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12年前の参院選敗北内閣総辞職を再現する
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2018年9月23日 植草一秀の『知られざる真実』
来年夏、参議院議員通常選挙が実施される。 日本政治刷新に向けての試金石になる。 2009年の政権交代実現は、2007年の参院選における民主党勝利が基礎になった。 2007年の参院選で自民党が大敗し、安倍首相が辞任した。 民主党は参院第1党に躍進し、野党過半数の参議院が自民党政治を揺さぶった。 その結果として2009年の政権交代が実現したのである。 2008年9月にリーマンショックが発生し、日本経済が急激に悪化したことも背景になった。 12年に一度、統一地方選と参院選が重なる年が来る。 前回が2007年である。 20007年、民主党代表に小沢一郎氏が就任して奇跡的な民主党大躍進を実現した。 2008年に民主党は代表任期満了を迎えたが、それまでの経緯・実績からすれば、小沢氏の代表3選は揺るがぬところだった。 しかし、メディアは複数候補による代表戦実施を声高に叫び続けた 小沢一郎氏をなんとしても代表の座から引きずり下ろしたいとの思惑が鮮明だった。 同じ時期に公明党の太田昭宏代表が無投票で再選された。 しかし、メディアは公明党の代表戦に複数候補を出馬させろとは一言も言わなかった。 「民主・公明代表選の「マスゴミ」報道」 https://bit.ly/2zoLqLu 民主党は2007年の参院選で勝利して安倍内閣を打倒し、その後の激しい攻撃をかわして、2009年総選挙で政権交代の偉業を成就した。 2007年参院選を2019年参院選で再現しなければならない。 そのための方策を明確にして、必ずこれを実現しなければならない。 参院選の勝敗を分ける決め手は1人区である。 2016年参院選では32の1人区で野党は候補者を1人に絞り込んだ。 しかし、結果は与党21対野党11となった。 野党共闘が成立していなければ野党陣営は大敗していただろう。 野党共闘によって敗北をこの水準でせき止められたと言えるが、全体では安倍自公勢力に敗北した。 比例代表選挙の得票率(全有権者比)は 自民 19.6% 公明 7.4% 民共社生4党 19.9% だった。 自公の27.0%に対して野党4党は合計で19.9%だった。 これでは、自公が勝利するのは当然である。 2016年7月参院選結果 獲得議席数は自公70に対して野党4党は41にとどまった。 野党惨敗の結果に終わった。 野党がなんとか共闘体制を構築したのに敗北した。 この教訓から学ばなければならない。 野党が候補者を絞り込んだのに、主権者の支持を集められなかった最大の理由は、野党の政策路線があいまいだったからだ。 当時の民進党には、与党と野党が同居していた。 このために、民進党の政策方針が不明確だった。 自公と類似した政策を掲げている民進党を主権者は支持しない。 同じ政策を掲げるなら、民進党が自公側に所属する方がはるかに自然である。 つまり、民進党が完全に主権者の支持を失っていたから、参院選で野党勢力が大敗したのだ。 自公の路線に対峙する勢力が大同団結するなら、主権者はこの勢力を全面支援するだろう。 つまり、政策を基軸にして野党の共闘を構築することが必要不可欠なのだ。 2017年の衆院総選挙で、ようやく水と油の同居体である民進党の分離が進展した。 しかし、国民新党は立憲民主党との再合流を唱えている。 これでは元の木阿弥なのだ。 国民民主党が安倍政治に対峙する野党としての立場を鮮明にする考えがあるなら、共産党を含む強固な野党共闘構築の方針を明示するべきである。 それを拒絶するなら、国民民主党を除く野党共闘の構築を検討するべきである。 |
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