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10月 01, 2018
<玉城氏の得票は40万票近くに達し、1998年に稲嶺恵一氏が獲得した過去最多(37万4833票)を上回った。次点の佐喜真氏には8万票超の大差を付けた。10月4日に当選証書が付与される。
政府側は知事選の結果に関係なく工事を進める構えだが、移設反対の民意が改めて示されたことで計画の進捗(しんちょく)に影響するのは必至。県政奪還の失敗は、自民党総裁選で連続3選を果たしたばかりの安倍晋三首相にも打撃で、来年夏の参院選に向け、与党内で首相への不満が強まる可能性がある。
投票率は63.24%で前回を0.89ポイント下回った。期日前投票は有権者数の約35%に当たる40万6984人に上り、前回の2倍を超えた。
玉城氏は30日夜、那覇市内で記者団に「辺野古に新基地を造らせないという誓いを全うする。県民の思いをしっかりと政府に突き付ける」と述べた。
玉城氏は、翁長氏後継を前面に打ち出し「弔いムード」を演出、辺野古移設を「あらゆる手段で阻止する」と訴えた。国には頼らない、沖縄の自立型経済を目指すとの主張も共感を集めた。翁長氏を支えた「オール沖縄」勢力の後押しを受けて支持を広げ、国政野党の政党色を抑えたことも功を奏した。
佐喜真氏は辺野古移設の是非には触れず、「対立から対話へ」を旗印に政府との協調をアピール。振興予算を呼び込み、県民生活向上を目指すと訴えた。自民、公明両党は党幹部が沖縄に常駐するなど異例の態勢で支援。菅義偉官房長官や自民党の二階俊博幹事長らも相次いで沖縄入りしたが、及ばなかった>(以上「時事通信」より引用)
安倍氏が石破氏を破って党総裁に当選したのは同じコップの中の闘いを制しただけだ。決して全国民の投票による選挙戦を制したわけではない。
沖縄知事選挙で安倍自公政権は総力戦を展開し、それに自民党補完政党の維新と希望の元代表の小池都知事まで駆け付け、まさしく国政選挙並み以上の選挙戦だった。
その沖縄知事選で玉城氏が前回の翁長氏が得た票数を上回った意義は大きい。なぜなら、前回自主投票した宗教団体・創価学会が佐喜真氏支持を決め、創価学会幹部や公明党副代表まで沖縄を訪れて宗教組織の引き締めに躍起になった。
さらに台風24号直撃の影響で投票率が前回より0.89ポイント低下する中で、玉城氏が前回の翁長氏の得票数を上回ったのは沖縄県民の勝利と評価するしかない。
沖縄県民も新潟知事選で自公政権が押す候補者が「原発再稼働」を争点とはせず、それどころか再稼働に慎重な発言すらして選挙民を騙して当選し、その舌の根も乾かないうちに嬉々として原発所管官庁の経産省を訪れて挨拶した「格好の前例」を忘れてはいなかった。佐喜真氏が辺野古移設を争点から隠しても、自公政権とその金魚の糞たちがチョロチョロと佐喜真氏の周りで手を振れば、よほどのバカでない限り佐喜真候補が安倍氏のポチだと解るだろう。
いかに「地域振興」と称して官房長官が佐喜真氏が当選すれば補助金を注ぎ込むぞと誘惑しても、そうした「利益誘導」が沖縄県民の福祉や生活向上にどれほど役立つのか、過去の沖縄県政支配下で3000億円注いでも一部業者だけしかカネが回らなかった経験から沖縄県民は学習していた。
沖縄県政は沖縄県民の意思で決める、というのは地方自治の基本だ。いかに米軍基地のありようが国政マターと雖も国の一方的な都合で県政を蹂躙できないことを沖縄は全国に発信した。
時恰も、秋田県と山口県に日本の防衛の役に立たないイージス・アショアを建設しようとしている。名目は北朝鮮のミサイル攻撃から国土と国民を守りミサイルを迎撃するため、というが、迎撃率は実験段階ですら30%でしかなかった。不意打ちの実戦ではミサイル迎撃は0%だと酷評されている代物だ。ただ米国本土攻撃のICBMに対しては「早期探知」で有効だとされている。
そのイージス・アショアで秋田県の候補地周辺自治体は「容認」したようだが、安倍氏の選挙地盤の山口県イージス・アショア候補地周辺の町は反対決議した。前述のミサイル迎撃実験は洋上から発射した通常ミサイルを迎撃する実験だったが、マッハ7の高速で飛来するICBMをマッハ3ないし4の迎撃ミサイルで撃ち落とす可能性はゼロだという。日本への攻撃でもICBMを使ったロフティッド攻撃ではジェット戦闘機をプロペラ戦闘機で迎え撃つのと同じで、いかなるミサイル防衛網も無力だ。
国難を煽り立て、勇ましく「対峙」すると眉を吊り上げて見せる安倍氏の猿芝居にはウンザリだ。拉致被害者全員を「トリモドス」と宣言してから六年だが、まだ安倍氏本人は一度も平壌へ行ったことすらない。そうした状況でどうやって取り戻すというのだろうか。
米・中・露の軍産共同体が醸す「軍事的緊張感」は彼らの商売道具だ。軍産共同体にとって軍事的脅威がすべて解消されては利益共同体を「解体」するしかない。そうした米・中・露の道具立てを活用して、安倍氏も米国製ポンコツ兵器や装備品を爆買いして「軍事的緊張感」の持続に寄与している。しかし国民の税金をセッセとドブに捨てられる日本国民は堪ったものではない。奨学金の給付化や国土強靭化にこそ使われるべきだ。
日本の「国難」は米・中・露の軍産共同体が創出したものだ。そこに割って入った北朝鮮はGDPが日本の47都道府県の一地方団体にも及ばない弱小国だ。なぜ安倍氏は堂々と政府専用機で平壌へ乗り付けないのだろうか。撃ち落とされれば、その段階で金独裁政権は終わる。だから決して撃ち落とされることもなければ安倍氏が殺害されることもない。金正恩氏の方が国際政治のイロハは安倍氏以上に熟知している。
金正恩氏は日本の一地方自治体の「県」にも及ばないGDPの国家で米国と中国を手玉に取っている。いかに悪辣な人権無視の過酷な治世を行おうと、自身の命は大切だろう。自身の延命のためには安倍氏が行けば必ず歓待し会談する。わが身を棄てて平壌ー行く度胸もないくせに、勇ましく大言壮語するだけの口先政治家に日本国民はいつまで騙されるのだろうか。
北朝鮮は簡単に核廃棄はしない。対決姿勢を緩和しても、金独裁政権を放棄はしない。米・中・露も北朝鮮の存在は軍産共同体にとって飯のタネだ。けっして簡単に解決させてはならないと必死だろう。
そうした既得権益者たちの思惑に揺さぶられる沖縄と沖縄県民を日本国民が見放してはならない。現在の米国支配の日本の縮図が沖縄だ。沖縄の米軍基地の問題は日本国民すべての問題だ。
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