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欧州訪問で文在寅大統領に先を越された安倍首相
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2018-10-17 天木直人のブログ
消費税増税の準備を閣僚に命じたと思ったら、いつのまにか安倍首相はそのまま欧州外遊にでかけたらしい。 文字通り外遊が最優先の安倍首相だ。 しかし、その欧州外遊でも、安倍首相は文在寅韓国大統領に遅れを取った。 文在寅大統領は安倍首相よりも一足早く欧州を歴訪中だ。 そして安倍首相より早く15日にフランスでマクロン大統領と会っている。 先を越されたのはタイミングだけではない。 その会談内容こそ先を越されたのだ。 きょうの各紙が報じている。 文在寅大統領はマクロン大統領に、北朝鮮の金正恩委員長は自分(文在寅大統領)に対し、米国による「相応の措置」が見られれば、「核・ミサイル実験の中断や生産施設の廃棄だけではなく、現在保有する核兵器と核物質全てを廃棄する用意があると明らかにした」ことを伝えたというのだ。 そして、マクロン大統領に、「少なくとも北朝鮮の非核化が後戻りできない段階に来たとの判断が立てば、国連制裁の緩和を通じて非核化を更に促進すべきだ」と安保理の常任理事国としての役割を果たすよう求めたというのだ。 その後にマクロン大統領と会談する安倍首相は、例によって北朝鮮の非核化に向けて制裁を緩めてはいけないと要請するに違いない。 文在寅大統領と安倍首相の相次ぐ異なる要請に、マクロン大統領がどう答えるかは、もちろんマクロン大統領の判断だ。 しかし、金正恩委員長と直接会って得た極秘情報を携えて首脳会談に臨んだ文在寅大統領の首脳外交と、何の情報も持たずにひたすら拉致問題の解決と北朝鮮への制裁を緩めるなと繰り返すだけの安倍首相の地球儀外交のどちらに、マクロン大統領が聞く耳を持つかは明らかだ。 文字通り安倍地球儀俯瞰外交は、文在寅大統領の南北融和の懸命の首脳外交に先を越されたのである(了) 仏韓首脳会談 「金正恩氏は核兵器・核物質全廃の用意」文在寅氏が常任理事国に制裁緩和を働き掛け http://news.livedoor.com/article/detail/15453541/ 2018年10月16日 20時24分 産経新聞 【ソウル=桜井紀雄、パリ=三井美奈】欧州歴訪中の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、パリでフランスのマクロン大統領と会談し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が米国による「相応の措置」を条件に「核・ミサイル実験の中断や生産施設の廃棄だけでなく、現在保有する核兵器と核物質全てを廃棄する用意があると明らかにした」と述べた。 韓国大統領府が説明した。 文氏は「少なくとも、北朝鮮の非核化が後戻りできない段階に来たとの判断が立てば、国連制裁の緩和を通じて非核化をさらに促進すべきだ」と続け、マクロン氏に国連安全保障理事会の常任理事国としての役割を果たすよう求めた。 文氏は英BBC放送のインタビューで、北朝鮮の非核化は「核兵器・核物質をなくすこと全てを含む」と説明したが、金氏の非核化意志にさらに踏み込んだ形だ。制裁維持を訴える米国に対し、中国やロシアが制裁緩和を支持する中、残る安保理常任理事国のフランスや英国に働き掛け、制裁緩和に向けた素地を作る狙いとみられ、北朝鮮擁護の姿勢が一層鮮明になった。 一方、マクロン氏は会談後の共同記者会見で「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の重要性を強調し、「北朝鮮が核廃棄プロセス開始の意思を明確に示す」までは、安保理制裁を維持すべきだとの立場を示した。 文氏は「北朝鮮に安全を保障されるとの信頼を与え、彼らに『正しい選択をした』と思わせる必要がある」と述べ、積極的な協力を促した。これに対し、マクロン氏は非核化や人権問題で進展がなければ、北朝鮮と国交を結ぶ考えがないと明らかにした。北朝鮮の核廃棄にあたっては、核の専門家や技術者を派遣する用意があるとも表明した。 北朝鮮の朝鮮中央通信は16日、「米国が制裁を続けるというのは関係改善をやめようということ」だと個人名の長文記事で批判した。「朝米交渉という列車は制裁という障害物をレール上に置く限り、一寸たりとも進むのが難しい」と主張。中露も相応措置が必要だとしていると指摘した。 |
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