★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK249 > 167.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日本の市民の皆様へ、最終投稿 No.5 「 何処から、何処へ、何ゆえに」
http://www.asyura2.com/18/senkyo249/msg/167.html
投稿者 プラナリア 日時 2018 年 8 月 12 日 12:10:13: emFaAWGkaJrU. g3aDiYNpg4qDQQ
 

「日本の市民の皆様へ」と言う題目で2011年から断片的に本ウエブに投稿をして来た者です。このウエブの読者の方々は殆ど男性だと思います。貴方達の知り合いの女性の、或は女性のお子さんお孫さんの方々に今後続く一連の最終投稿を読んで貰える様勧めて頂けたらと思います。今の日本の社会は人口の半分を占める女性が市民として覚醒しない限り良い方向に向かうとは思えない。小生時代遅れのオッチャンなもので、FacebookやTwitter等のアカウントを持っていません。どうか私に代って本投稿をTwitter等で拡散して下さい。心よりお願いします。

おい、大丈夫なのか、今のままで?何が悪いのだろう?どうしてこうなってしまったのか?

何故世間の皆さんはこの問いを発しないのだろう?私が何を言いたいのかもう判るでしょう?日本の社会が病んでしまった事。会社もそうじゃないか?日本の産業界の宝と言われた半導体の会社東芝やシャープ、サンヨー等凋落を通り越して見事に没落してしまった。これも日本の社会が病んでしまった結果生じて来た問題のほんの一部なのである。その様な事も気にしないでお笑い中心のTVやLINEに夢中な日本の市民。日常の自分に、社会に問いがないから、本当の事が見えなくなってしまった。

さて、今まで直近でほぼ一週間毎に投稿して来た章は以下となります。
1章 破壊されてしまった三権分立の原則
2章 音楽は政治を批判してはならない
3章 欲望の行き着く果てに
4章 何処から、何処へ、何ゆえに <== 今回分

===
4章 何処から、何処へ、何ゆえに
この様な人間としてのモラルから派生する問いを投げかける事が出来る現代日本の政治家はまず居まい。当たり前なのだが政治家がそれを言ったらキザなのだ。その判断をするのにはまず政治家の眼を見よ。そしてその眼光に人々に共通な気持ちが宿っているかどうかで判断して下さい。そして、言葉が軽い政治屋は内省が軽いかそれとも無い事を理解すべきなのである。こんな面々が国会に大きな顔をしてのさばってるから日本の市民の生活苦が一向に改善出来ないのである。前章と同様この章にて喧噪と欲望 対 沈黙、内省とモラルについて考える。

国政を司る者達、政治家や官僚組織の各省の従業員達がギトギトとした欲望に溢れ、強欲な人間達であったらその社会において子供達を含め、日本の市民一人一人がにこやかに又幸せな気持ちで明るく暮らせる様な政治が実現出来るのであろうか?否、断じて否だ。日本の市民の声が国政から無視され続けられ、日々大変な思いをしながら生き残りに必死になって努力している事。世相が暗いのはこの様な行き詰まりの社会で前に進もうと暗闇の中を這っても、這っても明るい出口が見えないから。これは己の投票権を行使し強欲な面々を選んだ、或はこの政治的な表現の自由、即ち投票権を行使しなかった為に強欲な政治屋が低い支持率にも関わらず選ばれ、国政を取り仕切っている事の帰結/結果の訳。その様な社会に今我々は生きている。

「欲望の行き着く果てに」自分の欲望のまま行為する人と「何処から、何処へ、何ゆえに」を己に問え続ける人において、その2つは真逆の性向なのである。身近な例として、天皇皇后両陛下の眼からは誰も欲望の「よ」の字も感じ取る事は出来ない。一方公務上での各地を訪問され続けていらっしゃられていたが、それぞれの場所でとった行為やそこで発した言葉の奥底には両陛下を突き動かしているお気持ちが読める筈。それは、権力欲にまみれた原理主義者達と政治屋が、静かにそして非常に長い期間をかけて国体の変革を希求し、変革に向けての法律を立法し、昭和の戦後の産みの苦しみの結果としての「平和」、を敵視し続けて駆け抜けて来た平成の時代を見ればよい。表面上は静かだがこの激動の平成の時代の終わりにあたり、昭和と言う過去におこった出来事を背負ってこれを振り返り、未来を見据えながら、この日本は「何処から来て、何処へ行こうとしているのか、そして何ゆえに」との問いを発しているのを感じ取れるのは私だけだろうか。お気持ちを察すればおそらく両陛下はこの日本で、日本の憲法が改憲されてしまうのを目撃したくないと一番強く願っているのではと私は思うのである。

