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(PISA scores linked to teacher status in society: study: DW English)
https://www.dw.com/en/pisa-scores-linked-to-teacher-status-in-society-study/a-46202091
ニュース
PISAの得点は教師の社会的地位に結び付いていた:調査結果
ドバイに本部を置く教育起業家のために実施された35カ国調査から、生徒の成績は社会が教師に払う敬意や給与に相関するという主張が現れた。中国が首位、ブラジルが最下位となり、ドイツは中位に付けている。
木曜日、ロンドンとドバイに本部を置くバーキー財団は各国政府に対して、生徒の読解・数学・科学・チームワークにおける能力についての世界規模のPISA調査でより高い得点を得たければ、教師に対する社会の敬意を向上させ、あわせて、彼らに良い給与を払うよう努力すべきだと促した。
[PISAは日本では「OECD生徒の学習到達度調査」という名前で知られています:投稿者注]
バーキー世界教員地位指数(GTSI)調査では、「教師の地位とPISAにより測定される生徒の成績の間に直接的な繋がり」が見つかった。PISAとは生徒の成績評価についてパリに本部を置く経済開発機構(OECD)が発表する一連の調査のことだ。
もっと読む:2017年のPISA調査では東アジア諸国が高順位
GTSIは現行のPISAの結果記録と、調査対象35カ国各国の成人1,000人とそれらの国で教壇に立つ5,500人の教員からサセックス大学に本部を置く経済研究所が得た教師の地位に関する回答とを比較することにより導き出された。
また、ピーター・ドルトン氏が率いるこのチームは、2013年に21カ国で実施した小規模サンプリング調査の結果と、教師たちから聞き取った現在の給与水準と実際の勤務時間、一般市民が考えている教師の勤務時間とを比較した。
アジア諸国がリード
GTSIの評価項目について、アジア諸国―特に、中国・マレーシア・台湾・インドネシア・韓国・インド―が「全欧州諸国や全西洋諸国」よりも上位を占めるという結果が得られた。
調査チームは2013年と2018年の調査を比較し、13カ国で教師の地位が上昇し、中国が―PISA調査では第7位だったが―教師の地位について最高の順位だったと結論を出した。地位が最も下がったのはギリシャとエジプトだった。
ドイツでは教師の給与が比較的高いものの、教師になるよう自分の子供に勧める住民は5人に1人に過ぎないことが調査から判明した。
南米諸国はいずれも真ん中から下の順位となり、ブラジルが最下位でアルゼンチンは下から5番目だった。
欧州の大部分の国では、生徒たちは教師を尊敬するよりも馬鹿にしがちだと回答者が考えていた。
35カ国の14業種の職業のうち教師は7位になり、住民たちは教師にソーシャルワーカーと並ぶ順位を付けた。 中国では教師は医師に並ぶ順位を付けられた。
「職業を格付けするに当たり、教職への敬意と人々が考える給与支給額との間には僅かだが明確な関係がある」と報告書は述べた。
「大臣たちは教師の地位について真剣に考えるべきだ」
この財団は、インドに生まれドバイを拠点に活動する教育起業家サニー・バーキー氏が率いる。ブルームバーグやニューヨークタイムズの過去の記事によれば、同氏が保有するジェムズ・エジュケーション社は1980年代以降世界最大の私立学校運営者の1つになった。その市場には東アジアやアフリカが含まれる。
GTSIの執筆者たちは、「教師の地位が高いのは望ましいことが、それだけでなく、生徒の成績を大きく向上するためには全てを平等にすることが更に望ましいようだ」と結論付け、調査対象国では2013年以降に教育システムへの信頼が高まっていることを付け加えた。
「大臣たちは教師の地位について真剣に考え、改善のために努力すべきだ」と報告書は述べた。
バーキー財団によるGTSIの調査結果は、国際的に引用されているニュージーランドと豪州の教育学教授ジョン・ハッティ氏が2009年に行ったメタ研究とは対照的だ。
ハッティ氏の研究結果によれば、学習の鍵は教師と生徒の間の良質な関係の中に存在し、エビデンスに基づく学習や、フィードバック、教師が個々の生徒について偏見や固定的な見方を持たないことが重要だ。
公平と見なされるよりも低い給与
GTSIの調査結果によると、調査対象35カ国のうち28カ国で、教師に支払われる給与がその仕事に対して公平であると住民たちが見なす額よりも少なかった。
また、6カ国を除く全ての国で教師の週当たりの労働時間が実際より少なく評価されていると報告者は述べた。ラテンアメリカ諸国では労働時間が更に長く、特にペルーでは残業が13時間だった。
生徒が教師を尊敬していると感じるドイツ人は22%に過ぎなかった。これに比べて、中国では回答者の81%が教師に敬意を持っていた。
中国・インド・ガーナ・マレーシアでは生徒の親の50%から教師に向けた好意的な激励があった。その一方で、イスラエル・ロシアではこれが8%に満たなかった。
ウェブリンク
バーキー財団
ロンドンとドバイに本部を置くバーキー教育財団
世界教員地位指数(GTSI)調査(PDFファイル)
バーキー財団による教師の地位に関する調査の全文
ジョン・ハッティ氏の指導法についての取り組み
教師のためのハッティ氏の戦略
サセックス大学国立経済社会研究所
イギリスで最も歴史のある独立系経済研究所
