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2019参院選前哨戦の沖縄選挙で連戦連勝!
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2018年10月22日 植草一秀の『知られざる真実』
10月21日、沖縄県那覇市長選が投票日を迎えた。 結果は 城間幹子 79677 翁長政俊 42446 となり、現職の城間氏が大差で再選を果たした。 選挙戦は9月30日に実施された沖縄県知事選とまったく同じ構図で行われた。 安倍内閣与党の自公と維新、そして少数政党の希望が翁長氏を支援した。 現職の城間氏を支援したのが、 立憲、国民、共産、自由、社民、会派おきなわ、社会大衆党プラス基地反対の保守勢力が結集する「オール沖縄」である。 結果は、沖縄県知事選と同様に、オール沖縄陣営の大勝になった。 安倍内閣与党勢力の劣勢が一段と強まっている。 沖縄では、10月14日に実施された豊見城市長選挙でも、社民、共産、社大、自由、国民、立民推薦の無所属新人山川仁氏が、無所属新人の宜保安孝氏と、無所属現職の宜保晴毅氏の2名を破って初当選した。 玉城デニー氏の新しい門出を祝福する選挙結果が続いている。 これらの現実は、「安倍一強」がフィクションであることを立証している。 国政においても、取り組みを一つ変えれば状況は一変する。 安倍内閣の基盤は、実は驚くほど脆弱である。 安倍内閣の基盤の弱さを測る上で、もっとも参考になるのは国政選挙での比例代表選挙結果である。 選挙区選挙では各政党が候補者を擁立するわけではないから、得票数と政党支持数とが乖離する。 主権者の政党別支持状況を正確に反映すると考えられるのが比例代表の得票数である。 ただし、自民党と公明党の間では、自民党の選挙区候補者に公明党支持者が投票する代わりに、自民党支持者に比例代表選挙での公明党への投票が呼びかけられる場合があるから、両者については合計数値がより重要な意味を有しているとも考えられる。 2017年10月総選挙の比例代表選挙結果を見ると、政党別得票率は以下のとおりである(得票率は全有権者に占める比率、%)。 自民 17.9 公明 6.7 維新 3.3 立憲 10.7 希望 9.3 共産 4.4 社民 0.9 自公の合計は24.6% 立憲、希望、共産、社民の合計は25.2%である。 自公に維新を加えると27.9%になる。 自由は比例代表選挙に候補者を擁立しなかった。 自由支持者の票は立憲、希望、共産、社民の得票に含まれていると考えられる。 つまり、安倍自公政権支持者と、安倍自公政権不支持者の数はほぼ拮抗していると考えられる。 地域によって、両者のバランスが異なる。 2016年参院選では、選挙区において、 北海道、秋田を除く東北、新潟、長野、山梨、三重、大分、沖縄で反安倍自公勢力が勝利した。 茨城、東京、静岡、愛知、京都、広島で議席は折半となった。 面積で計算すると、安倍陣営勝利地域が46%、反安倍陣営勝利地域が45%だった。面積では完全な互角の勝負だった。 32の1人区では野党連合は11勝21敗になった。 これでは政権奪取には手が届かないが、少なくとも「安倍一強」という現実は存在しない。 参院選で野党勢力が力強さを欠いたのは、野党の中心に位置した民進党が主権者の支持を完全に失っていたからだ。 かねてより指摘しているように、政策路線があいまいなのだ。 「隠れ与党勢力」が多数潜んでいる状況では、主権者はこの政党を信頼して投票できなかった。 野党勢力は旗幟を鮮明にしなければならない。 その戦いの好事例が沖縄での戦いである。 オール沖縄の戦いをオールジャパンに広げること。 これが日本政治刷新の条件である。 |
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