心の状態。何ら目新しい言葉ではない。心此処に有らず。心が落ち着いていないのである。貴方の心は"busy monster"になってしまったか?それとも貴方自身が"busy monster"なのか?他方は、心此処にまします。心が鎮座している。この世界の中、私と私の心、貴方と貴方の心、私の家族、私の家族の内にある心、これらを自然と内省する生活。

この章で表題に引用した言葉はドイツの精神分析家で哲学家のKarl Jaspers[1]が1964年にドイツのTVで講義した内容を本にした「哲学の学校」[2]と言う著作から取った。人は一体何処から来てそして何処へ行こうとしているのか。又何ゆえに?と言う問い。人間存在の意味又は意義とでも言えるか。Jaspersは精神病理学者、哲学者で第二次世界大戦後の西洋哲学に多大な影響を与えた人である。

さて、1945年7月16日に米国ニューメキシコ州にて行われた人類最初の核実験が行われ、1ヶ月も経たずに無垢の日本の市民の頭上に2回にわたり原子爆弾が投下され、核兵器開発の黎明期に既にこの兵器の使用が現実となってしまった。その後1952年に水素爆弾の核競争の時代に突入[3]した結果核の存在が蝕む人間存在の意義を非常に深く憂う時代が到達した。暫く後の1958年、人間存在の意味を問うJaspersが"The atom bomb and the future of man"[4]を出版した。東ヨーロッパと背後に控えるソビエト連邦と対峙する核の前線西ドイツにおける市民生活の中、何時核戦争が始まるのか不安に囚われた息苦しさを予見するしかし明かりへの道筋を示す本である。その本の序文の中で"An altogether novel situation has been created by the atom bomb. Either all mankind will physically perish or there will be a change in the moral-political condition of man. This book is an attempt to clarify what strikes us as a choice between two fantasies."日本語訳すると、「目新しい事態が一挙に原子爆弾により創られてしまった。全人類が物理的に死滅するか、人間の中のモラルと政治の関係に変化がおこるかのどちらかになるだろう。この本は、この空想的である二つの状況への選択が、私達の心に何を突きつけるのかを明らかにしようと試みる本なのである。」

非常に大事な問いだ。予見に基づいた行動が出来るかどうか。何もしないで人間が滅ぶのを選ぶか、手探りながらも明かり(希望、生存)の方へ這い出て行くのか。この問題は他人事ではない。人類の持続的な生存の可/不可が問われている訳。これは人々のモラルが政治を動かし核兵器を廃絶出来るか。残念ながら現在もこの作業中であるが。だが人類を取り巻く問題は核兵器だけではない。環境問題もしかり。更に裏カバーで以下この本を紹介しているコメントがある:"... Our hope, Jaspers believes, lies in the possibility that fear of nuclear warfare will pervade the individual consciousness and grow into a new ethos, a moral force in history, that could create a politics adequate to the threat of extinction...."日本語訳は、「Jaspersが信じる処によると、核戦争の恐れが個々人の意識の中に浸透しこれが新たな'ethos'として育ち、歴史上のモラルの力となり、絶滅の脅威に対する適切な政治を産み出す可能性、の中に我々の希望がある。」

このコメントは息詰まる悪意に満ちた社会や国家が本書発刊41年後の1989年のベルリンの壁の崩壊の後消滅させられてしまった原動力、モラルの力を思い浮かべさせてくれる。尚Google translateでは'ethos'は: the characteristic spirit of a culture, era, or community as manifested in its beliefs and aspirations... synonyms: spirit, character, atmosphere, climate, mood, feeling, tenor, essence, disposition, rationale, morality, moral code, value system, principles, standards, ethics"日本語訳:「信念や向上心の中に現れている文化、時代、又は地域の特徴的な精神。同義語:精神、キャラクター、雰囲気、風潮、ムード、気持ち、進路、エッセンス、気質、道理をわきまえた、道徳、道徳的なおきて、価値観のシステム、原則、基準、倫理」。私はこれを社会の雰囲気、風潮或は皆の心の状態と理解している。

最後に。悪意に満ちた希望の持てない今の日本の社会の風潮(ethos)である。日本は一体これから何処へ行こうとしているのか?その問いの答えを予見する人々が、邪悪な欲望だらけの風潮に対抗する新たな、つまり心と心が集まって、人々のモラルを集合体化しモラルのある風潮を産み出して行かなければならない時代となったのは確実である。

4章の教訓: 「モラルも良心もない人々が政治に携わってはいけないのである。」と何故ハッキリ言わないのか?

