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「高齢化」加速する日本 なぜ「孤独死」が社会の難題に?
人民網日本語版 2019年04月29日11:36
日本では高齢者が増加し、高齢化が加速している。日本の国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、2040年までに、世帯主が65歳以上の「高齢世帯」や「一人暮らしの高齢者」の割合が大幅に増加するとしている。そして、「孤独死」が日本社会を最も悩ませる難題の一つとなっている。
同研究所は、2040年には日本の全世帯数は2015年の5433万世帯から5075万世帯まで減少し、うち、世帯主が65歳以上の「高齢世帯」が占める割合が2015年の36%から2040年には44.2%に上昇すると推計している。また一人暮らしをする65歳以上の高齢者は22.9%に増加し、割合が最も高い東京を見ると約30%に迫ると予想されている。
世話をする人が誰もいない一人暮らしの高齢者への支援が、今後の日本社会が直面する難題の一つだ。
日本の政策研究大学院大学政策研究院の名誉教授の松谷明彦氏は、「高齢者の社会福祉や社会保障を支える若者が急減しているため、税收や保険料などによって成り立っていた社会保障には限界が来るだろう。家族や親せきがいない高齢者を支援するために、地域、コミュニティごとに、新型の相互サポートメカニズムを構築することが必要だと思う」と指摘する。
高齢化が深刻化するにつれて、日本では高齢者が「孤独死」するケースが増えている。高齢者だけでなく、晩婚化、中年男女の離婚増加などを背景に、40、50歳の一人暮らしの人が「孤独死」するケースまで生じている。日本には、孤独死専門の清掃業者もあり、孤独死が起きた家は部屋内がゴミだらけというケースが多いという。
清掃業者は防護服に防護マスクという完全防備で清掃現場に入る必要がある。
清掃は一般清掃と特殊清掃がある。一般清掃では家庭用ごみや家具などを片付け、特殊清掃では、死体から流れ出た体液の処理や消臭作業を行う。経験のある業者ならその匂いで死者の特徴が分かるという。
また業者によると、性別や年齢、体型などで、分泌される体液が全然違うとしている。例えば、亡くなった人が多分体型がそんなに大きくない人だと推測する手がかりとしては、体型が大きい人は脂肪が多く、脂肪というのは脂分のため、人が死ぬと脂分が出てきて、それがしみ込むことになり、車のオイルを交換する時に、古いオイルが地面にしみ込んだ感じになるので、その大きさで判断できるというのだ。
統計によると、日本は現在世界において高齢化が最も深刻な国だ。少子高齢化による人手不足を解決するために、日本は現在、就労ビザの要件を緩和し、海外から人材を集めようと躍起になっている。
一方で、そのような社会問題は日本だけでなく、世界中に広がっている。英国放送協会(BBC)の報道によると、2018年末の時点で、世界の65歳以上の高齢者の数は7億500万人であるの対して、0‐4歳の子供の数は6億8000万人で、65歳以上の高齢者数が史上初めて5歳以下の子供の数を上回った。
世界銀行の統計によると、ここ60年間、特に2000年以降、世界的に高齢化が加速している。1960年の世界における65歳以上の高齢者が全人口に占める割合は4.97%だったのが、2000年には6.89%と、40年間で1.92%上昇したのに対して、2019年にはその割合が9%に達し、わずか19年間で2.11%も上昇した。
では、なぜ世界的に高齢化が進んでいるのだろう?60年代、世界の合計特殊出生率(女性1人が生涯に出産する子どもの平均数)は5に近かったものの、今は2.4にまで低下している。国連は今後も引き続き出生率が低下すると予想している。また、医療水準の向上により、人々の平均寿命が延びている。1960年の世界の人々の平均寿命は52.6歳に過ぎず、今は72.3歳に伸び、2030年には74.3歳にまで伸びると予想されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年4月29日
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