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メディアに「ほめ殺された」安倍首相
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2019-01-06 天木直人のブログ
レーダー照射で悪化した日韓関係は、もし日本政府が適切な対応を取っていれば、つまりこの問題を表面化させることなく外交当局間で危機管理を急いでいれば、ここまで悪化することはなかっただろう。 ところが日本政府はそうしなかった。 それどころか日本が動画を公開して韓国を追いつめたから韓国は反論せざるを得なくなった。 しかも、その動画公開が、これ以上関係悪化をさせてはいけないと慎重だった外務省や防衛省の意見を聞かず、安倍首相自らが公開を命じたと日本のメディアが一斉に報じたから韓国側の反発は新たな次元に突入した。 まさしく安倍首相の言動が日韓関係をどうにもならないところまで悪化させてしまったのだ。 そう思っていたら、今度は中国との関係だ。 安倍首相の言動を報じる日本のメディアが日中関係さえも悪化させようとしている。 すなわち産経新聞などが、年末年始に安倍首相が読む本を報じた。 つまり百田尚樹氏の「日本国紀」(幻冬舎)、垣根涼介氏の「信長の原理」(KADOKAWA)、産経新聞特別記者である湯浅博氏の「全体主義と闘った男 河合栄治郎」(産経出版)などがそれだ。 この日本の報道見て、中国の共産党機関紙「人民日報」の英字版である「環球時報」がさっそく報じた。 安倍首相が選んだ3冊のうち2冊は歴史を歪曲した右翼本であり、中国脅威論を宣揚する頑迷な右翼本であると。 こんなことが中国国民に知れ渡ったら、皆、安倍首相が日中関係悪化の元凶だと思う。 つまり安倍首相の手で日中関係を改善することは不可能だということになる。 レーダー映像も年末年始の読書本も、それが日本のメディアで報道されなかったら誰も気づかなかったはずだ。 韓国や中国とも関係がここまで悪化することはなかったはずだ。 まさしく日本のメディアによって安倍首相は「ほめ殺された」事になる。 つまりメディアが安倍首相を「殺した」事になる。 それにしても、安倍首相の忖度に余念のない日本のメディアが、安倍首相の対韓外交や対中外交をみすみすぶっ壊すような安倍殺しの記事をなぜ書いたのかという疑問が湧く。 そう思ってそれら日本のメディアの報道を読み返して見てあらためて思った。 日本のメディアが安倍首相を「ほめ殺した」のではなく、安倍首相自らが率先してそれらの情報を日本のメディアに流して、書かせ、ほめさせたのだ。 もしそうならとんでもない勘違いだ。 度し難い自己過信である。 これでは韓国や中国との関係が改善するはずがない。 日本が韓国や中国との二国間関係の真の改善を望むなら、一刻も早く安倍首相を辞めさせなければいけない。 しかし、自民党には安倍首相に代わる指導者は見当たらない。 そして野党共闘はいつまでたってもおぼつかない。 結局はそこに行きつくのである。 いまこそ新党憲法9条である(了) 安倍首相が休暇入り 読書は本紙連載「全体主義と闘った男」など https://www.sankei.com/politics/news/181229/plt1812290005-n1.html 2018.12.29 17:56 産経新聞 安倍晋三首相がfacebookに投稿した写真。年末年始の読書用に購入した本を紹介している(facebookから) 安倍晋三首相は29日、年末年始の休暇に入った。朝から千葉県袖ケ浦市のゴルフ場で実弟である自民党の岸信夫衆院議員らとプレーし、英気を養った。首相は29日、フェイスブックに「年末年始はゴルフ、映画鑑賞、読書とゆっくり栄養補給したいと思います」と投稿した。 首相は「購入したのはこの三冊」と続け、写真には、百田尚樹氏が神話の時代からの日本の歴史を描いた『日本国紀』(幻冬舎)、垣根涼介氏の直木賞候補作『信長の原理』(KADOKAWA)、産経新聞の湯浅博特別記者の連載を書籍化した『全体主義と闘った男 河合栄治郎』(産経新聞出版)が写っていた。 中国紙「安倍首相の読書は右翼本」 本紙・湯浅記者らの著作批判 https://special.sankei.com/f/international/article/20190104/0001.html 2019.1.4 産経新聞 【北京=西見由章】安倍晋三首相が年末年始の休暇中に読書すると紹介した書籍について、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(電子版)が「右翼の本だ」とかみついている。 安倍首相は先月29日、年末年始に読書などで「栄養補給したい」とフェイスブックに投稿。写真には作家、百田尚樹氏の『日本国紀』(幻冬舎)、垣根涼介氏の『信長の原理』(KADOKAWA)、産経新聞特別記者、湯浅博氏の『全体主義と闘った男 河合栄治郎』(産経新聞出版)が写っていた。
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