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米中ロ三大国に翻弄されたG20と朝鮮戦争終結という希望
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2018-12-03 天木直人のブログ
G20首脳会議が終わった。 しかし、それを報じるテレビや新聞を見ても何もわからない。 それも無理はない。 G20では何も決まらなかったからだ。 それどころかAPEC首脳会議に次いでG20首脳会議でも米国の 保護主義を批判できなかった。 10年前に鳴り物入りで始まったG20とは一体何だったのか。 つまり新興国を含めた拡大主要国首脳会議は、はやくもトランプ 大統領の米国の前に、機能停止になってしまったごとくだ。 これを要するに、世界はトランプ大統領の米国にひれ伏し、その米国 に中国とロシアが抵抗しているという構図だ。 つまり、歴史に逆行するかのように、米中ロの三大軍事大国を中心と した国際政治に戻りしつつあるのだ。 そんな中で、トランプ大統領は、金正恩委員長との二回目の首脳会談 を来年早々に開くとつぶやき、それが大きく報じらた。 いまや米朝首脳会談だけが明るいニュースだ。 もちろん、この首脳会談が朝鮮半島の非核化につながる保証はない。 しかし韓国と北朝鮮の融和が確かなら朝鮮戦争は終結せざるを得ない。 朝鮮戦争が終結すればアジアの政治状況は一変する。 米国の軍事戦略も変わらざるを得ない。 そのカギを握っているのは文在寅大統領の民族統一に向けた信念だ。 そしてそんな文在寅大統領に呼応する金正恩委員長だ。 私は朝鮮半島の和平の動きに希望を見る。 歴史の逆行ではなく歴史の進歩を期待する。 本来は、憲法9条を持つ日本が、そして朝鮮半島の和平に責任を有 する日本が、誰よりも南北融和を歓迎し、そして真っ先に協力すべきで あるのに、安倍首相は金正恩委員長とも文在寅大統領とも、最悪の関 係にあり、和平を妨げている。 トランプ大統領に従属しながら、プーチン大統領と北方領土返還合意 を急ぐあまり日米安保を揺るがすような事をしようとしている。 米国が国を挙げて中国との対決姿勢を示そうとしている時、日中関係 を改善しようとしている。 なにもかも支離滅裂だ。 それもこれも、政権を維持するために、「外交の安倍」をパフォー マンスするためだ。 そんな、外交を私物化する安倍首相が、来年6月に大阪で機能停止に なったG20を主催し、その機会にプーチン大統領と北方領土問題の見 せかけの北方領土解決を目論んで、その勢いで解散・総選挙に臨むつも りだ。 なにもかもでたらめだ。 でたらめであるとわかっていながら、自民党は止めようとしない。 野党は止めたくても止められない。 メディアは本当の事を語らない。 まるで冗談のような今の日本だ。 それを見せつけてくれた今度のG20だったという事である(了)
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