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脇雅史氏が自民批判「政党さえ勝てばいいでは国が終わる」 注目の人 直撃インタビュー
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/233651
2018年7月23日 日刊ゲンダイ
元自民党参院幹事長の脇雅史氏(C)日刊ゲンダイ
「1票の格差」是正に向けた参院選挙制度改革をめぐる自民党提出の公職選挙法改正案が18日、衆院で可決、成立した。「埼玉選挙区の定数2増」「比例代表定数4増」「比例名簿に特定枠を設ける」という自民党案に対し、参考人として出席した9日の参院政治倫理確立・選挙制度特別委員会(倫選特委)で「選挙制度は国民のためにある。自民党のためではない」とバッサリ切り捨てたのが、元自民党参院幹事長・脇雅史氏だ。2013〜14年に与野党でつくる参院選挙制度協議会の座長を務め、22府県の選挙区を11に再編する独自案を示した参院選挙制度の“専門家”の目に古巣の改正案はどう映ったのか。
■抜本策を作るという法律を作らない自民党
―――まずは参院選の「1票の格差」問題をどう見ていますか。
「1票の格差」問題については、以前から国会で問題視する声が出ていたけれども、あまり本気で対応してきませんでした。ところが、2012年10月、最高裁が10年の参院選の「1票の格差」を「違憲状態」と判断した。これを受け、さすがに制度を変えないといけないという空気が国会で強まったわけですが、次の参院選(13年7月)までは8〜9カ月しかなかったため、抜本改革は無理だろう、と。そこで当面の是正策として「4増4減」という、ほんのちょっとの格差是正をした。そして改正公選法の付則で、16年の参院選までには「制度の抜本的な見直し」「結論を得る」と明記したのです。つまり、国会にとって参院選挙制度の抜本的改革は「責務」となったわけです。
――国会は「1票の格差」是正に必ず取り組まなければならないとなったわけですね。
そうです。ところが自民党は相変わらず、「そんな必要はない」「最高裁なんか関係ない」という姿勢でした。しかし、15年の法改正に向けて公明党や当時の民主党が10カ所の「合区」を提案すると、このままだと「10合区案」が成立するかもしれないと慌てたのでしょう。自民党は少数野党と組んで現行の「2合区10増10減」という案を出して押し切ってしまった。筆頭与党のリーダーシップを発揮したわけではありません。自分たちにとって都合の悪い案が出てきたので、場当たり的に対応したに過ぎません。そして、抜本的な見直しについては先送りして、付則の「結論を得る」に「必ず」を付け加えただけ。倫選特委でも指摘しましたが、抜本的な解決策を出す、という法律を自ら作っておきながら、それを守らなかったのです。まったくひどい話で、私から見れば(自民党議員は)国会議員の資格がないと思いますね。
――参院選挙制度協議会の座長時代、改革に後ろ向きな参院自民党を「死んだも同然」と批判していました。
自分たちで作った法律を守らないことに対する罪の意識もなければ、恥とも感じていない。だから、まともに生きてる人間ではないだろうという意味を込めて言ったのですが、それでも生きているのだから、ゾンビです。ゾンビになってよりひどいことをやっている。
――今回の自民党案のことですね。
ドサクサ紛れで作った現行法は付則に「制度の抜本的見直し」が明記されていて、それ自体が抜本策ではないと認めているわけですが、(前回の法改正の時と)今回は少し状況が変わりました。昨年9月に最高裁が(合区が導入された)16年7月の参院選を「合憲」と判断したためです。要するに、ドサクサの現行法が「合憲」になったわけで、そうであれば今、慌てて法律を変える必要はありません。変えるのであれば、どう抜本改革に取り組むのかという国の基本的な理念、考え方を国民に示した上で行うべきです。
――しかし、今回の自民党案はそうではない。
