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12月 15, 2018
<キャンプ・シュワブのゲート前では、早朝から抗議する人たちが集まり、抗議の座り込みをしたり、「埋め立てやめろ」とシュプレヒコールを上げたりした。参加者の一部が基地に出入りする米軍関係車両を取り囲んで抗議し、県警機動隊員に抱えられて排除される場面も。午後からは工事現場が見える浜辺で集会を開き、主催者発表で1千人が参加。「あきらめない」などと声を上げた。カヌーも最大で40隻ほどがこぎ出し、海上から抗議した。
ゲート前には、8月に急逝した故翁長雄志(たけし)前知事の妻樹子(みきこ)さん(63)の姿もあった。「今日、辺野古に行かないと、一生後悔すると思った。翁長もここに一緒に立ってくれていると思う」と言い、嘆いた。「翁長は沖縄の父でありたいと思い続けた。政府は国民の親ではないのですか」
玉城デニー氏が過去最多得票で当選し、辺野古反対の民意が示された知事選からわずか2カ月半。県民は一様に複雑な表情をみせた。
普天間飛行場の北側に隣接する自治会の会長を務める宜野湾市の新城嘉隆(しんじょう・よしたか)さん(51)は「沖縄が何を言ってもムダ。もう沖縄は日本ではない感じがする」とつぶやいた。近くの保育園では昨年12月、米軍ヘリの部品が見つかり、小学校には米軍ヘリの窓が落下した。「『辺野古が唯一』と名護に押しつけるだけでなく、政府は(県外移設の)選択肢を見つけ出してほしい」
一方、那覇市のデパートで買い物をしていた浦添市の玉城(たまき)いづみさん(37)は「もう仕方ないって思ってしまいます。本土のどこも、基地を受け入れる所がないんだから」とあきらめ顔だ。今年9月の知事選では少し期待して「辺野古移設反対」の玉城デニー氏に投票したが、「やっぱり覆らないですね。自分たちが選んだ知事の公約が実現されないのは残念です」と話した。
名護市の主婦(23)も「ここまで進んでいるから。これ以上長引かせてもしょうがないのかな」。1歳の息子がおり、事故が増えることへの不安はあるが、「基地問題より、仕事の求人を増やしてほしい」>(以上「朝日新聞」より引用)
時代遅れの軍隊・普天間海兵隊基地を返還するための代替基地として辺野古沖移設を安倍自公政権は強行している。沖縄県民は何度も「辺野古移設反対」を全県レベルの選挙で示してきたが、それらを無視して、政府は強行している。いったい何のために強行しているのだろうか。
先に書いたとおり、海兵隊は時代遅れの軍隊だ。敵前上陸作戦を専らとし、海軍や空軍や陸軍と協力して作戦を遂行する。だから、今の時代のデジタル戦争に対応していない、肉弾相打つ前近代的な戦術のための軍隊だ。
米国本土でも海兵隊を三軍のいずれかに吸収合併させるべき、とする議論がある。なぜ辺野古沖に代替基地を建設して「移設」する必要があるのだろうか。
海兵隊は敵前上陸する軍隊だから、日本の防衛のためなら尖閣諸島などに侵攻した敵から領土を奪還するための作戦しか出番はありえない。つまり緊急出動の必要のない、ある程度他の軍と連携を取りながら準備して、一挙に奪還作戦を実行する作戦でしか運用しない。だから米軍海兵隊が沖縄に常駐する必要はない。
そうした海兵隊のありようを一切議論しないで辺野古ありきで「代替基地」を米軍に進呈するのはなぜだろうか。そして民間地の上空を飛行機が飛翔しないため、と称してV字型滑走路を造るようだが、それはまさしく空母甲板の滑走路を摸したものではないか。
沖縄の米軍海兵隊は早晩グアムの米軍海兵隊と一つに纏めてグアムへ撤退する、との構想が米国にあると聞く。そうすれば辺野古沖の基地は「自衛隊基地」となり、空母化した「いずも」や「かが」の母港として運用するのではないかと推測する。つまり、そういうことなのだろう。
既定事実を積み上げて、安倍自公政権は内外財政の赤字に苦しむ米国の軍事予算の肩代わりを日本政府が自衛隊で行おうとしているのだろう。米国の戦争を積極的に日本の自衛隊が引き受けるつもりなのではないだろうか。その具現化の一里塚が辺野古沖基地ではないのか。
だから「現状は何も変わらないが、憲法に自衛隊を書き込まなければ(非嫡出子のようで)自衛隊がかわいそうだ」と安倍氏は嘘を言っているのだ。自衛隊を憲法に「軍隊」として明記すれば、軍港があっても良いではないか、と次の屁理屈を並べ立てて来るつもりなのだろう。
それはいつか来た道だ。日本国民を護る武装集団は必要だが、米国やロシアのように世界を股にかけて軍事力の威を誇る「戦勝国クラブ」の仲間入りをしてはならない。現代世界を支配しているのは国連を恣にしている「戦勝国クラブ」の面々だ、と考えるのは先の大戦当時の錆びついた思考回路だ。
遅れて米ロの仲間入りして世界に軍容を誇ろうとする愚かな中共政府が世界各地に橋頭堡を築こうとしているが、中共政府は国家予算の支出バランスすら分からないようだ。なぜ国民のための社会保障を充足しようともしないで、既に8000万人に達している失業者を放置したまま軍拡に走るのだろうか。軍事予算は「支出」だけの消耗費の山を築くだけだ。いかに兵器輸出しても決して元の取れない国民にとって迷惑な政府支出に過ぎない。
ただ家を護るための警備会社に費用を支払う程度のものでしかない「防衛」を、政治権力を握った者が陥る退行現象の一つとして顕著な「世界制覇」というゲームの世界でしか存在しない幻想に憑りつかれるようだ。
安倍氏は長く政権の座に座り過ぎて、幻想と現実との境界が判らなくなったようだ。彼は一種の夢遊病に罹っているのだろう。目覚めていても夢見心地で財界人や記者団を引き連れてフラフラと世界を漫遊して中身のない「大言壮語」して歩く。そして自らの「大言壮語」に酔い痴れて視野狭窄症に陥り、日本国民生活が視界から遠ざかる。
沖縄県民もまた日本国民だ。だから玉城県知事は日本政府に「辺野古沖埋め立てを止めろ」と沖縄県民の意を日本政府に伝えている。
しかし沖縄連民の意を日本政府がいつまでも踏み躙っていると、いつの日にか日本政府を相手にしない日が来るかも知れない。そうした事態を安倍自公政権は予想だにしていないかも知れないが。
一見、日本国民は大人しい羊の群れのようだが、先の大戦を戦った勇猛果敢な日本国民のDNAを受け継ぐ子孫だということを忘れてもらっては困る。米国も中国もロシアも、余り好い気になって日本国民を足蹴にしてはならない。もちろん権力者の妄想に憑りつかれて「ボクちゃんの日本を取り戻す」と息巻いている安倍氏も、だ。
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