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2018.09.27 櫻井ジャーナル
新潮社が発行してきた「新潮45」が「限りなく廃刊に近い休刊」になると伝えられている。自民党の杉田水脈衆院議員が寄稿したLGBT(Lesbian、Gay、Bisexual、Transgender)をテーマにした論文が問題になったという。外部から論文に対する批判があったようだが、ここでは論文の内容について議論するつもりはない。そうした批判が「限りなく廃刊に近い休刊」という形になったことに嫌なものを感じるのだ。
かつて講談社から「DAYS JAPAN」という月刊誌が発行されていた。創刊号(1988年4月号)で放射能汚染を取り上げるなど支配層を刺激しそうな雑誌だったが、89年11月号に掲載された著名人の講演料に関する記事で間違いがあり、90年1月号で謝罪、そのまま廃刊になった。「新潮45」の話を知り、この出来事を思い出した。なお、広河隆一を編集長として2004年に同じ「DAYS JAPAN」の名前で写真雑誌が出されている。
最初の「DAYS JAPAN」が創刊される前年、1987年の5月に朝日新聞阪神支局の編集室が覆面をしたふたり組に襲撃され、散弾銃で記者の小尻知博が殺され、犬飼兵衛が重傷を負った。この事件の4カ月前、朝日新聞東京本社に散弾2発が撃ち込まれていたことが後に判明している。また、1987年9月には同新聞名古屋本社寮にも散弾が撃ち込まれ、翌年3月には静岡支局で爆破未遂事件があった。
支配層が隠そうとする重要な情報を明らかにすることがジャーナリストの使命だと考える人がいるが、日本の支配層は重要な情報を隠すこために特定秘密保護法を成立させた。その法律が国会へ提出される直前、森雅子少子化担当相(当時)は法律の処罰対象として、沖縄返還に伴う密約を報じた西山太吉記者の逮捕を引き合いに出している。
毎日新聞の政治部に所属していた西山は1972年に逮捕されている。同記者は愛知揆一外相が牛場信彦駐米大使に宛てた愛知・アーミン・H・マイヤー駐日大使会談の内容や福田赳夫外相臨時代理と中山駐仏大使の間で交わされた井川外務省条約局長とスナイダー米駐日公使との交渉内容を明らかにした。それにより、「沖縄返還」に伴う軍用地の復元補償でアメリカが自発的に払う事となっている400万ドルを実際には日本が肩代わりする旨の密約の存在することが判明したのである。後にこの報道を裏付ける文書がアメリカの公文書館で発見され、返還交渉を外務省アメリカ局長として担当した吉野文六も密約の存在を認めている。
こうした情報を入手するため、西山は外務省の女性事務官と「ひそかに情を通じ」たとされ、マスコミは密約でなく西山と女性との関係を批判する。西山は密約を表に出したとして逮捕され、マスコミの世界から追い出された。
ところで、ベトナム戦争に反対する声が高まった頃、アメリカでは女性差別が問題になる。この議論自体に問題はないのだが、戦争に反対する声が差別問題へ誘導された印象があることも事実。
1967年4月4日に公民権運動の指導者として知られているマーチン・ルーサー・キング牧師はニューヨークのリバーサイド教会で「なぜ私はベトナムにおける戦争に反対するのか」という説教を行っている。キング牧師は黒人差別と侵略戦争の根が同じだと認識していたようだ。その1年後、1968年4月4日に暗殺された。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、アメリカの支配層は1970年代から報道統制を強化している。第2次世界大戦後、情報をコントロールするためにモッキンバードと呼ばれるプロジェクトを始動させていたが、メディアの中には気骨ある記者や編集者がいて、統制の間隙を縫って権力犯罪を明らかにしてた。当時の議会はまだ民主的な要素が残っていたことも支配層にとっては受け入れがたいことだった。
報道統制を強化するために支配層はメディア支配の規制を緩和、アメリカでは1983年には50社が90%のメディアを所有していたのに対し、2011年になると90%を6社が支配している。巨大資本にとってメディアの赤字は宣伝広告費で問題にならない。
そうした報道統制の強化が始まるタイミングで西山は逮捕された。朝日新聞への襲撃と「DAYS JAPAN」の廃刊が近いことは偶然なのだろうか?
アメリカのロナルド・レーガン大統領は1982年6月、イギリス下院の本会議で「プロジェクト・デモクラシー」という用語を使った。勿論、この「デモクラシー」は本来の民主主義と全く関係がない。プロジェクトの目的はアメリカの巨大資本にとって都合の悪い国家、体制を崩壊させることにある。アメリカ国内での作戦は「プロジェクト・トゥルース」と呼ばれている。
1990年代に入るとアメリカの支配層はプロパガンダを推進するために宣伝会社を使うようになり、侵略を正当化するために「人権」や「民主化」というタグを前面に出してくる。
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