その“神様”を祀る神社を、
占領した太平洋の島々の其処此処に建て、
住民の方々に礼拝を強要し、
皇居遥拝までさせたのは何故か。

神武天皇元年(紀元前６６０年！)から続く、
“日本”の伝統を、
“無知蒙昧な土人”たちにも教え込むのが、
“優れた”皇国臣民の勤めだと信じていたからだ。
自分たちは善いことをしていると、
本当に思い込んでいたからだ。

特に深い意味合いを持っての、皇后さまのお言葉だったわけではなかろうとも思う。
私自身は、「今さら」、皇室がどうの、天皇制をどうこうした方がなどと言っても無駄だと諦めている。
個人個人が、積極的な意見を持っているのかどうかは分からないが、
いま現に日本人は、天皇の存在を当然のこととして受け留め、それにもう慣れてしまっている。
外国から見ても当然、天皇は国家元首として認識されている。
(そこで、自民党改憲案が「天皇を国家元首として」という話になる。上手くしたものだ。)
天皇を「象徴」などという曖昧な“表現”で憲法に定義することが、
戦後の日本にとって、本当に好ましいことだったかどうか。
でも、当時の日本は、取り組まなければならない問題を山積みに抱えていた。
戦争が“終わって”、すべてが変わったのだから、
(昭和天皇を処分しないで済まそうとするならば)
「人間宣言」で、今までの天皇も“生まれ変わった”のだといって納めるしかなかったのだろう。

明治維新からの、名実伴の元首である天皇を「狙って」、
戦後からずっと、自民党改憲案までを含めて、
着々とした運動が続けられてきたのだと、
大多数の国民は気付きもしなかった。

「戦争は人間の霊魂進化にとって最高の宗教的行事」という言葉も、
元々の意味はどうであれ、
「人間宣言」で、“生まれ変わった”天皇が、
もう一度“生まれ変わ”ってという意味にとらえて、
利用されればどうなるだろう。
稲田朋美　安倍支持の首相候補「戦争は人間の霊魂進化にとって最高の宗教的行事」生き方の根本とこれは何て言う宗教なんですか？
http://www.asyura2.com/16/senkyo201/msg/651.html
「戦争は人間の霊魂進化にとって最高の宗教的行事」の稲田朋美防衛大臣に白紙領収書疑惑！？（くろねこの短語）
の 2.さんのコメント
http://www.asyura2.com/16/senkyo211/msg/159.html#c2

天皇制に限らず、ピラミッド型の序列制度が、
その頂点の周りにいる、ある個人や一握りの集団に利用されやすい構造を持っていることは確かだ。
そして、利己的に、放縦に利用されれば大きな組織ほど被害は広範にわたる。

いま、ニホンジンは、
“選挙で選ばれた”のだと嘯き、勝手気ままにふるまう輩さえも除くことができないでいる。
ましてや、“神様”の間近にいる存在であると、
「神様に差し上げる」ための「マクワウリ」の皇后さまのお言葉で、
表明されたことになる天皇は…

今の日本共産党だって、いちおう綱領だから天皇制に距離をおいているというだけで、
本当の危険性を理解しているわけでもないでしょう。

> 日本の歴史、文化、伝統から皇室を除外して何が残るでしょうね。

いつもながらの谷間の百合さんの挑発的な“お言葉”。
古事記、日本書紀、万葉集から王朝文学は絶対に残るでしょう。
それは皇室とは関係のないこと、
それは、
たくさんの人々が歴史の中で生きてきたという事実、
また、文学そのものとしての価値があるからです。
大正天皇の御歌も、御製だからというのではなく、
大正天皇が、
優れた五感と心を持って生きていたのだと、
読み手に感じさせる力がある、
文学と呼んでよろしいものだから価値があるのだと思います。

例え、今の天皇さま、皇太子さまが、
心から日本の平和に留意されていたとしても、
将来は決して保障されたわけではない。
それらを理解した上での国民の天皇制支持ならば、
私も黙るしかないが。