専門取材分野での知識、経験を積み、脂の乗り切った４０代に現場を卒業するのが、いまの日本メディアのシステム。つまり、社内に入りデスクになったり、各取材セクションでの昇進を目指す格好になる。

　こうしたシステムを嫌がり、ジャーナリスティックな志を持って現場重視のフリーになる者もいるし、実際、頑張っている方もいるが、ここにも会社システムの日本メディアの弊害がある。
　阿修羅でも指摘される記者クラブ制度。“会社員ジャーナリスト”でないと、記者会見、資料配布等で仲間外れにされる。幾分は改善の兆しはあるが、政治家等への接触、経団連の取材でも、フリーの取材は難しい。
　付け加えれば、もろもろの国際会議を取材したくても、取材記者証（クレデンシャル）の取得がフリーの場合は困難であるケースが多い。会社ごとに取材記者証は何枚と割り振られる。
　現場重視の志を持ってフリーになっても、なかなか“現場”に近づけない。

　となると、迷いながらも“会社員ジャーナリスト”の立場に甘んじる。大手メディアのいいところは正社員の場合、どんなに不況時であっても、給与は下がらない。
　社会の理不尽さに対する憤りはあっても、給与は決して悪くないので、家庭では良き夫（あるいは妻）であり、良きパパ（あるいはママ）でいられる。サラリーマン化し、社会に対する怒りは次第に薄れる。日々のルーチンに埋もれていく。
　会社自体も時の権力者側からの恩恵を受けている。自社ビルの土地の払い下げ等々…。となると、会社の上層部の権力者側と本気で事を構えるケースは控えたい。
　度が過ぎる権力批判も会社としては、あまりしたくない。“会社員ジャーナリスト”としての限界を超えた記事には、時に厳しく、時にやんわり、チェックが入る。

　権力者側にとっても、記者クラブ制度はもってこい。志を持ったフリーはいないのだから、かつての大本営発表で済み、“会社員ジャーナリスト”はそれをそのまま垂れ流してくれる。
　それで国民の“洗脳”もできる。
　NHKはいま、完璧にこの日本メディアのシステムに組み込まれている。読売は上層部の締め付けが末端に及んでいる。
　産経はそもそも志がなく、論じるに値しない。

　佐高さんは間違いなく、こうした日本のメディアの実態を理解している。ただ、彼もフリーだから、日本での実現が無理だと承知でジャーナリストの理想論を語り、世論喚起につなげたいと思っているのではないか。

　１さんの様な読み応えのあるコメントが阿修羅には有るので、何時も楽しみに読ませてもらっています。（ついでに言えば２コメントは論外）

野党も脇でブツブツ言っているだけだから、俺なんか、どうせこれで終わるからの
Ｃ層は目の前のニンジンに喰いつくだけだろう。
マスコミはこういう人間を安倍自公政権と共に作り上げている。

どんな貧乏でも、昔のあ・る・人間達は１人でも、権利を言ったものだ。
マスコミはそういう人間の口を封じる片棒を担いでいる。
そして、ひとりユニオンを立ち上げた設楽氏が予測したように、下の者が下の者を喰い合うようになった。
闇のアルバイトが蔓延し、悪意が蔓延している。
新聞などもう、終了しているが、ラジオも広告に支えられているから、妙に乾いた！明るい事しか取り上げない。

何よりも痛快なのはウヨ小松靖が晒し者状態なので気分は最高ｗ

それとも貴方に取っての反権力って統一された唯一絶対無二の基準でも有るのか？
それじゃもうカルト宗教だよ。

今テレビに出ている人間をジャーナリストとは認められないね。

　で、きょうの「罵愚」の「戦後の日本では政権に批判的なメディアしか存在しない」という文言についてひとこと。
　NHKと産経は安倍のコメントを中心に報道がなされている（つまり安倍の垂れ流し＝注・臭そう。匂ってくる報道ばかりってこと）のをご存知か？　
　この両報道機関（らしきもの）は安倍を批判しない。“安倍放送局”であり、“安倍広報紙”の忌むべきメディア。

　つまり、政権を批判しないメディアはいま、間違いなく存在する。
　読売がこれに続くが、同じ紙メディア産経に比べれば、機転の利く優秀な記者は多数いるので（営業優先のところのも本来あるし…）、代表取締役主筆に何らかな変化が起こり、この方が醸し、社全体を覆う呪縛が解け、政権批判の流れが主流になれば、主流の流れに簡単に乗る…と思う。

　後段の「自説を補強する事実だけを報道し、不都合な真実は報道しないメディアやフェイクメディアの実在です」の一文は「自説を補強する事実だけを報道し、不都合な真実は報道しないメディア、“つまり”フェイクメディア“が存在することです”」（“”内はわたしの修正）と言いたいのだろうが、これこそ、まさにNHKと産経であり、読売もときどきこのフェイクに加担している。
　いずれも政権を批判しないメディア。

　要するに、いつもの「罵愚」とは違うきょうの「罵愚」の指摘には事実認識に誤りがあるのでは？

自分に都合の悪いメディアを信用できないメディア
都合のいいメディアを信用できるメディア

とする論文を書かせているから

アホはほいほい釣れるんだよな