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9月 21, 2018
<陸上型イージスシステム「イージスアショア」の陸上自衛隊むつみ演習場(山口県萩市、阿武町)の配備計画を巡り、阿武町の花田憲彦町長は20日、町議会本会議で「町民の安全・安心を脅かす。配備には反対だと明確に表明する」と述べた。町議会では、配備撤回を求める自治会などの請願が議長を除く全議員の賛成で採択された。
政府は秋田市でも配備を計画しているが、候補地の首長の反対表明は初めて。花田町長は記者会見で「(発射時に切り離される)ブースターの落下位置に関する防衛省の説明が変遷するなど不信が募っている」と語った。
陸上自衛隊トップの山崎幸二陸上幕僚長は同日の定例記者会見で、「今後とも住民の方々の要望を受け止めながら、誠意をもって対応していきたい」と理解を求めていく考えを示した>(以上「読売新聞」より引用)
陸上型イージスシステム「イージスアショア」の陸上自衛隊むつみ演習場(山口県萩市、阿武町)の配備計画を巡り、阿武町の町議会で配備撤回を求める自治会などの請願が議長を除く全議員の賛成で採択されたことを受けて、花田憲彦町長は20日町議会本会議で「町民の安全・安心を脅かす。配備には反対だと明確に表明する」と述べた、という。
民主主義の原則により地域住民の意をていして地方自治が行われるのなら、地域住民が配備を望まないイージス・アショアの設置に阿武町議会が全会一致で「配備撤回を求める自治会などの請願」が採択され、その結果を受けて町長が「町民の安全・安心を脅かす。配備には反対だと明確に表明する」と意思表明したのは至極当たり前のことだ。
保守色の強い山口県で山口県選出の安倍総理大臣が爆買いした米国のイージス・アショアの設置に反対した意義は極めて大きい。このブログで何度も書いたが、日本のイージス・アショアは北朝鮮のみならず、中国やロシアのICBMから米国本土を防衛するのには有効かも知れないが、北朝鮮の短・中距離ミサイル攻撃から日本を守るのには無力だ。
なぜなら北朝鮮のミサイルは発射後数分で日本の各地に到達する。イージス・アショアで捕捉して追尾し、弾道を割り出して迎撃システムのミサイル発射装置にそれらのデータを入力しつつ、発射準備を行って実際に発射するには時間的な余裕がない。つまり日本の防衛にイージス・アショアは不向きだ。
そして何度も書いたが、飛来するミサイルをミサイルで迎撃するのは極めて困難で、ハワイで実施された米軍によるイージス・アショアによるミサイル迎撃での撃墜率は30%だったという。演習で30%の撃墜率なら、不意打ちの実戦では限りなく0%に近いという。
いわばポンコツ兵器に過ぎないイージス・アショアを装備しても日本の防衛力が向上することはない。ましてや日本海側の原発へ向けてミサイルの飽和攻撃を受ければお手上げだ。北朝鮮に核弾頭は必要なく、通常弾頭で日本を放射能汚染地獄に叩き落すことが出来る。だから北朝鮮の非核化は日本にとって関心の他でしかない。日本のマスメディアが北の「非核化」や「ICBM開発の破棄」を問題視するのか理解できない。それらは米国本土のマターであって、米国のマスメディアが米国民とともに問題視すべき事柄に過ぎない。
阿武町民がイージス・アショア配備に反対だ、というのは理解できる。イージス・アショアが日本の防衛に有効だとしたら、日本へのミサイル攻撃の前にイージス・アショア基地を破壊工作員が攻撃すると考えるのは戦術のイロハだ。町民が潜入した破壊工作員たちの犠牲になりかねない。
防衛省がいかに「懇切丁寧」に説明しようと、イージス・アショアは無用の長物で危険なだけの代物だ、という実態に変わりない。事実として日本国民は誰一人として北朝鮮のミサイルで死んでいないが、自然災害では毎年数十名もの死者が出て、大勢の国民が甚大な被害を被っている。急ぐべきは米国製のポンコツ兵器購入ではなく国土強靭化だ。
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