発表 2018年11月8日
記者 イアン・P・ジョンソン
関連テーマ OECD(経済協力開発機構)、中華人民共和国、ブラジル
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(人民網日本語版)
http://j.people.com.cn/n3/2018/1229/c94475-9533073.html
http://j.people.com.cn/n3/2018/1229/c94475-9533073-2.html
http://j.people.com.cn/n3/2018/1229/c94475-9533073-3.html
「世界教員地位指数」報告で中国が再び首位に
人民網日本語版 2018年12月29日08:47
2013年と2018年の調査で、「世界教員地位指数」首位に立った中国(資料提供:世界経済フォーラム・ウェブサイト)。
孔子の時代から、師を敬い、教育を重視する姿勢は、中国で数千年続いてきた伝統的な美徳。2018年「世界教員地位指数」報告によると、中国の教師は最も人々から尊重されており、同ランキングで再び首位となった。また、教師の地位と学生の成績の間には、直接的な関係があることが、研究から明らかになった。中国日報網が伝えた。
英紙フィナンシャル・タイムズの報道によると、英国の非営利教育団体「バーキー財団(Varkey Foundation)」が発表した2018年「世界教員地位指数(Global Teacher Status Index)」は、世界35ヶ国・地域を対象に、社会における教師の地位を順位付けした報告書。中国は、世界中で教師の地位が飛び抜けて高く、「教師を敬い教育を重視するという理念に同意する」と答えた人は81%に上り、世界トップだった。この割合は、世界平均で36%にとどまった。
2013年にスタートした「世界教員地位指数」調査は、5年に一度、報告を発表している。バーキー財団のピカス・ポタ(Vikas Pota)最高経営責任者は、「初めて世界教員指数が発表された2013年から5年後の今年、中国が再び首位の座に立った。この結果は、中国の国民が教師をどれほど深く尊敬しているかを示している」とコメントした。
2回連続で首位に立っただけでなく、中国社会における教師に対する高い尊敬度に対する世界の認識も、5年で拡大し続けており、その認識度は2013年の75%から2018年には81%まで上昇した。
教師の地位と学生の成績には直接的な関係があるとの調査結果(資料提供:フィナンシャルタイムズ電子版)。
このほか、調査から、子供に将来教職に就くことを薦めている中国の家庭が半数に上ることが判明した。教師の地位とPISA(国際的な学習到達度に関する調査)による学生の成績との間には、直接的な相関関係がある。多くの新興国は、教師の招聘と留任の面で深刻な危機に陥っている。UNESCO(国連教育科学文化機関)の報告によると、2030年までに義務教育(中・小学校教育)の普遍化を実現するためには、世界で6900万人の教師を招聘しなければならない。この目標を達成するためには、教師の地位向上が極めて重要となる。
今回の調査結果には英国や米国のメディアも注目している。BBC(英国放送協会)電子版の報道によると、上位10ヶ国・地域のうち、8つはアジア地域にある。他国と比較すると、英国の教師の地位ランキングは第13位と、「中の上」レベルで、米国、フランス、ドイツの教師の社会的地位より高かった。
興味深いことに、中国やロシア、マレーシアの国民はいずれも、「医師と教師の地位はほぼ同じ」だと認識していた。一方、その他の国々は、総じて、「教師の地位は看護師・図書館司書・ソーシャルワーカーとほぼ同じ」との認識を持っていた。国によって教師の社会的地位は大きく異なっており、教師の社会における地位・社会的イメージ・就職傾向などに格差をもたらしていた。
世界で最も教師が尊重されている国は?(資料提供:ワシントンポスト電子版)。
バーキー財団のサニー・バーキー(Sunny Varkey)創立管財人は、「教師の地位向上によって、より多くの有能な人々が教職に就くことが促される。また、それによって、学生が良い成績を残せることも重要なポイントだ。BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)新興諸国とその他の国々との間で、教育の成果に極めて大きな格差があることが、この事実を裏づけている。調査対象となった国々の中で、中国、インド、マレーシア、インドネシア、韓国では、教師の地位ランキングはいずれも米国、ニュージーランド、カナダなどの欧米諸国を上回っている」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年12月29日
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(投稿者より)
人民網の記事だけを御紹介しても中国のいつものお国自慢だとしか受け取られないと思い、ドイチェヴェレの英語記事を付しました。
生徒に対しては王様のように振る舞いながら自分たちはストライキのやり放題という教師たちの在り方が、私はどうしても好きになれませんでした。それでも、先生を尊敬できるというのは子供が学業に向かうための大きな動機付けになると思います。
そうしたことを考えながら、今回、記事を2本御紹介しました。
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