提案理由で行政監視のために比例代表を増やす、などとありましたが、国会議員を4人増やせば、今よりも行政監視の機能が高まると言いたいのでしょうか。人数を増やさなくても行政監視は与党がきちんと対応すれば済む話です。例えば森友問題で国会答弁に立った佐川宣寿理財局長(当時)に対し、与党議員が「いい加減な答弁をするな」と厳しく迫った場面がありましたか。皆、官邸の顔色をうかがい、追及するどころか「何もしていませんよね」と同意を求める追従発言ばかりでした。与党がしっかりしていれば、ああいうふざけた答弁にならなかったはず。今の与党議員に本気で行政を監視する気があるとは到底、思えません。
自民の暴走を許すな(C)日刊ゲンダイ
国権の最高機関である立法府がムチャクチャに
――地域代表が大事だとも自民党は説明しています。
好き勝手言っているとしか思えません。大体、国会議員が地域代表だけでよいはずがない。その(選挙区の)地域のことだけ考えるなんて本質的に考えておかしいでしょう。国会議員は国のために尽くすのです。地域で抱えている問題があれば、全国共通の問題として引き上げて解決しなければならない。自分の地域さえ良くなればいいということではないのです。
――あらためて抜本改革に程遠い内容だと強く感じたわけですね。
自民党が国家や国民のためになると真剣に考えた上で提案したのであれば理解できますが、何らスジが通っていない。そもそも「抜本改革」と言いながら、一方では、安倍首相が6月の党首討論で(自民党案は)「臨時的措置」と説明しているのです。全く整合性が取れていません。法律を作る立法府が、そんないい加減なことで許されるのか。もうムチャクチャです。
――世論や野党の批判を無視して改正法成立を急いだ自民党の本音はどこにあると思いますか。
来年の参院選を乗り切るため。合区の「島根・鳥取」「徳島・高知」で立候補できない現職の救済策以外の何物でもないでしょう。本来は候補者調整すれば済む話なのに、それをしないし、できない。そのために比例を用意します、しかも順番をつけて特定枠も設けますと。とんでもない発想です。自分の政党さえ勝てばいい。多数議席を持ってるからいいという考え方では、国が終わってしまいます。この方法だと、例えば自民党に対する世論批判が全国で高まり、選挙区で自民党候補が全滅しても、特定枠の候補者だけは必ず当選することになる。選挙というのは民意を反映するために行うのであって、民意によらない結果が出ることになるのです。一体、何のための法改正なのか。国民はもっと怒らなくてはいけないと思います。
■責任が「ある」と「取る」を勘違いしている安倍政権
――小選挙区で落選しながら比例復活する衆院議員と同じですね。
衆院の重複立候補は、小選挙区制を導入する際の臨時措置だったはずですが、まだ続いている。小選挙区、比例の並立立候補を禁止し、それぞれの選挙をきちんと通った議員が当選していれば、国会の姿も今とは違っていたかもしれません。しかし、現実は(比例復活の)ゾンビ議員を許している。こんなバカな制度をいつまで続けているかと思いますね。今の国会議員は与野党問わず、国民にとってどんな選挙制度がいいのかということを本気で考えていない。自分たちにとって使い勝手がいい互助会制度と考えているのではないか。今ほど国会議員の質が悪くなったことは過去に例がないと思います。
――確かに今の安倍政権下では国会議員の劣化が目立ちます。
その安倍首相自身が物事の意味をきちんと理解した上で発言していない。言葉を大事にしていないとも言えますね。衆議院の選挙制度についても、かつて安倍首相は「合憲になると思う」と発言していました。本当に合憲になるのかと問われると、3回も「合憲になる」と言ったのです。ところが、その直後に裁判所で「違憲判決」が出ました。ふつうは、こういう理由で合憲と思っていたが、結果として間違えたのだから責任を取る、というのが当然でしょう。しかし、一言もありませんでした。彼は責任は私にありますとよく言うが、責任が「ある」と「取る」の意味はまったく違います。ところが、彼は責任があると言った途端、なぜか責任を取ったと勘違いしている。国権の最高機関である立法府がそんな格好でむちゃくちゃやってるから、日本全体の道徳観念が衰えるのも当然かもしれません。
(聞き手=本紙・遠山嘉之)
