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日本が「専守防衛」を放棄したのは四半世紀前の話
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2018.12.19 櫻井ジャーナル
日本人が「専守防衛の空洞化」を懸念すべき時は過ぎ去って久しい。今さら懸念しても仕方がない。日本政府は遙か昔に専守防衛を放棄したのだ。そうした視点から日本の軍事政策を見る必要がある。 2015年に就航した海上自衛隊の「いずも」を国外では当初から「空母」に分類することが珍しくなかった。艦首から艦尾まで平らな「全通甲板」を有し、垂直離着陸が可能なMV22オスプレイやステルス戦闘機F-35Bの離発着が想定されていると見られていたからだが、その外観は2014年にアメリカ海軍が就航させた強襲揚陸艦「アメリカ」を連想させる。沖縄の基地問題にしろ、イージス・アショアの配備にしろ、「専守防衛」を前提にした議論はおとぎ話にすぎない。 アメリカ支配層は日本を自分たちの戦争マシーンに組み込む準備を長い年月にわたって進めてきたが、大きな節目は1995年2月。国防次官補だったジョセイフ・ナイが「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」を発表、国連中心主義の立場を放棄してアメリカの単独行動を容認するように求めたのだ。 その前年、1994年の6月に長野県松本市で神経ガスのサリンがまかれた事件(松本サリン事件)が引き起こされ、1995年3月20日に帝都高速度交通営団(後に東京メトロへ改名)の車両内でサリンが散布され(地下鉄サリン事件)、同月30日には警察庁長官だった國松孝次が狙撃されて重傷を負っている。 1995年8月27日付けのスターズ・アンド・ストライプ紙には、1985年8月12日に墜落した日本航空123便に関する記事が掲載された。その当時、大島上空を飛行していたアメリカ軍の輸送機C-130の乗組員だったマイケル・アントヌッチの証言に基づいている。記事の内容は割愛するが、自衛隊の責任を示唆するものだった。 この報告書の作成を主導したのは好戦派のネオコンだが、この報告書の基盤になる戦略は国防総省のDPG(国防計画指針)草案という形で1992年2月に作成されている。当時の国防長官はリチャード・チェイニー。作成の中心は国防次官だったポール・ウォルフォウィッツだった。そこでこの指針案はウォルフォウィッツ・ドクトリンとも呼ばれている。 このドクトリンの前提はアメリカが「唯一の超大国」になったということ。他国に気兼ねすることなく、つまり国連を無視して自分勝手に行動できると考えたのだ。そこで、日本に対して国連を無視してアメリカのみに従うことを強要したわけだ。「冷戦の終結」とはそういうことであり、アメリカの世界制覇戦争の幕開けだった。 ソ連というライバルが消滅した後、アメリカの支配層は潜在的なライバルを潰しにかかる。西ヨーロッパ、東アジア、旧ソ連圏、南西アジアなどだ。特に力を入れたのが東アジア。力の源泉でアルエネルギー資源を支配するため、中東やアフリカなどの国々もターゲットになった。 また、アメリカ支配層は民主主義者を装う必要がなくなったと判断、ファシストとしての体質を隠さなくなる。富の集中が急速に進み、貧富の差は拡大していく。 ところが、その過程でロシアは再独立に成功、中国と戦略的な同盟関係に入った。南オセチアを奇襲攻撃したジョージア軍を粉砕、シリアでアメリカなどが送り込んだジハード傭兵を壊滅させたロシア軍は世界的に信頼を高め、アメリカの立場は弱くなっている。 そうした流れをネオコンたちは軍事的な恫喝(核戦争の脅し)で止めようとしたが、失敗した。アメリカ軍は艦隊を派遣しての威嚇、ミサイルの配備や軍事演習などで恫喝を続けているが、ここにきてロシア政府はアメリカやイギリスの支配層に見切りをつけ、軍事力を前面に出し始めている。 例えば、シリアではイスラエル軍に対する反撃を容認、ベネズエラへは2機のTu-160戦略爆撃機を派遣、ベネズエラ軍のSu-30戦闘機とF-16戦闘機を伴ってカリブ海上空を約10時間にわたって飛行している。爆撃機の派遣は、ドナルド・トランプ政権に対し、INF(中距離核戦力全廃条約)から離脱した場合に何が起こるかを示したのだとも言われている。アメリカ支配層の命令に従って軍備を増強し、侵略戦争の準備を進めた場合に何が日本の周辺で起こるのかも暗示している。 |
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