参考文献等:
[1] 「カール ヤスパース、」 ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B9
[2] 「カール・ヤスパース、『哲学の学校』 (No.760 10/07/01)」、ミネルバのフクロウ、
https://weltgeist.exblog.jp/11445450/
[3] 「核兵器の歴史」、ウィキペディアより、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%85%B5%E5%99%A8%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2
[4] Karl Jaspers, "The atom bomb and the future of man," 英語版、1961年 The University of Chicago
 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
1. 日高見連邦共和国[9524] k_qNgoypmEGWTYukmGGNkQ 2018年8月12日 12:26:36 : xMuKClL2wE : xIp2LI9ymSQ[11] 報告

本来ならば、『私(の思考)から私(の行動)へ、私(の人生)ゆえに』なんですがね。

“幼児”の日本人には理解不能でしょう。成長に期待するしかありません。(笑)

2. 2018年8月12日 13:18:37 : Elio0nEowE : h2RZrOIR1F8[-432] 報告
> 4章の教訓: 「モラルも良心もない人々が政治に携わってはいけないのである。」と何故ハッキリ言わないのか?

スターリンは4000万人のソ連国民を殺したと言われている[1]。
フーバー大統領はルーズベルト大統領は日本と戦争したいと願った狂人だった、ルーズベルト大統領が居なければ、第二次世界大戦は起きなかった、と書いている[2]。

「モラルも良心もないスターリンやルーズベルト大統領のような人々が政治に携わってはいけないのである。」と何故ハッキリ言わないのか?

[1] スターリンは、4000万人のソ連国民を殺した
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/04121130/?all=1
国際Foresight 2018年4月12日掲載
マーティン・メイリアは、『ソヴィエトの悲劇』(草思社)の中で、スターリン時代を通じての政治的原因による死者を、合計2000万人と推計している。内訳は、強制収容所での死者1200万人(収容所に常時800万人の囚人がおり、その1割が毎年死んだとして、1936年から1950年までの累計)、1937年から1939年の間の粛清による処刑者100万人、農村集団化の犠牲者600万人、である。
 ノーマン・M・ネイマーク『スターリンのジェノサイド』(みすず書房)は、これらの他に、ウクライナ大飢饉の犠牲者、ポーランドとバルト3国での犠牲者、少数民族の虐殺と処刑による犠牲者がいると指摘する。そして、1930年代のスターリンによる大量殺人を「ジェノサイド」と定義すべきだと主張している。
 2000万人は、第2次世界大戦におけるソ連の死亡者と同じだ。つまり、合計すれば、4000万人の人々が犠牲になったわけだ

[2] フーバー大統領の回想録『Freedom Betrayed(裏切られた自由)』
〜フーバー大統領が語る第二次世界大戦の隠された歴史とその後遺症
http://www.soshisha.com/book_wadai/books/2275.html
 本書には数多くの特筆すべき記述があります。たとえば、真珠湾攻撃にいたる日米関係について関係者の証言をまじえて分析し、日米戦争はルーズベルトの欺瞞に満ちた外交によって引き起こされた、と結論づけています。

[18初期非表示理由]:担当:混乱したコメント多数により全部処理

3. 2018年8月12日 22:03:18 : o7jEvw7WKI : wqwPBSkmTRc[5] 報告
日本人のモラルを高めるにはどうすればいいいのだろう。

4. 樹里亜[149] jveXooif 2018年8月12日 23:20:03 : sh6DbEHBRo : Eps6QGzE1NI[4] 報告
>>3
>日本人のモラルを高めるにはどうすればいいいのだろう。

平均的教養を高めるか、(まともな意味の)道徳教育しかないのではと思うが、どちらも難しいのでは。大体、為政者や官僚のモラルが地に落ちているので。

一時代前までの日本人がわりとまともだったのは、庶民のレベルでは仏教的な道徳観が意外と行き渡っていたことや、政治家や役人が、教養としての漢文(論語など)に親しんでいたことが大きいと思います(これとは別に、キリスト教に親しんだ文化人の系譜もありますが)。無宗教の人であっても、そういう親や祖父母、周囲の人から影響を受けて、なんとなくまともだった。

そういうのを失って不安になり、新興宗教に走ったのがオウム世代だから(オウム世代はすでに50代。祖父母になる年代に入りかけている)、見通しは暗いですね。


投稿者の方へ。こちらの投稿だけを初めて読みましたが、

>今の日本の社会は人口の半分を占める女性が市民として覚醒しない限り良い方向に向かうとは思えない。

とありますが、世のおばさんたちの浅薄さはいやというほど知ってますが(もちろんそうではない人もいますが)、人口の半分を占める男性のほうにも「市民として覚醒」していただかないと、どうしようもないと思うんですが。

投稿者さんはひょっとして、男性があまりにも変わろうとしないので、やや柔軟と見える女性に期待をかけている男性なのかも知れませんが、「生きるか死ぬかの状況にならないかぎり、変わろうとしない」のは、女も同じです。

世の矛盾に気がつく機会は女の方が多いかも知れないのですが(何しろ「第二の性」なので)、そこから覚醒しても、あらゆる形で自我の確立を潰そうとして来る、日本人という罠から抜け出せる人は多くありません。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK249掲示板 次へ  前へ


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK249掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
政治・選挙・NHK249掲示板  
次へ