▽わき・まさし 1945年、東京都生まれ。東大工学部卒。建設省道路局国道第二課課長、同河川局河川計画課課長、近畿地方建設局局長などを経て、98年の参院選に自民党から比例代表で出馬して初当選。党参院幹事長、国対委員長、参院政治倫理審査会会長などを歴任した。2015年、参院選挙制度改革をめぐり自民会派を離脱。16年参院選には出馬せず引退(当選3回)。
脇雅史氏【拡大版】インタビュー動画を公開中
【拡大版】元自民党参院幹事長・脇雅史氏が古巣を痛烈批判 「政党さえ勝てばいいでは国が終わる」
【注目の人 直撃インタビュー】脇雅史氏が自民批判「政党さえ勝てばいいでは国が終わる」 https://t.co/Sbai3fVbh6 #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2018年7月22日
脇雅史氏が自民批判「政党さえ勝てばいいでは国が終わる」https://t.co/l8MQgAGU0b慌てて法律を変える必要はありません。変えるのであれば、どう抜本改革に取り組むのかという国の基本的な理念、考え方を国民に示した上で行うべきです。…★行き当たりばったりの安倍忖度国会 阿呆☆
— Hikaru 星 光一 (@utopia_star) 2018年7月22日
脇雅史氏が自民批判「政党さえ勝てばいいでは国が終わる」https://t.co/l8MQgAGU0b 抜本的な解決策を出す、という法律を自ら作っておきながら、それを守らなかったのです。まったくひどい話で、私から見れば(自民党議員は)国会議員の資格がないと思いますね。
— Hikaru 星 光一 (@utopia_star) 2018年7月22日
"自分たちで作った法律を守らないことに対する罪の意識もなければ、恥とも感じていない。だから、まともに生きてる人間ではない…それでも生きているのだから、ゾンビです。ゾンビになってより酷い…"
— 加勢 仁 (@kase_jin) 2018年7月22日
脇雅史氏が自民批判「政党さえ勝てばいいでは国が終わる」 https://t.co/X6GJrWxff5
日刊ゲンダイ
日刊ゲンダイ(7/23)注目の人 直撃インタビュー:元自民党参院幹事長、脇雅史氏が自民批判「政党さえ勝てばいいでは国が終わる」:今ほど国会議員の質が悪くなったことは過去に例がないと思います。 https://t.co/7OW55u9PyS
— 非戦音楽人会議 (@cryforpeace) 2018年7月23日
《例えば森友問題で国会答弁に立った佐川宣寿理財局長(当時)に対し、与党議員が「いい加減な答弁をするな」と厳しく迫った場面がありましたか。皆、官邸の顔色をうかがい…同意を求める追従発言ばかりでした》
— ⛵️motty⛵️ (@novtnerico) 2018年7月23日
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— rima (@risa_mama117) 2018年7月23日
ー参院選挙制度協議会の座長時代、改革に後ろ向きな参院自民党を「死んだも同然」と批判していました。
脇氏「自分たちで作った法律を守らないことに対する罪の意識もなければ、恥とも感じていない。」 pic.twitter.com/OWlb7uSH3A
「責任が「ある」と「取る」を勘違いしている安倍政権」
— 明子 (@Ako_a_a_koA) 2018年7月23日
「今ほど国会議員の質が悪くなったことは過去に例がないと思います」
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大袈裟ではなく、このような憲法無視、法律無視、モラル無視の国会運営が続くと、日本は終わってしまう‼️
— Turkey (@harushinohara) 2018年7月23日
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— ベリル (@jdo534) 2018年7月23日
責任が「ある」と「取る」の意味はまったく違います。ところが、彼(安倍首相)は責任があると言った途端、なぜか責任を取ったと勘違いしている。
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