は具体的な要件を示していませんが、大学院生や教員の退職者だけでなく、アルバイトの大学生も想定していることが文部科学省への取材で分かりました。
これについては、学生が大学入試の採点に関わることに加え、記述式という大学教員でも難しい採点業務を正確にこなすことができるのか、疑問視する声も挙がっています。
■プレテスト採点をした学生「自信がない」
共通テストのプレテストを採点したという大学生は、「採点会場に集まったのは大学生が多かったが、途中で『居眠りをしないように』という注意もあり、全員が同じようなモラルや責任感を持って取り組むわけではないので、受験生が気の毒かなと思う。自分も採点基準がよくわからなかったりして、2割から3割ぐらいは基準どおりに採点できているか自信がない。ただでさえ記述式の採点は個人の主観が入ってしまう」と話しています。
■プレテストでも採点ミス
共通テストの本番に向けて、課題などを探るため行われたプレテストでは、ベネッセがアルバイトの大学生などを採用して採点した結果、国語の記述式で76人の答案、率にして0.3%で採点ミスが見つかり、補正が行われたということです。
0.3%という割合は、本番の共通テストを50万人が受験すると仮定した場合、1500人となります。
■専門家「大学生が採点 聞いたことがない 懸念ある」
教育社会学が専門で、大学入試に詳しい東京大学大学院教育学研究科の中村高康教授は「大学入試を大学生が採点するのは聞いたことがない。大学生がどこまで責任を持って採点できるか、受験生や高校関係者がそれをどう受け止めるか、懸念がある」と指摘しています。
■入試センター「複数でチェックを」
大学入試センターの白井俊試験・研究統括補佐官は「採点者が大学生だからよいとか悪いとかではなく、経験と能力のしっかりある人を委託した業者に選んでもらいたい。大学生が加わっても1人で見るわけではなく、複数の人でチェックする体制をとってもらう」と話していました。
■高校教員「生徒に不利になることがないか心配」
大学入学共通テストの説明会は4日から始まり、東京の会場には高校教員などおよそ2000人が集まりました。参加した高校教員は「記述式の採点が生徒に不利になることがないかとても心配だ。選ばれるからには、力量のある人が公平に採点してくれると思いたいが、不安は拭えない」と話していました。
別の高校教員は「教員としてふだん採点していて思うが、50万人の答案はどうしても採点結果にばらつきが出るだろう。その採点を誰がすることになるのかも気になる。本来は、出題者などテストの内容をよく理解した人が、責任を持って採点するのがよいと思う」と話していました。
■記述式問題と大学の対応
記述式の問題は、思考力や表現力を測定するため、新たに導入されます。
国語には文章を読んだうえで、最大120字の問題が3つ出され評価は5段階で行われます。
共通テストは50万人ほど受験するとみられます。これまでは、すべてマークシートだったので機械で採点できましたが、記述式が入ったことで、採点者の確保が必要となりました。
採点は民間に委託されますが、20日以内に行わなくてはならないため、文部科学省は1万人ほどの採点者が必要と見込んでいます。
各大学は、その評価をそれぞれ点数化して合否判定に使うということですが、文部科学省の調査で、利用方法などを決めていない国立大学は全体の3割に上ったということです。
東北大学は2次試験で記述式の問題を出していることや公平性への懸念などを理由に、原則、記述式の問題を合否判定に使わないことを公表しています。
- TOEIC撤退ショック ― 大学入試共通テストに参加せず 大学入試レベルの厳密性・公平性が求められる試験の運営を、民間試験に任… てんさい(い) 2019/7/05 21:27:41
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