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(回答先: 公務員、60歳から賃金7割 定年延長で法案 公務員の定年延長 給与7割水準 公務員の賃金カーブ、民間との格差に配慮 投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 08 日 20:23:54)
生産性の視点欠く「脱時間給」の制度設計
2019/1/8付日本経済新聞 朝刊
働き方改革が後退しないか心配だ。労働時間規制に縛られずに働け、職務や成果をもとに報酬が決まる「高度プロフェッショナル制度(脱時間給制度)」の対象者が、より限定的になるからだ。
生産性向上を後押しする制度ができるのは前進だが、働き手や企業の使い勝手が悪ければ意味は薄れる。日本の労働生産性は主要7カ国で最も低く、引き上げは急務だ。制度設計にあたる厚生労働省は危機感を持ってもらいたい。
厚労相の諮問機関である労働政策審議会が、4月から始まる脱時間給制度の具体的なルールを盛った省令案と指針案を了承した。一部の専門職を労働時間規制から外すこの制度は働き方改革関連法で創設が決まり、適用対象の業務や年収基準などは詳細を省令や指針で定めることになっていた。
対象業務は想定されてきた金融商品の開発やコンサルタント、研究開発など5つのままだが、年収条件は一段と厳しくなった。これまで示されてきた「1075万円以上」には、成果や業績に連動する賞与など、支給額が未確定のものを含まないことになった。
年収1000万円超の人でも民間企業で働く人の4.5%にすぎない。柔軟に働ける新制度を活用できる人が当初の想定よりもさらに少なくなるのは問題だ。
企業による働き手への成果の要求や期限の設定も制限し、日時の決まった会議への出席の義務づけもできないとした。働き手の裁量を重視するのはわかるが、組織の生産性を下げる恐れがある。
対象業務についても、たとえばコンサルタントの場合、「時間配分を顧客の都合に合わせざるを得ない相談業務」などは除外される。現実的か、疑問だ。
厚労省が制度の対象者を絞り込んだのは、長時間労働を助長するといった反発が労働組合などに根強いことを踏まえたためだ。
だが労働者保護の点では、年104日以上の休日取得の義務づけや、いったん制度の適用に同意した人も撤回できるなど一定の措置がある。制度の対象者を絞り、働く人の選択肢を狭めるのは、労働者保護に反しないか。
脱時間給制度は専門性のある人などが広く使えるようにする必要がある。厚労省は機会をとらえて制度設計を見直すべきだ。仕事の時間配分を自分で決められる裁量労働制の対象拡大は昨年見送られたが、早期の実現を求めたい。
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO39734490X00C19A1EA1000/
働き方改革法が成立 脱時間給や同一賃金導入
2018/6/29 11:48 (2018/6/29 12:53更新)日本経済新聞 電子版
政府が今国会の最重要法案とした働き方改革関連法は29日午前の参院本会議で可決、成立した。残業時間の上限規制や、正社員と非正規の不合理な待遇差を解消する「同一労働同一賃金」、高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す「脱時間給制度(高度プロフェッショナル制度)」の導入を柱とする。日本の労働慣行は大きな転換点を迎える。
働き方改革法には与党に加えて、日本維新の会、希望の党、無所属クラブの5会派が賛成した。立憲民主党、国民民主党、共産党などが反対した。加藤勝信厚生労働相は法成立を受けて「改革を通じて生産性向上につなげる。法の趣旨をさらに説明し、一人ひとりが実情に応じて働くことができる社会の実現に努力したい」と述べた。
28日の参院厚生労働委員会では付帯決議を可決した。働き方改革法に関する要望や監督指導の徹底を促す内容で47項目からなる。脱時間給制度を導入した事業所全てに労働基準監督署が立ち入り調査するなど、野党が反対してきた脱時間給制度に関する13項目も盛り込まれた。国民民主党、立憲民主党も付帯決議には賛成した。
働き方改革法は労使の代表が参加した「働き方改革実現会議」の実行計画に沿ってつくった。労働基準法など計8本の法律を一括で改正する。長時間労働を是正するため、残業時間の規制は「原則月45時間、年360時間」と定める。繁忙期に配慮し、上限は年間で計720時間、単月では100時間未満に規定する。違反した企業には罰則を科す。大企業は2019年4月、中小企業は20年4月から適用する。
与党などの賛成多数で働き方改革関連法が可決、成立した参院本会議(29日午前)
与党などの賛成多数で働き方改革関連法が可決、成立した参院本会議(29日午前)
同一労働同一賃金は、正社員や非正規などの雇用形態に関係なく、業務内容に応じて賃金を決める制度だ。基本給は勤続年数や成果、能力が同じなら同額とする。休暇や研修も同様の待遇を受けられるように改め、通勤・出張手当も支給する。大企業は20年4月、中小企業は21年4月から導入する。
脱時間給制度は、年収1075万円以上の金融ディーラーやコンサルタントなどの専門職に対象を限る。残業代は支給せず、成果で賃金を決める。無駄な残業を減らし、労働生産性の向上につなげる狙いがある。
制度を利用するには、企業の労使で導入に合意し、対象者本人の同意も得る必要がある。健康確保措置として「4週間で4日以上、年104日以上」の休日確保を義務付ける。労使で「労働時間の上限設定」「2週間連続の休日」などから1つ以上の対策を選択する必要もある。対象者が自らの意思で制度から離れることもできる。19年4月から始める。
安倍晋三首相は今国会を「働き方改革国会」と位置づけ、法成立に強い意欲を示してきた。しかし、厚労省の労働時間調査に不備が見つかり、同法案の柱だった「裁量労働制」の切り離しを2月末に決めた。衆院では5月31日に本会議で法案を可決し、参院に送付していた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32398980Z20C18A6MM0000/
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