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自動車の盾として農業を売り渡す屈辱交渉は許されない
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2018年9月28日 醍醐聰のブログ
今日、「農業協同組合新聞」に、「自動車の盾として農業を売り渡す屈辱交渉は許されない」というタイトルの小論を寄稿した。さっそく、同紙の「電子版」に掲載されたので、その全文をこのブログに転載することにする。 https://www.jacom.or.jp/nousei/tokusyu/2018/09/180928-36239.php ----------------------------------------------------------------------- 自動車の盾として農業を売り渡す屈辱交渉は許されない 醍醐 聰 日本政府は、今回の日米関税交渉合意は「TAG」(投資・サービスなどを含まない物品の関税交渉)だと強調し、「これまで日本が結んできた包括的なFTAとは全く異なる」(安倍首相)と語っているが、幾重にも言葉遊びの欺瞞である。 @合意文書には、物品の関税交渉が決着したら、物品外の交渉に入ると明記されている。投資やサービスは交渉から「除外」ではなく、交渉入りをずらしたに過ぎない。だから、今回、日米首脳が合意した交渉入りは紛れもなく「FTA」(日米二国間協議)であり、この種の交渉は拒むと言ってきた政府の公約違反である。 Aしかも、当面は物品に限ったから心配ない、などとどうして言えるのか。「交渉中は自動車の関税問題は棚上げする」という確約を得た? 交渉という以上、当り前で、日本の成果でも何でもない。 しかし、実際は当たり前にすらならない恐れがある。トランプ大統領は、農業分野の関税引き下げ等について言うことを聞かなかったら交渉中でも報復関税を課すと公衆の面前で安倍首相に脅しをかけたからだ。メンツをつぶされた格好の安倍首相は、へらへら苦笑いしただけだった。どこの国の首相なのか? 結局、今回の日米関税交渉合意は、自動車をカードに使って、日本に農業市場のさらなる開放を迫るトランプ流の「ディール」に安倍政権が早々とも屈した売国交渉以外の何物でもない。また、自動車も農業分野の交渉のカードで終わるわけではなく、米国内の雇用拡大を理油に輸入関税の大幅引き上げや現地生産の拡大を迫られる公算が大である。 これについて、政府は農業など物品の分野ではTPPの水準を守ったというが、国内向けのPRに過ぎない。合意文書では「尊重する」と謳われただけで、対米交渉でアメリカを拘束するものではない。なぜなら、アメリカ第一主義を掲げ、TPPはひどい内容だと不満を募らせて政権発足早々にTPP合意から離脱したトランプ大統領にとって、TPP合意を尊重する意思などあるはずがないからである。 この意味で、この先の物品分野の日米交渉にとってTPPはスタートラインに過ぎず、関税、非関税のどちらの面でも、安保と拉致問題での「借り・貸し」を絡めながら、譲歩を迫るトランプ政権に日本が押し込まれる公算が大である。 また、そもそも論を言うと、TPP水準ならいいなどと日本の農業・酪農関係者は誰一人考えていない。たとえば牛肉の関税を今の38.5%から16年後に9%まで下げるというTPP並みの水準は、これ自体、激変である。しかも、16年かけてというが、初年度に28.5%まで一気に引き下げるスケジュールになっている。また、合意停止のセーフガードも牛肉の場合は16年目以降4年間連続で発動されなければ廃止(豚肉は12年目で廃止)となっている。 結局、この先の日米二国間経済交渉はどの面から見ても日本にとって得るものが乏しい反面、被害は多くの分野で、とりわけ農業の分野では、所得減、離職、後継者難が相まって、計り知れない。 国会、世論には、アメリカへの屈辱的な朝貢交渉を止める独立国としての自尊心と勇断が求められている。 |
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