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日本の老舗の数はずば抜けているのである。世界一の長寿企業も、ここ日本にある〜なぜ日本は老舗大国になれたのか/野村進
第一章 命綱は消えず
5百年以上は、帝国データバンクが39社、東京商工リサーチが百58社。
千年以上の、いわば超老舗となると、さすがに6社を数えるのみ。だが、百年以上、3百年以上、5百年年以上のいずれの指標で見ても、日本の老舗の数はずば抜けているのである。世界一の長寿企業も、ここ日本にある。大坂にある「金剛組」は、おもに社寺の建設や修繕に携わってきた建設会社。「世界最古のゼネコン」とも称される。
そこで疑問がわいてくる。いったいどうして日本は老舗大国になれたのか。その一番の理由は、日本が事実上、長期にわたって侵略されたことも内戦にみまわれたことも、ただの一度もさえなかったと私は見ている。
「内戦」とは、異民族や同じ民族でも宗派の異なるグループが、国土の大半を戦場として血で血を洗うような殺し合いを繰り広げることだった。…戦国時代や勤王、佐幕の争いは、私見では「局地戦」に過ぎない。
被侵略や内戦の期間が長ければ長いほど、その国の老舗は残らない。逆もまた真なり、老舗の数は、被侵略・内戦の期間に反比例して少なくなる。業歴2百年の企業が「日本3千、韓国にゼロ」の現状を…。
日本国内にも、これとそっくりな好対照の実例がある。老舗の企業のトップは京都だが、最下位は沖縄なのである。
こういう力を、老舗の「本業力」※と私は呼んでいる。仮に新たなビジネスを手掛けるにしても、本業のレールの延長線上からは決してはずれない。この本業力こそ、つぶれない老舗の共通点のひとつなのである。
※:老舗に共通してある創業精神(倫理観)―「売り手よし、買い手よし、世間よし」、「信用第一」「信義を重んずべし」「和心誠心」等々。
第二章 マンションも“長生き”に
≪マンション百年化計画〜ヤシマ工業鰍フ場合≫
「(中古の建物でも)たとえば外壁がタイルなら、全体に網タイツのようなネットをかぶせ、その上にポリスチレンフォームの断熱材を接着剤で張り付けていく工法です。外から覆うので、建物は冷えません(以前はタイルを全部張り替える方法しかなかった)。
アメリカではこのところ、建物の断熱性に厳しい目が向けられているという。
中古マンションの百年化計画の二本の柱は、「生ごみの循環シスム」と「外断熱」である。ヤシマでは「減築」と称して、壊さないことに挑戦、改修事業に特化している。
【出典】
「千年企業の大逆転」野村進/文芸春秋‘14年
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