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「下町ボブスレー」は誤報に…突貫作業が招いた皮肉な顛末 安倍政権が推進 アブない道徳教育
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/242760
2018/11/30 日刊ゲンダイ 文字起こし
安倍首相がノリノリでVサイン(C)日刊ゲンダイ
小学校で使われている道徳教科書が、いかに無理な突貫作業で作成されたかを象徴する読み物がある。教育出版が発行する小5教科書に補充教材として掲載された「下町ボブスレー――町工場のちょう戦――」だ。
その内容は東京の大田区にある町工場が開発した初の国産ボブスレーがいかに優秀な性能を持ち、世界の注目を集めたかを紹介するもの。ボブスレーに乗り込み、Vサインを決める安倍首相の写真まで添え、「日本スゴイ!」的にまとめている。2018年2月開催の平昌五輪に向け、ジャマイカ代表チームが16年1月に正式採用を決めたところで締めくくられている。
この読み物は結果的に、教科書に載せるべきでない不適切な内容となった。平昌五輪で下町ボブスレーは使用されなかったからだ。これでは、教科書が誤った事実を伝えることになるではないか。
■動きのあるニュースは取り上げないのが通例
下町ボブスレーを巡る経緯はこういうことだった。平昌五輪前のW杯に輸送事情の関係で下町ボブスレーが届かず、ジャマイカチームは急きょラトビア製のそりに乗った。すると、驚異的に成績が伸びたという。要は、より高性能なそりに偶然出合ってしまったことで、下町ボブスレーは捨てられてしまったのである。これでは「日本スゴイ!」にならない。
もちろん、こうした不測の事態はいつでも起こり得る。それゆえ、道徳に限らず、教科書に掲載する内容は、歴史的評価が定まらない事柄や、動きのあるニュースなどを取り上げないのが通例だ。にもかかわらず、16年5月に設定されていた検定申請受け付けのわずか4カ月前の出来事を教科書に盛り込んだのである。明らかに無理なやり方としか言えない。その結果、18年4月から使用する教科書に記載された下町ボブスレーの活躍は、その直前の2月に夢と消えた。なんとも皮肉な結末だった。
このように、現在の道徳教科書にはさまざまな問題がある。にもかかわらず、授業はほとんど教科書ベッタリだ。教科書以外の地域に密着した教材や、体験学習を通して多様な方法の「考え、議論する道徳」を展開してほしいと、他ならぬ文科省が言っているのだが、そうはならない。ただでさえ忙しい学校現場には、極めて難しいことだからだ。
拙速に作られた教科書で無意味な物語や型にはめた価値観を押しつけられた末、数値によるものでないとはいえ、学習成果を通知表などで評価されたのでは、子どもたちはたまらない。なんとも不毛な道徳教育ではないか。
(つづく)
寺脇研
京都造形芸術大学客員教授
1952年、福岡市生まれ。ラ・サール中高、東大法学部を経て、75年に文部省(当時)入省。初等中等教育局職業教育課長、大臣官房審議官、文化庁文化部長などを歴任し、2006年に退官。ゆとり教育の旗振り役を務め、“ミスター文部省”と呼ばれた。「危ない危ない『道徳教科書』」など著書多数。
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— 茂 (@richard__99) 2018年11月30日
【安倍政権が推し進めるアブない道徳教育】H
— KK (@Trapelus) 2018年11月30日
京都造形芸術大客員教授 寺脇研
安倍首相がノリノリでVサイン
日本スゴイ!≠フ悲しい顛末
誤報になった「下町ボブスレー」の活躍
拙速に作られた教科書で無意味な物語や型にはめた価値観を押しつけられた末...
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