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沖縄知事選後の政治を占う(問題の本質は日米同盟の是非だ)
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2018-10-01 天木直人のブログ
沖縄知事選におけるデニー玉城氏の当選の第一報に接し、私は昨晩とりあえず歓迎のコメントを書いた。 一夜明け、今朝の各紙は事実関係を伝えるだけで、まだ本格的な評価をするメディアはない。 しかし、様々な評価がなされるのはこれからだ。 例によってその前に私の評価を書いてみたい。 真っ先に指摘したいのは、この選挙結果は安倍自公政権に対する大きな打撃となり、間違いなく安倍政権はすべてに勢いがなくなっていく。 しかし、だからと言って野党が安倍政権を追い込む事になるかと言えばそうではない。 なぜなら野党共闘が奏功したわけではないからだ。 本当の勝者は翁長知事の辺野古阻止への遺志であり、選挙途中から翁長夫人が選挙戦に加わった時点でデニー玉城氏の勝利が確定したのだ。 こう考えた時、結果論ではあるが、佐喜真陣営は大きな作戦ミスを犯した。 すなわち辺野古隠しをするのではなく、辺野古反対を打ち出すべきだったのだ。 どうせウソばかりついていたのだ。 辺野古反対だが最後は国政が決める事であり、翁長知事の遺志を受け継いで私こそが国政に阻止を実現させる唯一の候補者だと大嘘をつくべきだったのだ。 その点、デニー玉城氏は大成功した。 選挙途中から戦略を弔い合戦一本に切り替え、翁長知事の果たせなかった辺野古阻止を訴え続けた。 問題は、辺野古阻止が出来るかだ。 結論から言えば難しい。 安倍自民党政権にはその気は全く無いからだ。 それどころか、反安倍を掲げて総裁選に挑んだ石破氏でさえも沖縄に飛んで佐喜真候補を応援した。 小泉進次郎に至っては菅官房長官と並んで懸命に応援した。 沖縄県民の辺野古阻止の意思が選挙で示されたにもかかわらず安倍政権は辺野古が唯一の解決策であることをくり返すだろう。 それに対し、野党共闘はどうか。 打倒安倍の立場から、辺野古反対の気勢を上げるだろう。 しかし、本気で辺野古移設に反対するなら日米安保反対にまで至らなければウソだ。 しかし日米安保に反対するのは共産党と社民党だけだ。 そして社民党は村山政権時に日米安保を容認したトラウマを抱えたままだ。 共産党を除くすべての政党が日米安保容認の中で、どうして辺野古阻止ができるだろう。 かくて辺野古阻止の不毛な政局が役者を変えて再び始まる。 おりからきょう10月1日に横田基地にオスプレイが正式配備される。 横田の普天間化だ。 日本本土の沖縄化だ。 必ず都心で事故が起きる。 しかし起きてからでは遅いのだ。 繰り返していう。 いまこそ日米安保体制を見直す時である。 そういう声が政治の中から起きて来ない限り、沖縄知事選のデニー玉城氏の勝利の歓喜は、やがてこれまで通りのジレンマに戻るだろう。 私が、今度は国政の責任が問われる番だ、と書いたのはそういう事である(了)
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